･前走青葉賞組とNHKマイルC組をのぞく、前走中央重賞組
※福島過去6回[0-0-0-21]
●2012年該当馬→メイショウカドマツ(4着)、ショウナンカンムリ(7着)、アーデント(12着)
○2013年該当馬→サンブルエミューズ、ブリリアントアスク、ナンシーシャイン、フラムドグロワール、シンネン

･中8週よりも長い間隔で出走する馬
※福島過去6回[0-0-0-6]
●2012年該当馬→アーデント(12着)
○2013年該当馬→サンブルエミューズ、ナンシーシャイン、ダービーフィズ、インプロヴァイズ

･前走1番人気馬をのぞく、斤量56キロ以上馬
※福島過去6回[0-0-1-10]
●2012年該当馬→アーデント(12着)
○2013年該当馬→フラムドグロワール、シャイニープリンス、ガイヤースヴェルト、

2012年残った馬→ファイナルフォーム、ヤマニンファラオ、オペラダンシング、クリールカイザー、ダイワマッジョーレ、ロードアクレイム、ハイクラウン、ローレルブレット、サンレイレーザー、ウイングドウィール、ビービージャパン、タイセイグルーヴィ、ドリームトレイン

【2012年結果】
1着：ファイナルフォーム(○)
2着：ヤマニンファラオ(○)
3着：オペラダンシング(○)

2013年残った馬→アドマイヤドバイ、カシノピカチュウ、カフェリュウジン、ダイワストリーム、ダイワブレイディ、ケイアイチョウサン、ミエノワンダー

2013年上半期[星取り表]：●◎●○○●◎●●◎●●●●△●◎●●●△●●●○

井崎：上半期ラストの宝塚記念を、何とか白星で終えられたぞおっ！

須田：ま、最後にジェンティルドンナを消していなければ、3連単2万3420円で大白星だったんですけどね(笑)。ここは素直に、当たったことを喜びましょうか。

井崎：うんうん、ぜひ壮大に祝ってくれ(笑)。いやー、キツい上半期だったけど、これで星取り表がリセットされると思うと、気持ちが一気に楽になるよ。

須田：とか言ってると、またあっという間に黒星で埋め尽くされますよ。それに、今の夏競馬はオッズがシビアですからねえ。そうそう簡単に白星ゲットとはいきませんて。

井崎：相変わらず手厳しいねえ、須田クンは。ただ、上半期の反省点として、ちょっとトリガミ回避に固執しすぎた部分があると思うんだよ。そう思わない？

須田：まったく意識しないのもアレですが、それに固執しすぎるのも弊害がありますよね。手堅くキッチリ狙うレースと、手広く流すレースのメリハリも重要ではないかと。

井崎：それは確かにそうだな……というわけで！　今週のラジオNIKKEI賞は、下半期の一発目でもあるのでブンブン振り回してみようと思うんだが、どうだろう？

須田：おお、7頭残しは久々に見ますね。かなり人気薄に寄せているようなので破壊力はありそうですが……ちょっと人気馬を消しすぎじゃないですかね？

井崎：でも、ハンデ戦になってからのラジオNIKKEI賞って、斤量が重い馬がホントに来なくなってるからなあ。信頼度、メチャクチャ低いだろ？

須田：来ないワケではないんですが、アテにできないのは確かですね。とはいえ、NHKマイルCで上位に食い込んだ3頭をすべて「消し」は、さすがに危険なような……。

井崎：ま、そのへんは承知の上だから大丈夫。人気馬を消せるネタがあるときは、ためらわずにバサッと消す！　これぞ、須田クンがさっき言ってた「メリハリ」だろ？

須田：それはそうなんですけど、下半期の最初のレースからやってくるというのが、いかにも井崎クオリティですよねえ……。自信度、どうなんですか？

井崎：んー、穴狙いの週にしては自信度高めなんだけどなあ。前走条件戦からのローテが強いことから考えても、振り回すにはもってこいのレースだしさ。

須田：その調子で振り回しまくって、「夏競馬的中ゼロ」なんて悲惨な結果になっても知りませんからね？

　日曜日の福島競馬場でのメインレースは3歳重賞ラジオNIKKEI賞です。コース適性から総合的に予想していきたいと思います。

　本命にはミエノワンダーです。今回と似た舞台である、中山のコーナー4つの競馬で2勝しています。また、ある程度速いペースになると見られる今回は、過去すべてのレースで上がり2位以内の堅実な末脚が生きると考えます。ラジオNIKKEI賞は距離短縮組が好走しているので、その点も満たしています。

　対抗にはカフェリュウジンです。福島芝1800mはマンハッタンカフェ産駒の得意舞台ですし、同馬自身、前走1000万下でハイレベルな古馬相手に5着と力を見せています。斤量53キロも恵まれました。

　3番手にはダイワストリームです。スイートピーSは上がり最速の3着、前走の500万下も楽勝とOPでも水準以上の力はあります。中山で勝利経験もありますし、51キロはかなり恵まれたと見ます。

　近走精彩を欠くも素質上位と見るダービーフィズ、軽ハンデで一発のあるブリリアントアスク、トップハンデも実績上位のフラムドグロワール、ガイヤースヴェルトまで押さえます。

　東大ホースメンクラブ　PANYA

　例年開催3週目に施行されるレースだが今年は開幕週だから、イン有利先行有利の決着になる可能性もある。

　◎ミエノワンダーは母がサンデー産駒でヘイロー≒サーアイヴァー2×3など米血スピードの強い相似配合になっていて、そこにグラスワンダーだからこのレース向きの機動力ある中距離配合。

　山桜賞の捲りが鮮やかで、東京でもスローなら機動力で好走するが、本質的には中山や福島の馬だと思うし、前につける脚もあるから、外枠でも外を回りすぎることはないだろう。

　ちなみに昨年は最低人気のオペラダンシングを◎としたが、母がドローン≒ヘイロー3×2でこの機動力で走る小回り向き脚質というのが根拠だったから、まあ予想の入り方としては同じだ。

　○フラムドグロワールはダイワメジャー×ブライアンズタイムだからこれもパワーと機動力の血統で、小回り1800mは最も持ち味が活きる舞台。

　8枠2頭も力は足りるが外枠のロスが大きそうで、サンブルエミューズとカシノピカチュウのイン差しを穴に拾ってみる。

　福島芝1800mで行われるラジオNIKKEI賞を調教適性で予想する上で、絶対的に重視しなければいけないのが「最終追い切り場所」。

2007年 8頭
南W-南W-南W(8頭)

2008年
南W-栗坂-南W(4頭)

2009年
南W-南W-南W(6頭)

2010年
南W-南W-南芝(4頭)

2012年
南W-CW-美坂(4頭)

　上記は1着-2着-3着の最終追い切り場所を表示したものですが『南W』で追い切られた馬で馬券圏内を独占した年が2回。（）内に書いている頭数は南W追いが何頭出走していたかということですが、6頭以上出走していた年は独占傾向があります。

　今年の該当馬は9頭。馬券圏内を独占する可能性は非常に高いと思いますが、その中でも中心を決めるために、必要な調教データが「調教本数」。競馬予想TV!で予想の機軸に用いている、調教チャートの本数の項目が「4」の時が[3-1-2-3]と抜群の成績(5は出走回数が少なく[0-0-0-1])。標準が、3なので、本数が標準より多い南W追い切りが好走するという結論になりました。

　ここで該当馬は4頭に絞れましたが、その中でも◎ダイワブレイディを選んだのは、好走時の調教チャートと今回のチャートの形がほぼ同じだから。最終追い切りは時計が遅く、額面上は地味に映りますが、調教VTRで見せている前向きさはこのレースに最適。また、乗込併用という調教タイプも福島芝1800mに適しています。

　○ケイアイチョウサンも調教データに該当。1週前追い切りで遅れている点だけが気になりますが、今回と同じ標準併用で、2走前に1着。また、重賞の京成杯でも標準併用で3着。自身にとって、好走調教タイプであり、福島芝1800mにも適性があります。

　▲カフェリュウジンを3番目に評価したのは、併用調教ではなかったというだけ。1週前追い切り、最終追い切りともに前向きな動きを見せていました。もう一頭の該当馬、△フラムドグロワールももちろん評価しています。

　あとは、南W追いということで、△インプロヴァイス、△ミエノワンダー、☆ガイヤースヴェルトですが、栗東での動きを見ていて「南W崩し」なら△カシノピカチュウ。

1.サンブルエミューズ
今回：軽目トラック主体
前回：標準坂路

2.ブリリアントアスク
今回：軽目トラック
前回：馬ナリ平均トラック

3.アドマイヤドバイ
今回：標準多め坂路
前回：標準坂路

4.カシノピカチュウ
今回：標準多め併用
前回：標準多めトラック主体

5.カフェリュウジン
今回：標準多めトラック
前回：馬ナリ平均トラック

6.ナンシーシャイン
今回：標準併用
前回：標準多め坂路

7.フラムドグロワール
今回：標準多め併用
前回：乗込トラック

8.ダイワストリーム
今回：軽目トラック
前回：軽目トラック

9.シャイニープリンス
今回：標準坂路主体
前回：馬ナリ平均坂路

10.ダイワブレイディ
今回：乗込併用
前回：馬ナリ平均トラック

11.ケイアイチョウサン
今回：標準併用
前回：標準トラック

12.ミエノワンダー
今回：標準トラック
前回：馬ナリ平均トラック

13.ガイヤースヴェルト
今回：標準併用
前回：標準多め併用

14.ダービーフィズ
今回：標準坂路
前回：標準坂路

15.インプロヴァイズ
今回：標準併用
前回：馬ナリ平均併用

16.シンネン
今回：標準坂路主体
前回：標準少め併用

　今年から福島の開幕週で行われることになった、ラジオNIKKEI賞。今年はデビューが遅れた素質馬vs残念クラシック組というよりは、NHKマイルCの上位馬vs残念クラシック組の対戦図式が色濃いレースになりました。今年の日本ダービーは当初は賞金ボーダーが高い言われていたため、NHKマイルCやダービートライアルでダービーの権利取りを狙ったがゆえ、夢が散ってしまった実績馬が多く揃った印象があります。

　福島芝コースはもともと時計が掛かる上に、短い直線の4コーナーで外に張られないようにと、先行-中団勢のポジション取りが激しくなるため、大半のレースがオーバーペースになるのが特徴。開幕週から意外と差しが決まります。しかし、それでも推したい、もしかすると逃げの手に出る可能性もある先行馬がいます。

　その名は◎ガイヤースヴェルト。ガイヤースヴェルトは初芝の毎日杯でキズナの2着。毎日杯は先行馬には厳しい流れの消耗戦だっただけに、追い込み馬の勝ち馬キズナに3馬身引き離されての2着でしたが、先行策からすっと抜け出して、3着バットボーイに3馬身半差引き離したことは十分評価ができます。賞金加算を目論んで出走した次走のNHKマイルCは、逃げ馬コパノリチャードに競り掛けて行ったために5着に敗れましたが、普通の競馬をしていたならば、ダービーに出走していたはずの馬です。毎日杯のペースで2着に押し切れるわけですから、福島の開幕週ならばある程度前が厳しいペースになったとしても馬券圏内が濃厚でしょう。

　〇は初芝の橘Sを勝利し、芝でもやれることを証明したシャイニープリンス。芝路線に転じてからは出遅れ続きですが、逆に言うとそれでも上位にこれる器。芝に慣れて更なる前進を期待します。

　▲は京成杯の3着馬ケイアイチョウサン。前走の稲村ヶ崎特別は直線で前が詰まりっぱなしで、不完全燃焼でしたが、2-3走前ではメンバー中で最速の上がり3Fをマークしているように、着実に力をつけてきています。差し馬向きの流れになれば、一気に突き抜けてくる可能性があります。

　今年は開幕週の開催ということで、例年のような馬力型の激走に期待できない面もあるが、フルゲートの小回りハンデ重賞で、人気を背負う先行馬が外枠を引いただけに、中盤が緩まないタイトな展開になると決め撃ちしてみたい。

　本命はカフェリュウジン。デビューから2戦連続して東京で凡走して中山で初勝利、東京の500万戦を2戦連続で凡走して中山で2勝目と、戦績からスローの上がり勝負より持久力勝負の方に向いているのは明らかで、デビューからの指数動向を見ても、上がりの掛かる展開でキッチリ指数を上げている分かりやすいキャラ。前走の東京戦は5着に敗れているが、東京のマイルでは珍しい前傾ラップの流れで自己最高の｢102｣をマークしており、着順ほど悲観する内容ではない。

　ここ2走の位置取りが後方過ぎる面は気になるが、2走前の青葉賞が距離を意識して、前走が2400m→1600mの距離短縮でテンに置かれたという判断もできるだけに、内枠からロスのない競馬ができれば、指数的には一発の魅力はある。

【上位拮抗】ガイヤースヴェルトはNHKマイルC5着馬で毎日杯ではキズナの2着。ここ目標に態勢も上々で好勝負必至。ミエノワンダーはプリンシパルSでクビ差2着。成長見られ逆転十分。フラムドグロワールも能力は十分に備わっており首位候補。シャイニープリンスは距離延長カギも力量そん色なし。シンネンも動き軽快でサンブルエミューズやナンシーシャインにも注意を払いたい。

【GIロードの中核】フラムドグロワールは、東京1800mのいちょうSでオープン勝ち。朝日杯FSを4着、NHKマイルCが0秒1差の3着など、GIロードの中核を担ってきた中の一頭。京成杯は10着と崩れたが、雪のため開催順延となり、再輸送で体調を崩したのが原因。2400mのダービーも、0秒5差に踏みとどまっている。同世代のGIII戦なら、56キロでも地力は一枚上だ。立ち回りの上手い馬だけに、福島1800mにも無難に対応が利くはずだ。NHKマイル5着のガイヤースヴェルトが相手本線。本質はダートよりの力馬。ただ、福島なら東京ほどは止まらない。毎日杯の1分46秒7という走破タイムも精度が高い。一角崩しがあればインプロヴァイズ。振り返れば、東スポ杯3着の好素材。前走は、この先どこまでも伸びていくのか。悠々の上がり33秒3でズバリ。戸崎も仕掛けどころを手に入れた。適度に間隔をあけ、馬体もフレッシュ。時計的根拠は前記3頭にやや見劣るが、ミエノワンダーはすこぶる順調。アドマイヤドバイ、ダービーフィズも、起点の勝ちタイムは、重賞入着レベル。

各馬の上昇度・脚質・騎手・調教師・血統データを「先週最も儲かった」設定で解析。導き出された4頭の馬単・3連単ボックスで勝負！

なお、プレミアムサービス(※)にご登録されますと、中央競馬全レースで、上昇度・脚質・騎手・調教師・血統の項目を自由にカスタマイズして予想することができます。各レース情報ページの予想タブから「CP予想」にお進みいただき、ご利用ください。

※netkeiba.comのスマートフォン版・競馬総合チャンネルでは、プレミアムコースにご登録されますとご利用頂けます。

　◎ミエノワンダーは「グラスワンダー×サンデーサイレンス」という組み合わせ。母トリプレックスはカナダ年度代表馬アリワウの半妹で、ローズS（G2）4着という成績がある。「グラス×サンデー」は、スクリーンヒーロー、サクラメガワンダー、セイウンワンダーなどが出ているニックス。グラスワンダーは有馬記念（2回）や宝塚記念を勝ったように小回りコースに適性があり、息子のミエノワンダーもこれまでに挙げた2勝がいずれも中山なので、小回りコース向きの馬だろう。前々走、中山の山桜賞（500万下）を制した内容は圧巻だった。前走のプリンシパルS（OP）は2着だったものの、超スローペースの逃げを捉えられなかっただけで、内容的には悪くなかった。福島コースはこの馬にとって最良に近い舞台。55kgなら通用する。