･前走で新馬戦、または未勝利戦に出走していた馬
※過去10年[0-0-0-9]
●2011年該当馬→スーサングレート(18着)
○2012年該当馬→ショウナンカンムリ

･前走3番人気以内馬をのぞく、前走500万下出走組
※過去10年[0-0-0-16]
●2011年該当馬→エイシンオスマン(5着)
○2012年該当馬→ロジメジャー、バンザイ、コウユーサムライ、ビービージャパン

･前走1番人気馬と前走朝日杯FS出走馬をのぞく、前走1600ｍ以下戦出走馬
※過去10年[0-2-2-37]
●2011年該当馬→エイシンオスマン(5着)、ホッコーガンバ(7着)、アドマイヤサガス(16着)
○2012年該当馬→コウユーサムライ、サトノギャラント

･前走朝日杯FS、京成杯、ジュニアC出走馬をのぞく、前走中山戦出走馬
※過去10年[0-0-2-36]
●2011年該当馬→ショウナンパルフェ(6着)、トーセンマルス(14着)
○2012年該当馬→バンザイ、サトノプライマシー

･前走4番人気以下の関西馬
※過去10年[0-2-0-24]
●2011年該当馬→グランプリボス(4着)、エイシンオスマン(5着)、ニジブルーム(11着)、ギリギリヒーロー(12着)、タガノロックオン(17着)
○2012年該当馬→バンザイ、コウユーサムライ、ビービージャパン、ショウナンカンムリ

･前走1番人気馬をのぞく、関東馬かつサンデー系種牡馬の産駒
※過去10年[0-0-0-17]
●2011年該当馬→ショウナンパルフェ(6着)、ホッコーガンバ(7着)、サトノオー(9着)
○2012年該当馬→モンストール、ストローハット、ロジメジャー、サトノギャラント、サトノプライマシー

2011年残った馬→オルフェーヴル、ベルシャザール、ステラロッサ、ゴールドブライアン、ダブルオーセブン、リベルタス、リフトザウイングス

【昨年結果】
1着：オルフェーヴル(○)
2着：ベルシャザール(○)
3着：ステラロッサ(○)

2012年残った馬→マイネルロブスト、ディープブリランテ、アルフレード、ゼロス、グランデッツァ

須田：先週の中山牝馬Sですが……見事にかすりもしない、じつにドイヒーな結果でしたなあ。11番人気のエオリアンハープを押さえていた点「だけ」はお見事でしたが。

井崎：あとの2頭が、アプリコットフィズが1番人気8着、ドナウブルーが4番人気で11着だもんな。いやはや、競馬とは本当に難しいものだよ、ウンウン。

須田：井崎センセイの場合、ただでさえ当たらない競馬を、好きこのんでさらに当たらなくしてるんじゃないかって気がしますけどねえ。ホントにもう、そろそろ頼みますよ？

井崎：ケツに火がついてるのはわかってるから大丈夫(笑)。とはいえ、今週のお題レースのスプリングSも、去年は阪神での開催だから本当は「参考外」なんだよな。

須田：あ、でも今週は去年分もデータに含めてるんですね。一昨年をベースに考えた先週があんな結果に終わったから、ちょっとやり方を変えたんですか？

井崎：それもあるけど、昨年のスプリングSは競馬場こそ違えど、ほぼ例年と同時期に開催されているからな。そういう理由で集計対象に含めてもいいんじゃないかと思ってさ。

須田：ま、当たってくれさえすれば、10年前のデータを引っ張り出してきていただいてもかまわないんですけどね(笑)。では消去ネタの内容ですが……けっこう苦戦しました？

井崎：うん、今週はものすごく苦労した。だってさ、消去ネタを繰り出せど繰り出せど、ぜんっぜん絞れてくれないんだよ！?　この5頭に絞り込むのが限界だったねえ。

須田：消去ネタの多さと該当馬の少なさが、それを物語ってますよ。で、苦労して絞り込んだ結果残ったのが、ものすごく順当なラインナップという(笑)。

井崎：そうなんだよなあ。先週のエオリアンハープみたいな穴馬が残ってくれれば苦労も報われるんだけど、これだとどうしても「順当な決着」って論旨になっちゃうよな。

須田：でもセンセイ、スプリングSってたしか「前走2000m戦出走馬」が異様に弱かったような気がするんですけど。えーっと……過去10年のトータル[1-1-1-18]ですよ？

井崎：そんなモン、もちろん気付いてるよ。ただ、「来る前走2000m戦出走馬」のパターンがまったく見えないから、そのネタを使うなら全滅作戦しかない。そうすると！

須田：残った5頭のうち、マイネルロブスト、ゼロス、グランデッツァの3頭が前走2000m組なので、ディープブリランテとアルフレードの2頭しか残らないと。なるほど(笑)。

井崎：じつは、その1点勝負っていうのも本気で考えたんだよ。でも、ぜんぜん当たってない現状を考えると……それはさすがに腰が引けちゃうよなあ。

須田：じゃあ今週はこの5頭で、馬券はディープブリランテとアルフレードの1点を「厚めに！」とまとめておきましょうかね。本番へ向けて、好レースを期待しましょう！

　今週日曜日の中山競馬場でのメインレースは皐月賞へのトライアルレース、スプリングステークスです。

　本命にはディープブリランテです。前走の共同通信杯では逃げる形となり、最後勝ち馬に差されましたが二着に粘っています。前々走の東京スポーツ杯でもかかりながらのレースでしたが、快勝しています。気性的に激しくここ近走はかかりながらのレースが続いていますが、これまでのところ安定した結果を残しているので、この馬を軸とします。

　対抗にはゼロスです。未勝利戦を勝つのに時間を要しましたが、そこから三連勝と勢いに乗っています。前走の若駒ステークスでは、小頭数で重馬場でのレースでしたが、二馬身半差でそのあときさらぎ賞を勝ったワールドエースに勝っています。今回も馬場が悪くなりそうなので、この馬に期待します。

　三番手にはアルフレードを推します。暮れの朝日杯FSを優秀なタイムで快勝し、今回のメンバーの中でも実績は一番です。中山での実績もありますが、今回は少し距離が伸びるのと休み明けを考慮して評価をさげましたが上位争いです。

　押さえにはこれまで重賞で安定した成績を残しているマイネルロブストと札幌二歳Sを勝っているグランデッツァです。

東大ホースメンクラブ　キャラメル

　◎ディープブリランテはサンデー父系×バブルカンパニー牝系だからザッツザプレンティやバブルガムフェローなどと同じ組み合わせで、「サンデー×リファール×ハイインロー」らしい前受けでしぶとい脚質に出た。共同通信杯は一頓挫あって重めも残っていたようだが、ザッツのように掻き込んで走るのであまりスローの斬れ味勝負向きでもなく、東京の高速馬場より中山で渋ったほうが間違いなくパフォーマンスは上がる馬だ。

　○ストローハットの母はジャンロマネ賞(仏G2・芝2000m)勝ち馬で、ヌレイエフとブラッシンググルームとリファールの粘っこさを伝える。斬れるというより粘っこい脚質だから東京より中山のほうが合っていそうな馬で、日曜はまた内から乾いてインベタ馬場になっている可能性が大だから、内枠で穴っぽいのはこれだろう。

　新潟2歳チャンプのモンストール、札幌2歳チャンプのグランデッツァ、朝日杯フューチューリティSの勝ち馬アルフレード、そしてみんなの人気者ディープブリランテが出走してきます。弥生賞の出走メンバーが小粒だったのに対して、こちらは強豪が集いました。スプリングSの上位馬と土曜日の若葉Sを圧勝したワールドエースの比較で、今年の皐月賞が見えてくるでしょう。そういう意味でもとても楽しみな一戦となりました。

　◎は札幌2歳Sの勝ち馬グランデッツァを推します。札幌2歳Sの2着馬ゴールドシップはその後の共同通信杯を勝ち、3着馬マイネルロブストはその後の朝日杯フューチューリティS、京成杯でともに2着、そして4着馬のベストディールは京成杯を快勝しました。前走のラジオNIKKEI杯2歳Sは先々週の弥生賞で2着のトリップ同様に勝ちに行く競馬で3着に敗れましたが、札幌2歳S組のその後の活躍から考えても巻き返して来ると見ます。

　先週まではインが圧倒的有利な馬場状態でしたが、土曜日は外を回した馬でもそれなりの活躍を見せていました。したがって日曜日のメインレースが行われる頃には枠順による有利不利はそれほどなくなるのではないでしょうか。

　○はその札幌2歳Sよりも高い指数で、新潟2歳Sを快勝したモンストール。モンストールと2着ジャスタウェイで驚異の上がり3F32秒台をマークし、3着以下に5馬身以上引き離した内容は本当に優秀でした。前走の京王杯2歳Sは出遅れたことや、レース中にノドなりを発症した影響して4着に敗れましたが、もともとの能力はここでも遜色がありません。ノド鳴り手術明けで調整が軽いというのはマイナス材料ですが、手術が成功しているのであれば、新潟2歳S勝利時に近い指数で走れるでしょう。

　▲は3連勝目で朝日杯フューチューリティSを勝利したアルフレード。アルフレードが王者の競馬ぶりだったことで最終走破タイムが速くなったことは事実ですが、同日の1600万下の最終走破タイムを1.0秒も上回ったことは評価できます。前走で自己最高指数をマークした後の一戦となるために狙い下げましたが、それでも上位争いに加われる可能性は高いです。

グレード制開始の84(S59)年以降から、■消える馬・□残る馬をチェック。

■コウユーサムライ…前走1200m以下の短距離戦使用馬は[0-0-1-18]。

■サトノギャラント…3か月以上休養馬のうち、前3走内に重賞戦3着内好走歴ない馬は[0-0-1-17]。

■サトノプライマシー…2か月以上休養の2勝以下馬で、前走非重賞戦敗退、もしくはVも条件戦2馬身未満・OP戦1馬身未満馬は[0-0-2-13]。

■ショウナンカンムリ…前走未勝利戦使用馬は[0-0-0-11]。

■バンザイ…前走1800m以上の芝500万戦2馬身以上V・OP戦連対ないキャリア2戦馬は[0-0-1-14]。

■ビービージャパン…キャリア5戦以上で前3走とも1800m以上戦を使用し、その3走内にOP・重賞戦3着内の好走歴がない馬は[0-0-2-29]。

■モンストール…重賞戦2馬身以上V歴のない4か月以上休養馬は[0-0-1-9]。

■ロジメジャー…キャリア3戦以下で6着以下があった馬は[0-0-1-16]。

□重賞戦連続連対…前2走とも芝良・稍重の重賞戦で連対していた馬は[4-3-2-5]。このうち、

(a)芝0ｰ1勝馬は×
(b)連対率5割未満は×
(c)1800m経験して未勝利は×
(d)3か月以上休養馬は×

以上の4項目クリア馬は[4-2-0-0]。マイネルロブスト浮上。

□共同通信杯組…前走芝1800mG3共同通信杯使用馬は[5-4-2-16]。このうち

(a)通信杯5着以下or0秒5以上敗退、もしくは前2走内に0秒8以上敗退は×
(b)前2走とも着外(4着以下)は×
(c)通信杯1分49秒0を切っていない馬で芝1600m1分36秒0を切っていない馬は×
(d)芝0-1勝馬は×

以上の4項目クリア馬は[5-4-1-0]。ディープブリランテ浮上、ストローハット脱落。

□朝日杯組…G1朝日杯FS勝ち馬は[3-2-1-3]。このうち、

(a)前3走内に1秒以上惨敗or非重賞戦敗退歴ある馬は×
(b)前3走内に1400m以下短距離戦2回使用馬は×

この2項目クリア馬は[3-2-1-0]。アルフレード浮上。

土曜17時30分時点の発表で不良となった中山・芝。日曜の天気予報を見る限り、馬場が簡単に乾くことは考えにくく、そうなると先週まで続いた異常な内伸びにはならないか。

道悪でパワー指向の馬場となれば、東スポ杯の実績からディープブリランテに一目置かざるを得ないが、当時の指数は｢97｣で、飛び抜けた存在という印象はない。指数的には伸びしろ込みでサトノプライマシーを狙ってみたい。

キャリア2戦ではあるが、東京2000mの上がり勝負｢65｣から、2戦目のホープフルS(中山2000m)で｢94｣まで指数を伸ばしたように、本質的には持久力指向のタイプ。そのホープフルSはテンの3Fこそ流れるも、4F以降で急激にペースが緩んで馬群が固まり、好位追走から自身が斜行したとは言え、直線では前が壁になって残り1Fは全く追えていない。

明確な先行馬がいるメンバー構成で、人気馬が前掛かりの脚質だけに、持続力勝負になれば、指数的にこの舞台で跳ね上げても驚かない。

5番：デキ良いし、チャンスある。
9番：絞れたし、当然勝ち負け。
11番：キッチリ仕上がる。
14番：キッチリ仕上がった。普通に上位争いしそうだが、器用さがないので、馬場が滑った場合や小回りは微妙。

【上位拮抗】逃げ切った3戦の内容が上々のゼロスは使われつつ成長も見せており、このメンバーに入っても好勝負可能だ。3着だったラジオN杯よりも今回のほうが状態上のグランデッツァも好走が見込める。ひと叩きで上昇のディープブリランテも差はなく争覇圏。G1ウイナーアルフレードも能力十分。サトノギャラントの上位に食い込む力を持っており、マイネルロブストとバンザイにも注意が必要だ。

【まずは記録】無敗の2歳チャンプ・アルフレードが、皐月賞へ向けスプリングSから発進。前走の朝日杯FSは、1分33秒4のレースレコードタイ。走破タイムも優秀だが、1000m通過が57秒8―1200m通過・1分9秒8―1400m通過・1分21秒5という、澱みのないHラップを好位追走。自ら勝ちに動き、しかもラスト2Fは11秒台の連続ラップで余力をもってフィニッシュ。これなら1ハロン延長の1800mも問題なし。逆転があれば、札幌2歳Sの覇者グランデッツァ。野芝で、11秒を切ろうかという、絶対的瞬発力の証明がないぶん、対抗としたが、札幌シリーズの2勝は(ともに1分50秒台)、古馬1000万超。説明し辛いが、2歳夏の時点とずれば、実はかなり奥深い時計だったりする。前回は筋肉痛明け。必ずしも万全ではない中での、あわやの3着。スケールと総合力は一枚上。デキも鞍上も(ミルコが来た)、強化。今回も、本番の皐月賞も、たぶん目の上のタンコブになるだろう、ディープブリランテとの位置関係、使える脚の長さを、試しながら、ミルコならば、勝ち切るスプリングSだ。先行争いが激化するようなら、マイネルロブストに、何度目かの漁夫の利。サトノギャラントの、33秒前半の一瞬の脚も、連下として大事にしてあげたい。ストローハットも中山1800メートルなら、なんとか食い下がれるか。

　かつての弥生賞と同様に、スプリングSは堅い重賞。どこかをひねるにしても、軸からひねってしまうわけにはいかない。

　もうひとつ重要な傾向が、ここをシーズン緒戦にした馬よりも年明けの重賞、特に同距離のきさらぎ賞や共同通信杯を使われた馬が強いということだ。

　その傾向から、1番人気だが◎ディープブリランテを軸に取る。前走は我慢できずにハナへ行ってしまったが、今回は逃げ馬が多く折り合いはつきやすいはず。さらに追い風になるのは土曜から降り始めた雨で、東スポ杯の結果からも道悪になれば他馬が苦にするぶんこの馬が相対的に有利になる。

　◎を1着に固定して、○にはアルフレード。朝日杯馬の3歳緒戦は強気には買えないのだが、この馬も馬場がプラスと見る。▲ストローハットとともに2着に置く。

各馬の上昇度・脚質・騎手・調教師・血統データを「先週最も儲かった」設定で解析。導き出された4頭の馬単・3連単ボックスで勝負！

なお、プレミアムサービス(※)にご登録されますと、中央競馬全レースで、上昇度・脚質・騎手・調教師・血統の項目を自由にカスタマイズして予想することができます。各レース情報ページの予想タブから「CP予想」にお進みいただき、ご利用ください。

※netkeiba.comのスマートフォン版・競馬総合チャンネルでは、プレミアムコースにご登録されますとご利用頂けます。

　◎ディープブリランテは「ディープインパクト×ルーソヴァージュ」という組み合わせ。母ラヴアンドバブルズには重厚なヨーロッパ血統が含まれており、本馬はバステッド4×5を持つなど底力を感じさせる中距離配合に仕上がっている。2代母の父アカラッドは高い道悪適性を伝えるので、東京スポーツ杯2歳Sの結果が示すとおり道悪はむしろ得意。

　休み明けの共同通信杯は馬体がボテッとしていてテンションも高かった。負けるべくして負けたレースであり、体が絞れて落ち着いたレース運びができれば同じ轍は踏まない。後方に控えて大外回し、といった競馬をしないかぎり結果はついてくるはず。