【漂う別格感】本年の3歳世代牝馬は、競馬史上稀な豊作と言われている。改めて
桜花賞へ至る一連の過程-
桜花賞そのものも、なるほどHレベルで決着を見た。
桜花賞優勝馬は2400mがどうかだが、2・3着馬は
オークスでも崩れることなく好戦必至。ただ本年の牝馬は、
オークスに狙いを定めてきた別路線組も、相当の大駒が揃っている。
中でも別格感が漂うのが
ホウオウパフューム。2歳8月の新潟1800mの新馬戦は3着に終わったものの、11月の東京10Fで初勝利を挙げ、前回は牡馬混合の
寒竹賞に参戦。発馬で後手を踏み、しかも5F通過は1分1秒3のスローで展開したにもかかわらず、上がり3F・12秒0-11秒8-11秒5(3Fは35秒3)というレースラップを0秒8上回る34秒5の超加速ラップでゴボウ抜き。2分1秒5は、ペースは違えど翌週の
京成杯より1秒速かった。前走後の目標はここ一本、陣営と田辺が入魂の仕上げで
トライアルへ挑む。
対抗は
フローレスマジック。
アルテミスSの勝者は阪神JFと
桜花賞の2着馬。
クイーンCも3着には敗れたが、走破タイムは1分33秒6。Hレベルといわれる世代の荒波をモロに被り、1勝馬のまま春も盛りとなってしまったが、
オークスを照準に馬体とフットワークを作り直し、今できることを施してきた。
一角崩しがあれば
レッドミラベルの上昇度。前走は1000m通過が1分0秒5-マイル通過・1分36秒8というミドルラップの上に立ち、同日の古馬1000万より1秒速い1分48秒9で一気差し。今、体に力がみなぎり気迫も満点。
一発大駆けがあれば
ニシノアモーレ。腰がパンとし切れず、現状直線勝負に徹するほかはないけれど、新馬戦は上がり33秒9で大外一気。
フリージア賞も33秒8の末脚を繰り出している。
アドマイヤローザは、2歳秋に京都2000mを2分2秒6・上がり34秒7。
キャナルストリートは9月の中山を2分2秒9で駆けた、早くから
オークスを睨んできた良質な中距離馬。
ザクイーンは
シャケトラの妹だ。