【跳躍】
アヌラーダプラの瞬発力には目を見張る。デビュー戦、中山芝マイルをラスト2F・推定11秒-11秒0の快ラップで一閃。これはちょっとした切れ者だ。ただ、性格は敏感。マイルの
赤松賞にも登録があったが、次走は流れの速い7Fをチョイス。
5F通過は58秒0-6F通過は1分9秒4のミドルで進み、あとは追い出すだけ。ひと気合つけると一気に
トップギアへ、回転鋭くあっという間に先頭。レースの上りを1秒上回る33秒3で、最後は頭をなでながらのゴールイン。1分21秒0は、二週前の
京王杯2歳Sのレコードに0秒2差。前半3Fを折り合ってコントロールできれば、桜行の切符が手に入る。
対抗は
シャインガーネット。9月の中山・新馬の勝ち時計は1分35秒6、よく見れば本命の
アヌラーダプラより2秒2も速い。
赤松賞は8キロ増量、5F通過・60秒5のスローをどっしりと中団待機。11秒1-11秒3-11秒5(3Fは33秒9)という上りを33秒6でグイとひと差し。
同週の
ルーツドールが新馬を1分33秒3で勝った。並べてみると、1分34秒4は若干平凡に映る。ただ、ルーツの能力がとびぬけているだけ。2歳秋に、1分34秒4は上質。
まとめて負かせば
ポレンティア。
母ポーレンは、愛3勝(GIII勝ち)。半姉の現5歳
ムーンライトナイト(
父ステイゴールド)は2勝。
ハーツクライ産駒の本馬は、牝馬で488キロの美丈夫。腰高で幼児体型、性格はおっとり。調教はまだ無理に攻めてはいない。
いざ実戦、すかさず二番手をキープ。3コーナー過ぎからギアを
チェンジ。推定12秒0-11秒3-11秒3という良質ラップで、後続を3馬身差に完封。1分30秒9というタイムは、翌日の未勝利、
クローバー賞より速く、ラップの精度も高い。鍛えれば、また違った味わいのある、「おれだけ」感のある
ハーツクライ牝馬です。
ダイワクンナナは
ダイワスカーレットの娘。新馬戦は急仕上げ気味で、毛はパサついているが、ガツンと丸い478キロ。
スカーレットの仔は何頭も見てきたが、前肢、首の角度、鴨腹、大きな臀部、後肢の膨らみや強さなど、兄弟の中では本馬が一番かもしれない。パワーもあり
バランスがとれている。
ノヴェリスト産駒だけに、11秒を切るような際立ったラップは見えないが、上り3Fはすべて11秒台、1分35秒6というタイムも質が高い。
チェーンオブラブは、上り33秒3で
赤松賞0秒1差。
スマイルカナは、時計・ラップ勝負に。
ペコリーノロマーノは1F延長にどう対応するか。今回が正念場。