【上位拮抗】ペルシアンナイトは乗り込み入念で上々の反応見せる。59キロ鍵も充実度は高く休み明けから好結果を期待。エアスピネルは昨年Vが強い内容。休養挟み気配も上向いてきており好勝負十分。ワントゥワンは鋭い決め手魅力で好調もキープしており差し切りまで。ロジクライも力をつけており気配も良好。レッドアヴァンセも迫力増しており、ジャンダルムやウインブライトなどにも注意が必要。

【マイルを待っていた】ジャンダルムは、スプリンターズS・高松宮記念を優勝した快速ビリーヴの息子。高いポテンシャルで2000mのホープフルSを2着し、弥生賞も3着に踏ん張り、春は皐月賞・ダービーに挑んだが、血統・体型をみると本質はマイラー。数字面においても、新馬戦は上り11秒3-10秒9-11秒5(3Fは33秒7)という超高速ラップを計測。

　2勝目のデイリー杯も、正味2F・11秒を切る瞬発力でイン一気。後のニュージーランドTを優勝したカツジや、NHKマイルを制したケイアイノーテックを完封している。秋は富士Sを念頭に置き、9月中旬から丸一か月。サトノダイヤモンドやペルシアンナイトを相手にタフにハードに、CWで密度の濃い6F追いを積んできた。

　逆転があればワントゥワンの切れ。関屋記念の32秒8という末脚にもびっくりしたが、京成杯AH・中山の急坂を33秒0で一気には二度びっくり。身のこなしは軽く皮膚感は極上、鞍上にモレイラ、5歳秋の富士Sでマックスを迎える。

　京成杯AH3着馬ロジクライも僅差。GIII・シンザン記念勝ちもある、まだ成長の余地を残す4歳馬。中京記念は1000m通過・57秒0という澱みのないHペースを、好位から一旦先頭に立った内容も光る。56・5キロから56キロへ重量も有利になった。

　レッドアヴァンセは、ヴィクトリアマイルをあわやの3着に食い込み、能力と完成形の姿を示した。休み明けになるが、ここ目標に乗り込みは万全。実績なら文句なしにエアスピネルとペルシアンナイトだが、今回は完調一歩手前。

　富士Sにはいくつかの「良いパターン」があるのだが、それらを併せ持つ馬がいなくて軸選びに苦労するというのが今年のメンバーだ。

　まずは4歳馬。過去10年[4-3-3-12]の複勝率45.5%で、他の年齢を大きく上回る。2つめは牡馬58キロで、[0-3-1-3]と勝ってはいないが半分以上が馬券に絡んでいる。3つめはディープインパクト産駒で、[3-3-1-7]と半分が馬券に絡んでいて、回収率は単複ともにプラスとなっている。

　最初は4歳で58キロの○ウインブライトを本命に考えたのだが、休み明けで距離短縮だといつものような位置を取れない可能性もあると見て2番手に。結局◎はディープインパクト産駒の◎ワントゥワンにした。追い込み一手の馬なので、東京+モレイラという条件がプラスに働けば連対も可能と期待する。

☆ペルシアンナイトは斤量、▲エアスピネルは休み明けのリスクがあるが、ともに4着以下ということはないかと思い、賭式はあえての馬連で。▲☆以外の馬と組む形になれば配当も伸びる。

各馬の上昇度・脚質・騎手・調教師・血統データを「先週最も儲かった」設定で解析。導き出された4頭の馬単・3連単ボックスで勝負！

なお、プレミアムサービス(※)にご登録されますと、中央競馬全レースで、上昇度・脚質・騎手・調教師・血統の項目を自由にカスタマイズして予想することができます。各レース情報ページの予想タブから「CP予想」にお進みいただき、ご利用ください。

※netkeiba.comのスマートフォン版・競馬総合チャンネルでは、プレミアムコースにご登録されますとご利用頂けます。

【上位拮抗】かなりの混戦で難解だが、先行してしぶとい8ロジクライを主軸に指名。11ワントゥワンは展開次第だが上位の決め手を発揮できれば勝機が十分あるだろう。6エアスピネルは長休明けでも仕上がり良好で地力発揮に注意が必要。14レッドアヴァンセは今回も相手なりに走れるとみて先行粘り込みに警戒しておく。13ペルシアンナイトは東京コースと斤量が微妙も地力的に無視できぬ存在。堅実に差を詰めてくる12クルーガーも押さえておく。

※月曜日段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　マイルCSへの前哨戦。GIII戦ながら近年は重要性が増しており、2011年のエイシンアポロン、2014年のダノンシャーク、2017年のペルシアンナイトと、最近は3年ごとにここをステップにした馬がマイルCSを勝利している。

　ただし、この3頭のうち、ダノンシャークは7着、ペルシアンナイトは5着と、いずれも富士Sでは馬券圏外に沈んでいた。前哨戦ということもあって、富士Sはペースが落ち着くことが多い。中距離戦に近い流れになって、マイル路線の序列がストレートに反映されにくい難しさがある。

1.中距離戦での経験が活きる

　2000m以上の距離からの短縮で臨む馬が最近4年間で3勝している。昨年の勝ち馬エアスピネルは札幌記念からの臨戦で、2015年の勝ち馬ダノンプラチナは皐月賞以来、2014年の勝ち馬ステファノスはセントライト記念がステップだった。前述の3頭はいずれも、前走で馬券圏外に沈んでいたという点も共通している。

2.サマーマイルシリーズ組不振

　サマーマイルシリーズが創設された2012年以降昨年までの6年間の連対馬12頭のうち、前走でサマーマイルシリーズを使われていた馬は3頭だけだった。昨年は1番人気のグランシルクを筆頭にサマーマイルシリーズ組が6頭いたが全滅。一方、昨年2着のイスラボニータは安田記念以来で、3着のクルーガーはマイラーズC以来、2015年も皐月賞以来のダノンプラチナが勝利と、休み明けの馬が好走しやすいのもこのレースの特徴である。

3.斤量を背負った馬が強い

　58kgを背負ったイスラボニータが昨年、一昨年と連続2着して、2015年も58kgのロゴタイプが3着。昨年3着のクルーガーも11番人気だったが、前年のマイラーズCを勝って57kgを背負った実績馬だった。ちなみに、58kg以上を背負った馬は過去10年間で連対率37.5%・複勝率50%。

　ウインブライトは中山記念とスプリングSの勝ち馬。中山記念では正攻法でアエロリットやペルシアンナイトを封じ込めたのだから価値が高い。大阪杯の大敗は、強敵相手という面もあったが関西遠征が初だったことも少なからず影響したようだ。ここまで重賞に連続8戦使われているが、連を外したのはGIと毎日王冠だけ。GIIIなら上位安定の実力馬である。久々のマイル戦になるが、しぶとさを活かすにはむしろプラスに働く可能性がある。

　ペルシアンナイトは昨年のマイルCS勝ち馬で、大阪杯でも見せ場たっぷりの2着。現役最強マイラーの一頭だ。ただ、叩き良化の傾向があるので今回は一枚割り引く。ジャンダルムは春のクラシックでは結果を残せなかったが、母が名スプリンターのビリーヴで自身もデイリー杯2歳Sの勝ち馬だから、単純に距離が長かったということだろう。中距離のホープフルS、弥生賞でも崩れなかった実力を、適条件に戻るここで再評価したい。

　エアスピネルは昨年の勝ち馬だが、中間挫石で馬場入りを休むアクシデントがあった。ここはあくまで叩き台という位置づけで、完調は望みにくい。以下、東京ではセントポーリア賞を快勝した実績があるハッピーグリン、ルメール騎手起用と東京替わりで前進を見込むロジクライ、5歳を迎えて本格化した良血馬レッドアヴァンセ。

【小波乱】ロジクライは長くいい脚を使える。成長しているハクサンルドルフ。レッドアヴァンセはレースがうまい。

マイルCSの前哨戦としても大事なレース。それでもやはり平均値上位陣が圧倒している感がある。◎エアスピネル筆頭。相手に○ペルシアンナイトと▲ワントゥワン。ここの一発あるのは前走同距離コース115の☆レッドアヴァンセ。以下△も上位のデキが万全でなければ一気の台頭ありだろう。

確実に地力がアップしてきた8ロジクライが優勢。先行力がありうまく流れに乗れればチャンス。次位は14レッドアヴァンセで自在な脚があり条件はベスト。▲は13ペルシアンナイトで59キロでも能力でカバーできる。

　過去10年のうち、良馬場で行われた8回の平均勝ち時計は1分33秒0で、レースの上がり3ハロンは34秒3という数字。ハイラップになるとはいえ、末一手型の馬では厳しい戦いを強いられるレースとなり、ある程度流れに乗って運べる馬を狙いたい。

　◎はロジクライとした。ここ2戦はあと一歩続きだが、内容的にはかなり強い競馬をしている。この舞台でも実績があるのに加えて、乗り替わるルメール騎手の手綱捌きにも期待したいところだ。

　相手は、ペルシアンナイト、エアスピネルが本線となるが、割って入ればモレイラ騎乗のワントゥワン。以下は、レッドアヴァンセ、ジャンダルム、デンコウアンジュまで押さえる。