今週土曜日の東京競馬場でのメインレースはオープンクラスのダート1400m戦、欅Sです。

　本命にはスティールパスを推します。東京コースを得意としていて、これまでに4戦してすべて連対し、さらに2勝しています。さらに現在1000、1600万下クラスを連勝しており、さらに着差も5馬身差および３馬身半差と完勝と言える内容で勝っています。今回初めてのオープンクラスでのレースとなりますが、斤量は54キロですし、牡馬相手にも好勝負できると思います。これまでの東京コースでの実績からこの馬を軸とします。

　対抗にはタイセイレジェンドです。前走は休み明けで大きく負けましたが、前々走の千葉Sでは好位から完勝しています。過去には重賞で3着に入るなど、今回のメンバーの中では実績で上位ですし、東京コースでの実績もあります。斤量も前回オープンクラスで勝ったときと同じ56キロですし、期待します。

　3番手にはインペリアルマーチを推します。前走、前々走と惜しいレースが続いており、オープンクラスで勝ちきれないものの安定した成績を残しています。今回も走り慣れた1400m戦ですし、過去に今回と同じ条件で1600万下を勝っています。休み明け3戦目で調子もいいと思うので期待します。

　押さえには堅実な先行力があるガンマーバーストと末脚が魅力的なマルカベンチャーです。

東大ホースメンクラブ　キャラメル

　2011年、春開催の東京ダート1400mで行われたオープン競走は2鞍。その馬券圏内馬と調教タイプの関係を列記してみると、

アハルテケS
1着ブライトアイザック/標準坂路(4人)
2着トーホウオルビス/標準多め併用(15人)
3着カジノドライヴ/乗込坂路(2人)

つばさ賞
1着トーホウオルビス/標準併用(8人)
2着ドスライス/標準坂路(6人)
3着アーリーロブスト/標準トラック(3人)

　これを見て思い出したのが、複勝10690円。東京ダート1400mへの調教適性が最も高い標準多め併用のトーホウオルビスを推奨して、複勝万馬券を的中させたレースです。

　翌週の「調教Gメン研究所」には『東京ダート1400mは坂路とトラックを併用して本数多く、既刊の新書では根岸Sのフェラーリピサの調教欄を掲載して、その解説をさせていただいています。この調教内容に見事該当していたのがトーホウオルビス。上位人気に調教適性がないならと近走成績を度外視して推奨馬にしました』と記しました。

　つまり人気薄の標準多め併用なら調教適性で人気上位馬より好走する確率が高いというわけ。トーホウオルビスと同じ脚質で、同じ調教タイプがジェネラルノブレスですが、アーリーロブストがいるだけに、ここは逃げることすら厳しいかも知れません。それなら好位置から調教適性を発揮できる◎ガンマーバーストでしょう。

　前走が同条件での1着ですが、当時と同じように坂路で最終追い切り。その時より4F時計が速くて終い最速ラップ。昇級直後の一戦にはなりますが、調教タイプから魅力は十分にあります。

1.サクラシャイニー
今回:一杯平均トラック
前回:標準少めトラック

2.ピースオブパワー
今回:標準多め坂路主体
前回:標準少め坂路

3.デュアルスウォード
今回:馬ナリ平均坂路
前回:標準坂路

4.アーリーロブスト
今回:標準トラック
前回:一杯平均トラック

5.スティールパス
今回:標準多め坂路
前回:標準多め坂路

6.アドマイヤスワット
今回:標準多め坂路
前回:馬ナリ平均坂路

7.マルカベンチャー
今回:標準坂路
前回:馬ナリ平均坂路

8.サウンドアクシス
今回:標準多め坂路
前回:標準多め坂路

9.アドマイヤロイヤル
今回:標準坂路
前回:標準多め坂路

10.インペリアルマーチ
今回:一杯平均坂路
前回:標準坂路

11.ガンマーバースト
今回:標準多め併用
前回:標準多め併用

12.ナニハトモアレ
今回:標準トラック
前回:標準トラック

13.ジェネラルノブレス
今回:標準多め併用
前回:標準併用

14.タイセイレジェンド
今回:馬ナリ平均トラック
前回:軽目併用

15.ブライトアイザック
今回:標準坂路
前回:馬ナリ平均坂路

16.アイアムアクトレス
今回:一杯平均トラック
前回:標準トラック

【混戦】インペリアルマーチは状態良好。スピード上位で先行からの粘り込みを期待。アドマイヤロイヤルは距離短縮がカギも潜在能力随一。前走圧勝のスティールパスは昇級でも即通用。タイセイレジェンドは気配前走以上で上位も狙える。前走勝利のデュアルウォードもパワーアップ顕著。条件ベストのサクラシャイニーに末脚魅力のマルカベンチャーにも警戒が必要。

【OPもスティール】播磨灘Sを1分23秒5・後続を0秒8と千切る、勢いに乗り、スティールパスは、準OPの東京戦も制覇。1000m通過が58秒7―1200m通過・1分10秒8という、澱みのない流れを捌き、最速の上がりで、後続を0秒6と振り切った前走圧巻。パドックでジックリ馬を見させてもらったが、東京への輸送もものかわ。適度に呑気にパドックでは周回しながら、それでいて馬体は張りに張っていた。走破タイムは1分23秒1、時計も十分OPレベルだ。Hペースの差し比べと見て、相手本線は霜月S2着のナニハトモアレ。武蔵野S3着馬アドマイヤロイヤルの底力を次位に置いたが、時計勝負ならインペリアルマーチ(くどいが、鞍上はウィリアムズ)。タイセイレジェンドは、GIIの根岸Sを1分23秒7の4着だった。

　東京ダート1400mはアフリートを筆頭にミスプロ系の中でもダート色の強い血統が強いコースだが、ここはサンデーサイレンス系だらけで、適任のミスプロがいない(ミスプロ系はキングカメハメハ産駒2頭だけ)。

　そこで今回は他の系統からダート適性を重視してフレンチデピュティ産駒の◎サウンドアクシスを狙う。フレンチ産駒はこのコースでは下級条件での好走が多く上位クラスでの実績は乏しいのだが、この馬自身は昨年準オープンをこのコースで勝っているし、適性はあると考えていいだろう。

　オープンに上がってからの成績を考えると勝てとまでは言えないが、3着ならば十分にありうる。1200mを中心に使われてきた馬だが、いまの状態では追走が楽になるぶん、距離延長もプラスと見る。

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