新潟2歳Sは、2歳夏の重賞で今回が初距離の馬が多いため、例年、スローペースの上がり勝負になりがち。過去10年で唯一、ハイペースになったのは不良馬場で行われた2008年(勝ち馬
セイウンワンダー)のみ。平均ペースで決着したのも、
ザラストロが勝った2012年のみです。
また、過去10年で逃げ馬の3着以内はゼロに対して、追い込み馬が5勝、2着5回と連対率が高いのがポイント。これはオーバーペースでレースが流れて逃げ、先行馬が崩れているのではなく、高素質馬がトップスピードの差にモノを言わせて勝っているというもの。例年、出走メンバー中で一番、二番の上がり3Fを駆使した馬が連対しています。
つまり、
新潟2歳Sを当てるには、今回で一番速い上がり3Fをマークできる馬(高素質馬)を見つけることが一番の近道。よって、◎には、前走の東京芝1400mの新馬戦がインパクト大の
ムスコローソを推します。この馬が勝った新馬戦の走破時計は平凡ですが、これは春の東京開催終盤に加えて、超スローペースで直線勝負となったため。
その直線勝負の前走でラスト2F目で一気に先頭に立ち、そこからラスト1Fまでしぶとく伸び続けて、後続との差を広げた内容は、まさに完勝。
ムスコローソに5馬身もちぎり倒された2着馬の
リンシャンカイホウが次走の未勝利戦で圧勝していることからも、前記の新馬戦はハイレベルだったことがわかります。前売りの時点では、僅差の1番人気ですが、その支持率も仕方がないところでしょう。
○は、前走・中京芝1600mの新馬戦を、スピードの違いでハナに立って逃げ切り勝ちした
フロンティア。前走は
ウルトラスローペースだったとはいえ、自身の逃げで再加速して勝利した点が優秀。上がり3F最速は、2着の
アドマイヤアルバに譲ってしまったとはいえ、その
アドマイヤアルバは次走まさかの格上挑戦し、
中京2歳Sで2着。また、離された3着馬の
シャルルマーニュも、先々週の未勝利を勝ち上がっていることからも、
フロンティアはなかなかの素質馬のはず。
▲は、前走の
中京2歳Sで4着の(7)
マイネルサイルーン。このレースは前記したように、トップスピードが秀でた追い込み馬が勝つことが多いレース。しかし、穴を開けるのは一昨年のこのレースで
ウインファビラスが2着入線したように、キャリアの豊富な先行馬が定番。また、前走で芝1600mを経験していることにより、スタミナに自信を持ってある程度積極的に出して行けるのもいいでしょう。