【激戦・激闘】昨年の
きさらぎ賞の覇者は
ワールドエース。1分47秒0・上がり33秒0の末脚は、一年たった今でも鮮烈だ。瞬発力勝負の切れ者には、1分47秒4の
ドリームパスポートを思い浮かべる人もいるだろうし、本年の
エピファネイアや
コディーノが、この範疇。しかし、
きさらぎ賞は、
リーチザクラウンや
アサクサキングスといった底力型が、有無を言わせぬ先行策で、後のダービー2着につなげるケースも多々見受けられる。
マズルファイヤーは、後者底力型の代表格ではないか。骨太で隆々とした筋肉といい、そのスケールは、
きさらぎ賞優勝を
ステップにダービーを2着した、同じ
ホワイトマズル産駒の
アサクサキングと姿がだぶる。時計面においての根拠も十分。前走は未勝利戦とはいえ、1000m通過・59秒9というHペースを、文字通りつかまったままでの大楽勝。確かに上がり37秒2は微妙。相手に恵まれたことも確かだが、追っていれば軽く36秒前半は出たに違いない(新馬戦では上がり34秒2の脚を使えている)。ちなみに、前日の
若駒Sの1800m通過は1分49秒9だった。クラシックを、力で手繰り寄せる一戦。
バッドボーイは、東スポ杯で最速の上がりをマーク。クラシックと縁の深いラジオNIKKEI杯2着馬。一戦ごとに地力アップをはかってきた。良化型だけに三番手としたが、
インパラトールは1800mを1分48秒前半で2連勝。時計勝負なら好勝負。
リグヴェーダには、もちろん血統的魅力と伸びしろあり。しかし、何かしら身体を使い切れていない印象を受けた。二戦目で、それがどう転ぶかだろう。
アドマイヤドバイは、京都マイルのレース内容、前走の止まり加減を顧みるに、ベストは1800m。デキも
ピーク、ここが正念場。
ラストインパクトは、祖母が
パシフィカス。攻めの上昇振りに、
ナリタブライアンの軌跡を思い浮かべる人もいるかもしれないね。