【
シーザリオを彷彿】
イリュミナンスは、牝馬クラシックを席巻できる大器。デビュー戦は、直線入り口で素早く先団に取りつき後続に5馬差の独走。走破タイムは、やや重で1分37秒1。見た目は平凡でも、ラスト3ハロンのレースラップは11秒9-10秒7-11秒5(自身の上がりは34秒0)。ちなみに
ジェンティルドンナは、昨年12月の阪神・芝1600mの未勝利戦を、良馬場で1分36秒7、上がりは34秒1(最後の2F目に推定10秒7をマーク)。ラップの精度の高さは、あの三冠牝馬に酷似している。半兄はGIII・
中京記念勝ちの
フラガラッハ。父が
デュランダルから
マンハッタンカフェにかわり馬体も伸びやかに出た。血統は異なるものの、イメージとすれば、
シーザリオ?スンナリ流れに乗れれば圧勝まである。目先の1勝ではなく内容を問いたい。相手本線は
サンブルエミューズ。逃げるか、追い込むか。極端な競馬しか経験していないぶん、阪神JFは、初の馬込みに戸惑い。8着と伸びきれなかったが、二走前の
芙蓉Sは、出遅れのロスも委細構わず、中山の急坂を33秒9という切れ味で一気差し。
芙蓉Sの走破タイムおよびラップは、
ホエールキャプチャを上回るHレベルだった。鞍上も岩田に戻る。ラップの鮮烈さなら、
スズノネイロも負けていない。新馬戦の上がりは11秒0-11秒0(自身の上がりは、推定10秒8-10秒8)。その数値の意味を、
つわぶき賞連勝につなげ、桜戦線にぐっと手ごたえ。血統は地味だが、
ウキヨノカゼの1分35秒6、上がりは34秒1は、新馬戦とすれば、初陣とすればかなり良質。同新馬戦で最速の上がりをマークした
スイートサルサは、二戦連続して33秒9の末脚を駆使。これ以上の上がり目は期待薄だが、
ウインプリメーラはレコード決着の
アルテミスSを1分34秒で3着に入線。重賞でもまれた経験を生かしたい。