【11秒1-11秒0】
ノームコアは、関東の3歳世代を代表する牝馬の中の一頭。新馬戦は、平坦の福島とはいえ、1000m通過・59秒9という澱みのない平均ペースを、雁行状態の外から被せるようにして先陣争いを繰り広げ、馬なりでフィニッシュ。最後の2Fは12秒0-12秒0でパンチアウト。1分49秒1という時計は、夏の福島1800mの新馬戦とすれば十数年でも
トップレベルの好タイムだった。中山のアスター賞の上りは11秒6-11秒1-11秒0。時計の出やすい芝コンディションとはいえ、中山の急坂を11秒ソコソコの連続ラップは出色。成長を促すため、あえて長目の調整期間を設けたが、北村が手綱を取り南Wでしっかり5F追いができている。
対抗は
ロックディスタウン。阪神JFは長距離輸送の影響もあったのだろう、身体が硬くなり発汗も目立った。暴走気味に先行勢を追いかけガス欠を起こしてしまったが、関東圏なら当日輸送があっても心身の在り方がきっと異なる。紐解けば新潟1800mの新馬戦は11秒2-10秒5-11秒1(3Fは32秒8)というレースの上りを32秒5という破格の末脚で串刺し。
札幌2歳Sは優勝タイムこそ平凡ながら牡馬相手にグイとひと伸び。藤沢厩舎へと転厩したが、坂路・コースを交え、池添とともに油断なく密な調教メニューを消化してきた。若干テンションは高いが、
カンタービレも今急激に力をつけている。二走前の1分34秒5も評価に値するが、前走は推定11秒8-11秒1という加速ラップで後続を圧倒。小柄だが走法は実にパワフル、少し時計のかかる中山の芝は適性も
ドンピシャ。
メサルティムも力強く目下2連勝、1分49秒8は、前日の古馬1000万と同タイムだったし、時計的な根拠なりうる。馬体の手直し、距離に課題は残すものの、
トーセンブレスは阪神JFを最速の上りで4着。終わってみれば、ここでは役者が違ったという可能性がある。