【シード権復活】アメリカンシードの巻き返し。芝の新馬戦も勝ったが、父は米国ダートシーンを牽引するタピット。ダート転身は昨年秋の10月と遅かったが、京都1800ダートでいきなり1分48秒6をマーク、後続に1秒1差の圧勝を演じた。昇級の犬山特別は良馬場、距離1900mでも堂々好位から二着を0秒9差に突き放した。不良馬場のアレキサンドライトSも、馬の気に任せ、手綱を動かさないまま悠々先頭、2着に0秒8差の楽勝。マーチSは、なぜか異様にテンションが高く、道中は落鉄。フォームがバラバラになり14着と大敗したが、稽古の動きは前走以上。心身のバランスさえ整えば初重賞制覇濃厚。

　逆転があればマルシュロレーヌ。芝2000mの博多S2着など、芝でもそれなりの戦いを演じてきたが、配合はオルフェーヴル×フレンチデピュティ。祖母キョウエイマーチは、桜花賞逃げ切り、ダート交流JpnI・マイルCS南部杯を2着した、芝・ダート兼用のスピードスターだった。この血統ならダートもいける――昨夏の9月の小倉・桜島Sを試してみたが、上がり35秒0という破格の伸び脚を繰り出し、最後は流す余裕さえあった。1分43秒7は、オープンの阿蘇Sと同タイム、重賞挑戦の記録的下地はできた。その後の活躍は御存じの通り、交流重賞は[3010]。前走のエンプレス杯の2分14秒1は、良馬場条件下では歴代最速の好タイムだった。牡馬相手、JRAのGIIIでも力負けは考えにくい。

　単穴はヴェルテックス。二走前は阪神1800m、前走は東京2100m。距離延びて、大箱コースにかわり条件が上がり、才能の在処と強さが際立ってきた。デキもうなぎ上り、GIIIでも好勝負。ロードブレスは、アンタレスSは勝負どころで窮屈な位置に押し込められ追い出しが少し遅くなってしまった。ただ58キロでも加速したし、初コースになるが距離延長はプラス。サトノギャロスは、若馬時代は7Fの主戦場としていた。しかしマイルを一気差し、距離を9Fに延ばし、先行断然有利の新潟1800m・吾妻小富士Sを1分49秒6で直線一気を決めた。斤量は58キロ、少し間隔はあいたが、マスターフェンサーの地力も押さえてきたい。

　5月に移ってからの平安Sは8回中6回が前走オープン連対馬の優勝なのだが、その一方で前走オープン10着以下だった馬が[2-3-1-17]とぽつぽつ好走しており、穴にもなってきた。その中身を見ると昨年のヴェンジェンス、2018年サンライズソア、2014年ソロルのように1回の大敗で人気落ちした馬、2019年モズアトラクションのように2走大敗してからここで好走した馬が目につく。

　ただ、好走→大敗→今回にあてはまる馬が、今年の場合は○アメリカンシード、▲オーヴェルニュ、☆マスターフェンサーと揃って上位人気になる。△ケンシンコウを本命にというのも考えたが、古馬重賞で2回大敗のあとの復活を狙い撃ちするのは難しいだろう。

　復活パターンが人気馬ばかりならひねりにいかずに前走オープン好走馬を買えばよいと考えて、◎サトノギャロスから入る。脚質的に差し遅れがあるタイプだと思っていたら前走は積極的に動いての1着。重賞はもちろん相手が厳しいが、人気がないぶん賭けてみる価値はある。

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【軸信頼】この距離なら控えても競馬が出来る16アメリカンシード。距離経験があるのは大きい。15スワーヴアラミスは近走ダラしない競馬が続いているが、道悪が得意なだけに実績を見直し。5オーヴェルニュは東海Sの勝ちっぷりは無視できない。休み明けでも。

※5/16時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　中京ダート1900mで行われるGIII戦。舞台となる中京ダート1900mは高低差が大きいコースでスタミナを要するコースです。

　本命視しているのは、スワーヴアラミスです。スタミナ豊富なタイプで過去に中京1900mの勝ち星がある子。近走は重賞戦で大きく目立つ走りはないものの、中間の追い切りではコースで積極的に乗り込まれている点が好印象。今回の相手なら力的に十分好勝負できると思います。

※5/15時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　前走14着のアメリカンシードを見直す。前走はパドックでチャカチャカして厩務員に甘え、集中し切れていなかった。発汗も見られ、おまけに道中で落鉄。見直せる要素は多い。マルシュロレーヌは牡馬相手という点と中央での競馬という点は鍵だが、ここは楽しみの方が多い一戦。ここを勝つと先がさらに楽しみになる。マスターフェンサーも底を見せない。前走は勝負どころで上がれなかったが見直したい。オーヴェルニュも中京なら。

※5/16時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　キャリアが豊富過ぎる馬は不振。「出走数が29戦以上の馬」は2014年以降[0-1-1-33]でした。

　また「前走の条件が“JRA、かつ条件クラス”だった馬」は2014年以降[0-0-0-12]、「調教師の所属が美浦の馬」は2014年以降[0-0-0-24]。オープン入りを果たしたばかりの馬や、美浦所属調教師の管理する“関東馬”は評価を下げるべきでしょう。

　近走成績を加味すると、今年はオーヴェルニュ・マスターフェンサー・マルシュロレーヌ・ロードブレスあたりが楽しみです。

※特別登録段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　かつてはフェブラリーSの前哨戦という位置づけだったが、13年からこの時期に移動し、同時に距離も100m延長された。帝王賞へのステップレースとしての役割が注目されるようになっており、GIIIにしてはメンバーが揃う傾向にある。今年は中京ダ1900mで行われるが、この条件で重賞が施行されるのは昨年のシリウスSに続いて2度目。

1.斤量を背負っている馬が強い

　時期変更後の8年で、56kgを背負った馬は連対率5.3％であるのに対して、57kg以上の馬は25.0％。冬に行われていた時は、GI連戦の合間ということもあって上がり馬にも台頭の余地があったが、この時期になってからは実績馬優位の傾向が強まっている。

2.長く脚を使えるか

　過去に同条件で行われたオープンクラスの2レースでは、3着以内に好走した馬はいずれも3位以内の上がりを使っていた。中京は3-4コーナーが下り坂で、直線入り口から上り坂というレイアウトなので、3-4コーナーから流れに乗って長く脚を使えるか、というのが好走のポイントになる。

3.距離延長はやや苦戦

　過去5年に行われた1勝クラス(500万下)以上の中京ダート1900mの成績を、前走の距離別で見てみると、前走も1900mだったという馬は複勝率33.5％と上々で、今回距離短縮となる馬も複勝率26.7％。対して、今回距離延長となる馬は複勝率18.7％。

　マスターフェンサーは昨年交流重賞を3連勝。今年初戦のダイオライト記念では人気を裏切ってしまったが、久々に加えて初のナイターということも影響したか。今回は5走ぶりの中央だが、過去には同条件の2勝クラスを圧勝した実績があり特に不安はない。斤量58kgを背負うとしても巻き返しを期待できるだろう。

　ロードブレスはローテーションがどうかも、条件適性高い。前走で58kgをこなしており、今回も好勝負は可能と見る。サトノギャロスは3歳時の活躍からしても、重賞戦線でも見劣らない実力の持ち主。前走馬場の恩恵があったとはいえ非常に強い走りで、勢いを取り戻している。引き続き期待できるだろう。

　サクラアリュールは昨年同舞台のシリウスSで2着。距離短縮のローテーションも良く、堅実に上位争いに絡んできそう。以下、前走休み明けを叩いて上積みがありそうなケンシンコウ、再転入後めきめき力を付けているヴェルテックス、前走はコースが合わなかったデルマルーヴル。

【馬体回復】前走を叩かれての上積みがありそうな、09マスターフェンサーを本命に推す。大きく馬体を減らしての出走で4着に敗れているが、この中間で回復しているはず。乗り込みも入念で、力を出せるデキにありそうだ。相手は、16アメリカンシードと08サトノギャロスの2頭を上位に評価。紛れもあるとみて、◎○▲の組み合わせから流す3連複・3連単主体で勝負したい。

【小波乱】マスターフェンサーは地力上位。勢いがあるヴェルテックス。スピード十分のアメリカンシードが踏ん張る。

GIII平安S。ダート1900m戦。同距離ながらいつもの京都ではない中京での一戦となる。一目混戦の並びで難解レベル。地味に数値持っているのは前走同距離コース109のドスハーツ。ただこれが重馬場数値で今回2キロ斤量上がるのはマイナス。58キロでも平均値トップ◎オーヴェルニュに期待する。相手に○アメリカンシードと▲マルシュロレーヌ。一発☆サトノギャロスでいく。

潜在能力が上位の16アメリカンシードを推す。スピードは上位で積極策から巻き返しを狙う。次位は9マスターフェンサーで確実にステップアップした現状からチャンス。▲は11マルシュロレーヌで連勝中と好調で能力的に互角。