エリザベス女王杯は4頭がいずれも連覇で2勝をマーク。
アドマイヤグルーヴ3歳時(03年)は三冠最終戦・
秋華賞(2着)からの転戦だった。一方、直近例の
ラッキーライラックは4→5歳(19→20年)時に連覇。3歳時は
秋華賞(9着)から続戦を選択せず、復帰戦は翌年2月の
中山記念(2着)となった。中3週の間隔で組まれた牝馬限定GIの“ハシゴ”が当然の選択肢だったのも今は昔。
秋華賞1着馬は
リバティアイランド→
チェルヴィニアと2年連続で
秋華賞パス→
ジャパンC参戦を選択。
オークスからの直行も含めたローテーションは三冠牝馬の18年
アーモンドアイ、20年
デアリングタクトと同じだ。さらに今年は
秋華賞出走馬の参戦がゼロという事態に。25年度の日程からは多くの3歳・古馬GIで前哨戦とのレース間隔が広げられたが…。再来年以降はGIとGIのレース間隔にもテコ入れが必要かもしれない。
ただ1頭の3歳馬
レガレイラは昨年勝ち馬
ブレイディヴェーグと同じくGII
ローズSから中7週での参戦。疲労をリカバリーする時間は十分といえるが…。2歳時の輝きを失っている現状で断然の1番人気を背負うならば心中はリスクが大きすぎる。ならば伸びシロを残している古馬、しかも
エリザベス女王杯出走に必然性が認められる組から入る手だ。
◎
ホールネスは4歳馬ながらキャリアはわずか6戦。昨年4月のデビューから現役キャリアは1年半だから、フレッシュさは2歳6月デビューの3歳馬とそう変わらない。2勝クラス1着から飛び級で参戦したGIII
マーメイドSを3着善戦すると引き続き格上挑戦となった新潟牝馬S(リステッド)を快勝。目下の上昇カーブはメンバー中でも随一といえる。その前走を含めて4勝中3勝を
エリザベス女王杯と同じ2200メートルでマーク。日本ではあまり馴染みがない父ロペデヴェガは2010年の仏G1ジョッケクルブ賞(2100メートル)の勝ち馬。また半兄
イーグルスバイデイは芝2800メートルの英G3シルバーCの勝ち馬と非・根幹距離での活躍には血統的な裏付けも。02年
ファインモーション以来となる外国産馬による勝利もあり得る結末だ。