【才能に身体が追いついた】
レガレイラが短い期間に急変貌を遂げている。2歳暮れ
ホープフルSで牡馬を一蹴、GI制覇を達成。3歳春は
皐月賞・
日本ダービーへと駒を進めた。しかし身体は未成熟のまま。ルメールJを以てしても、発馬や道中のポジション取り、勝負どころの動き出しがままにならない。しかし
皐月賞・
日本ダービーも含め、6戦全レースで上がりはメンバー中最速。ポテンシャルの高さは疑いようがない。秋は牝馬重賞路線に舵を切り、
ローズSは自己最高の468kgに増量。コーナーがタイトな中京10Fは大外枠の影響もあり流れに乗り切れなかったが、舞台は差し馬が躍動する外回りの京都11Fへと替わる。春は臀部の造りが甘く胴長に見せていたが、四肢の踏ん張りが大幅に向上。短期間に収縮力のあるフォームを獲得、ブレも解消した今なら、道中の位置取りや加速態勢はスムーズになり勝ち負けに一気に近づく。
対抗の
スタニングローズも復調の気配がありあり。3歳秋の
秋華賞奪取まではすべてが順調。我慢強く体力もあるけれど、続く
エリザベス女王杯はさすがに11戦目。背腰はくたびれ闘志はひと息、低迷期も経験したが、前走の
クイーンSは他馬より重い57kgを背負い小差4着。伸びよう、戦おうという姿勢を着差や態度で示した。短期放牧先から通常より1週早く栗東トレセンに戻し、中間坂路で11秒台を3度計測。キャリア初となる猛げいこを重ねてきた。最終追い切りに跨ったC.デムーロJにも躍動感と闘志を手綱から受けとめた。
ホールネスは前走体重・536kgという巨漢牝馬。脚元をおもんばかりコンディションを優先してきたが、戦績は[4-1-1-0]と健やか。
マーメイドS小差3着で牝馬重賞の感触もだいたいつかめた。新潟牝馬Sは前日の豪雨の影響が残り、水捌けのいい新潟にしては珍しく上がりを要する馬場になったが、前半1000m・58秒9というタフなHペースを体験。追い出しを待ち馬場のいい箇所を選ぶ余裕があり、堂々の中位差しを決め力の違いを示した。キャリア初となる中二週というローテーションは、大一番に向けた勝負宣誓と受け取りたい。
大駆けがあれば
ハーパー。3歳時牝馬クラシックは
桜花賞4着、
オークス2着、
秋華賞3着、そして
エリザベス女王杯3着という良績を積み上げたが、その反動は大きく体調は急下降。馬体造りを一から見直し、
府中牝馬Sのボディラインを見たときは完全復活なったかに思えた。だが肉体はパンとしたものの、何故か緊張の糸がプツリ。しかし稽古は依然として大きく速く動く。一週前にはブリンカーを装着、集中力が途切れなければ反転Vも十分ある。
シンリョクカも三走前の
中山牝馬S3着あたりから阪神JF2着時の活力が戻った。
福島牝馬Sはトラブルに巻き込まれ不幸にも落馬の憂き目を見たが、
新潟記念は大逃げ馬のペースに惑わされることなく、二番手追走から力強くフィニッシュテープを切った。調教の動きも変わらず俊敏です。距離適性が微妙だが、
シンティレーションは
府中牝馬Sを1分44秒9・0秒2差の2着に急浮上。