■10番人気クラウンロゼが驚異の粘り腰
スタートは、16番スイートサルサが1馬身、15番スズノネイロが2馬身強の出遅れ。先行争いは内から押して5番タプロームが主張するところを、8番クラウンロゼが楽な感じで交してハナへ。2番手争いは4、5頭が一団で、14番サンブルエミューズ、タプローム、6番カスティエル、7番イリュミナンスなどがこの圏内。ここにスッと11番ウキヨノカゼが加わり、12番ブリリアントアスクと続いてこれがちょうど馬群の中団。掛かり気味だった3番ウインプリメーラはこの1馬身差まで下がって、2番モンシュシュ、10番リメンバーメジロ、スイートサルサが固まって追走。さらに1馬身差の後方グループにかけては、9番アガサ、1番モンサンスピカ、13番スマートルピナス、スズノネイロ、4番エクスパーシヴが固まって追走して3コーナーへと進む。
終始単騎で逃げたクラウンロゼのペースは前半3F35秒7、同4F47秒7と終始ゆったり目も、時期・メンバーを考慮すれば致し方のないスローな流れとなった。4コーナーにかけても、先頭クラウンロゼ、2番手に付かず離れずサンブルエミューズの隊列は変わらず、1馬身差でタプロームとウキヨノカゼが3番手に並ぶ形で4コーナー回って最後の直線へ。この時イリュミナンスは直後1馬身差の5、6番手、ウインプリメーラは後方でもがき、スズノネイロは外目を回りながらの追い上げ態勢。
直線向いてすぐにクラウンロゼを交してサンブルエミューズが先頭に躍り出るが、クラウンロゼも内で二の脚を見せて粘りを発揮。これを見るように、外からはウキヨノカゼが脚を伸ばし始めて、さらに外からスイートサルサが追って残りあと150m。この直後のインから、ようやくイリュミナンスが迫りくるが、前3頭との差が詰まるかどうか。残り100mでは、僅かに抜けたサンブルエミューズと逃げるクラウンロゼ。外からはウキヨノカゼの3頭が上位の圏内濃厚となるが、3頭ともゴール前ではバテ加減となって最後は根性比べ。決勝線では、一旦は交されて死に体となった10番人気のロサード産駒・クラウンロゼが最内から、驚きの盛り返しを見せたところで優勝ゴールイン。アタマ差の2着は、最後に届いたウキヨノカゼ、一旦は勝ったと思われたサンブルエミューズは更にハナ差遅れて3着。4着はゴール前差を詰めるも、態勢不利のイリュミナンス。大外のスイートサルサが5着。ウインプリメーラとスズノネイロは8着同着。勝ちタイムは、1分34秒7(良)。