【ホップ】4歳春、
クリンチャーが急速に力をつけている。3歳クラシックは
皐月賞4着。不良馬場の
菊花賞をしぶとく2着に追い上げたものの、年明けの
京都記念は初の古馬相手、同世代のダービー馬も参戦。人気の
レイデオロは重馬場と人気を気遣い丁寧に外を回り、同馬をマークしていた有力馬たちはそのまた後ろ。3-4コーナーにかけ、ぽっかりと空いた内を迷いなく驀進した
クリンチャーに勝機が飛び込んできたが、直線半ばから使った二枚腰は力強かった。
クラシック参戦の起点は、阪神2200mの
すみれS圧勝にあったし、菊2着が示す通りスタミナ勝負は望むところ。
京都記念はホップ、
武豊とのコンビで臨む
阪神大賞典は
ステップ。結果を出して天皇賞へとジャンプだ。
対抗は
アルバート。
ステイヤーズSを3連覇した、現役きってのマラソンランナー。6歳の前回に、最も速い3分43秒0をマーク、その
タフネスぶりには舌を巻く。阪神遠征はこれが初めてになるが、長距離選手にとって
天皇賞(春)への最良の
ステップは3000mの
阪神大賞典。7歳の春こそが総仕上げ、「本気度」が違うからこその、阪神遠征とみた。
単穴には
ムイトオブリガードを抜擢。小倉2600mというコースは、オープンや重賞番組が設定されておらず、前回のレコードを鵜のみにできないけれど、ラスト1000mのラップタイムはなんと11秒9-11秒5-11秒5-11秒3-11秒9。騎乗する藤岡佑も静かに手ごたえを感じているのではないか。
近6走で5走をGIで走った
レインボーラインは、相手関係が一気に楽になった。このメンバーなら直線勝負で間に合うかもしれない。まだ距離は手探りだが、平均ラップで進む
サトノクロニクルは、3000mでもきっとバテない。