■サダムパテックが大混戦に断
注目のスタートはややバラついたが、各馬大きな出遅れはなし。先行争いは注文通りに12番シルポートがすんなりと1馬身ほど抜けてハナへ。2番手は5頭が一線で、内から5番コスモセンサー、8番エイシンアポロン、9番ガルボ、10番リアルインパクト、14番フィフスペトルが並んでの追走。1馬身弱の差で1番サダムパテックが6番手へと浮上。殆ど差が無く7番グランプリボス、13番ストロングリターン、17番ドナウブルー、2番サンカルロは控えながら横に並んで中団を形成。さらに1馬身弱開いて、3番テイエムアンコール、4番ダノンシャーク、11番ファイナルフォーム、15番アイムユアーズがひとかたまり。後方3頭は6番レオアクティブ、1馬身半差で16番マルセリーナ、最後方18番フラガラッハの展開で3コーナーへと進む。
逃げるシルポートのペースは、前半600m35秒0、同800m46秒9と荒れ馬場を差し引いても非常にゆったりとした展開になって、レースは後半の瞬発力比べの様相に。3?4コーナーにかけても大きな隊列の変化なく、シルポートが単独先頭。2番手にエイシンアポロン、コスモセンサー、ガルボと並んだ形で最後の直線へと入っていく。この時グランプリボスはちょうど中団8番手、ストロングリターンはその直後。ファイナルフォームは中団の外目の位置取り。
直線向いて、残り300mで1馬身半ほど振り切っての先頭はシルポート。直後は各馬が殺到しているが、ここで馬群が横に広がって各馬がゴチャつくような形に。残り200mを切って逃げるシルポートを捕まえる勢いは、内から伸びてきたサダムパテック。さらに大外から勢いよくドナウブルーが浮上して、前との差を一気に詰めてくる。さらにその外から、不利受けて立て直したグランプリボスも猛追態勢。残り50mを切って内から抜けたのはサダムパテック、これをドナウブルー、グランプリボスが追い詰める形になり、シルポートはここで脱落。ゴールの瞬間は内のサダムパテックが、グランプリボスの追撃をクビ差振り切って武豊の手綱でG1初優勝。さらに1/2馬身差の3着にドナウブルー。4着はシルポート、5着は間から伸びたリアルインパクト。見せ場なかったストロングリターンは8着、ファイナルフォームは12着。勝ちタイム1分32秒9(稍重)。