京成杯が
皐月賞と同じ中山芝2000mで行われるようになってから、クラシックを意識した馬たちは
きさらぎ賞よりも
京成杯を使うことが多くなりました。その上、クラシック本命候補と呼ばれている
バンドワゴンの出走で、ラ
イバル馬が次々と回避。結局、今年の
きさらぎ賞も例年どおりの少頭数9頭立てで行われることになりました。
少頭数のレースといえば、逃げ馬に競りかけていく先行馬があまりいないために道中のペースがあまり上がらず、スローペースからの決め手比べになるのが定番。例えば京都芝1800mならば坂の手前のラスト5F地点で極端にペースが緩むことが多いのですが、こと少頭数の
きさらぎ賞に関しては12秒5よりも遅いラップが出現してしまいます。
この12秒5よりも遅いラップの出現により、レース序盤のスピードが遅い後方勢が先団に追いつき、結果として決め手のない逃げ、先行馬は後方勢の決め手に屈することもしばしばですが、基本的に前で立ち回れるか、決め手のある馬が有利と考えるのが好ましいでしょう。当然、前で立ち回れて決め手もあれば、ベストマッチの勝ち馬候補です。
よって、◎は新馬戦、
エリカ賞ともに自分のペースで逃げて、最速の上がり3Fをマークした
バンドワゴンを素直に信頼します。しかも、新馬戦ではラスト2F目に10秒9の最速ラップをマークしているのですから、字面の理論上ではあまり負ける要素がないです。
確かに逃げ馬というのは、私の著書でも綴ったように、英才教育(折り合い)で脱落した馬で、
バンドワゴンはゲートから軽く出しただけで、一気にハナを奪ってしまうような馬群嫌いの臆病な馬。常にスピードをどうコントロールするかが課題となりますが、行き切りたい逃げ馬
オールステイの2列目でうまく折り合えたならば、勝つ可能性はかなり高いでしょう。
○は未勝利戦を勝ち上がるまでに3戦を要しましたが、徐々にPP指数を伸ばしながら前走は完勝の
サトノルパン。新馬戦では個人的にクラシック最有力候補と見ている
アズマシャトルの上がり3Fを上回ることが出来ませんでしたが、その後の2戦ではメンバー中でナンバー1の上がり3Fタイムをマークしています。また、この馬はいつもスタートが悪く、レース序盤で置かれてしまうのですが、少頭数の
きさらぎ賞ならば、極端にペースが緩むラスト5F目あたりで先団に追いつけつので、少頭数でもとも得したのは、この馬でしょう。
▲は新馬戦、
京都2歳Sを勝って2戦2勝の
トーセンスターダム。この馬もデビュー2戦ともメンバー中最速の上がり3Fタイムをマークしていて決め手があるタイプであることは確かですが、前走の
京都2歳Sは展開に恵まれてパフォーマンスを上げているので狙い下げました。前走の
京都2歳Sでは逃げた
アグネスドリームが坂の手前の5-6F目にかけて13秒台までペースを落としましたが、今回は相手強化の一戦で、そこまでペースダウンすることは考えづらいので、末脚届かずの3着くらいで終わる可能性も高いと見ての3番手評価です。