【ひたすら研磨】
サトノダイヤモンドは、磨くごと、また新たな輝きを見せる。
有馬記念はラ
イバルである
キタサンブラックを、向こう正面で早くも射程圏に入れた。しかし4コーナーすぎ、
ゴールドアクターに間に割って入られたのが誤算。直線坂下でキタサンとの差が開き気味になってしまったが、坂上から懸命に辛抱強く末脚を伸ばし、古馬混合のGI・
グランプリをもぎ取っている。
しかし、
菊花賞から約2か月。馬体を見ると、そんなに急激に成長した感じはなく、個人的にはまだ緩さや若さを残す中での勝利だったように思う。抜群に稽古も動く馬だが、この中間の走法は重心の低さが違う。首差しや後肢の回りもグンと厚みを増し、有馬以上の造りに踏みこめた。目標はあくまで天皇賞だろうが、このデキなら前哨戦の阪神3000mも、ある程度余力をもって勝ち抜けが可能とみた。
対抗は
シュヴァルグラン。
有馬記念は果敢に外から進出し、力比べの勝負に出たが、現状では力足りずの6着。秋三戦の微妙な蓄積疲労もあったかもしれない。しかし、今度はホームの阪神。明けて5歳、各パーツも調教も一段階成長しており、当コースの適性は昨年で実証済みだ。
トーセンバジルも、JCは11着と惨敗。GI級に入り他馬と比較すると、馬体が薄く映ったが、鍛え込めば
ステップアップできる能力は秘めている。
ワンアンドオンリーは、気性面に尖ったところがなくなりJC8着。サトノを除けば、格上を主張していいメンバー構成だ。勝ち抜けは厳しいだろうが、
タマモベストプレイの粘り腰。
レーヴミストラルには一発大駆けの用意がある。