■真夏の衝撃!牝馬ハープスターが残り350mだけ18頭ゴボウ抜き
スタートは3番イスラボニータがやや出遅れ、人気の中心17番ハープスターは二の脚つかずに最後方に下がる形になった。先行争いは、内から好ダッシュの5番アポロスターズに7番アポロムーンが並びかけ、直後には8番マーブルカテドラルも好位へ浮上する形。さらに9番マイネルメリエンダも前へと取り付き、先団はこの4頭か。1馬身差の5番手で、1番アラマサクロフネ、差がなく15番タカミツスズランが追走し、直後1馬身差の圏内で12番デスティニーラブ、6番マイネグラティア、14番セトアロー、外からは18番ピークトラムらが中団グループを形成する。1馬身差で4番ダウトレス、イスラボニータは掛かり加減にこの集団の一角に加わり、殆ど差がなく10番マキャヴィティと16番コロナプリンセス。1馬身差の後方にかけては、1番アラマサクロフネ、11番ユールドゥー、後方2番手で13番ウインフェニックス。最後方にハープスターという隊列で、3コーナーへと入っていく。
後続に1?2馬身ほどのリードを取って逃げたアポロムーンのラップは、前半3F35秒3、同4F47秒9とややスローな流れを演出。後続の各馬の大半がこの流れに身を委ねる形も、人気のハープスターは最後方の18番手という位置取りで何やら暗雲立ち込めながら、4コーナーから最後の直線へと向いてくる。
4コーナーを回り終えて最後の直線に向くと、逃げるアポロムーンの外からマーブルカテドラルが2番手から先頭を窺い、後続各馬から手応えよくピークトラムが先団を窺っている。直線半ばを過ぎて残り200mでは、先頭は7に変わって外からピークトラムが上位争いに浮上し、間を割ってイスラボニータも上位争いの圏内へ浮上。大外からは、ウインフェニックスも脚を伸ばしてきた。レースは残り180mを切ったあたり、この時だ。内回りとの合流地点ではまだ最後方に位置していた、ハープスターが想像を絶する末脚で大外からブッ込んで、横に大きく広がっていた先頭争いを切り裂き、一気に先頭へ躍り出る信じられない光景に。日本全国3000万人の競馬ファンが目を見開いたその瞬間も、ハープスターは涼しげな走りで伸び続け、2番手以下を持ったままで3馬身突き放して衝撃的な優勝ゴールイン。2・3着争いは際どくなったが、内のイスラボニータが届いた。ハナ差遅れての4着にピークトラム、4着にウインフェニックス、5着がマーブルカテドラル。勝ちタイムは1分34秒5(良)。