※特別登録段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。
例年ならば、このレースを勝った馬がJRA賞の最優秀2歳牝馬に選出されるが、今年に関してはそうとは言い切れない。翌週の
朝日杯FSに牝馬の
グランアレグリアが参戦するからだ。ビッグネームが不在になって、ラ
イバルたちにとってチャンスが広がったことは間違いない。
舞台は
桜花賞と同じ阪神の1600m。牝馬の重要レースは何回もこの条件で繰り返されるが、時期の違いによって微妙に色合いが異なってくる。阪神JFの特徴は端的に「この時期の2歳牝馬にとって阪神マイルはタフな条件である」と言えるだろう。
1.厳しい条件の経験が活きる
一昨年1着の
ソウルスターリングはそれまで芝1800mで2戦2勝。2015年の勝ち馬
メジャーエンブレムはそれまでの3戦、すべて直線に坂がある東京・中山を使われていた。阪神JFを勝ち切るためには、よりタフな条件での好走歴があることが望ましい。
2.
ファンタジーS勝ち馬は不振
過去10年で
ファンタジーSを勝った馬の当レースでの成績は[0.1.0.6]。
ファンタジーS組では2、3着だった馬の方が[1-1-2-8]と好成績を収めている。一方、2012年に創設された
アルテミスSの勝ち馬は[1-1-1-3]。昨年は
ラッキーライラックが勝利して、一昨年は
リスグラシューが2着と、近年本番との関連性が高くなっている。
3.距離延長
ステップは難しい
過去10年間で、前走で1400m以下の距離を使われていた馬の成績は[2-4-5-86]で、勝率2.1%・連対率6.2%。距離短縮組は[2-0-0-10]で勝率・連対率16.7%、前走1600m組は[6-6-5-54]で勝率8.5%・連対率16.9%だから、距離延長で臨む馬にとってハードルが高いレースになっている。
シェーングランツは一昨年の勝ち馬
ソウルスターリングの半妹。姉と違っておっとりした気性で、後方からのレースが続いているが、
アルテミスSの勝ちタイムは1分33秒台のレースレコード。スピード勝負にも充分対応できる。スタートの遅さは課題だが、長く脚を使えるのが長所で、激戦になるGIでさらに持ち味が発揮されそうだ。
ダノンファンタジーは初戦で
グランアレグリアに敗れたが、その後は完勝続きの2戦2勝。素質の高さは疑う余地がない。
ファンタジーS勝ち馬は本番で不振というジンクスを覆せるか。
ビーチサンバは
アルテミスSで2着。いったん抜け出したところに強襲を食らった形で、敗れて強しの内容だった。キャリアは浅く、上積みの余地は大きい。
クロノジェネシスは牡馬相手にアイビーSを勝って2戦2勝。今回はマイルのスピード勝負への対応が鍵になる。以下、
アルテミスS大敗も見限れない
グレイシア、レースセンスに優れる
レッドアネモス、抽選対象だが
ウオッカの娘で才気あふれる
タニノミッション。