【お薦め度C】
9番　マコトブリジャール

6・4走前にこの舞台で快勝。上がり33.8・33.6秒をマークしました。1000万以下クラス勝ちも上がり33.7秒。前々で運ぶタイプですが、Sペースからの瞬発力勝負が向いているので、直線の長いコースが向いています。特にこの阪神では3勝を挙げる好相性振り。メンバーレベルは高いですが、斤量利のあるハンデ戦ならば通用してもいいでしょう。

◎(お薦め度C)1000円・(お薦め度B)3000円・(お薦め度A)10000円を資金として、明快かつ儲ける競馬にこだわります。

　エイシンヒカリとフルーキーはG3で足踏みする器ではないが、エイシンヒカリのストライド加速は平坦外回り、フルーキーのパワー加速は急坂内回りで最大限に威力を発揮する。

　となると急坂外回りのここでどう打つかだが、阪神外回りならば下りからのスパートでエイシンヒカリが押しきるとみた。

　ディープインパクト×ストームキャット×カロまでがヒラボクディープと同じで(7/8同血)、ディープ×ストームキャットで母がエイトサーティ≒ウォーレリックのニアリークロスを持つのはキズナやアユサンと同じで、母系の奥にキートゥザミントのスタミナが入るぶん、ヒラボクディープよりも配合は上だ。

　スローならフルーキーが一気の加速で差し切るシーンも十分考えられるが、ここはロンスパが持ち味の先行馬が多いから持続戦になるとみて▲。

　ウインフルブルームもスペシャルウィーク産駒らしく外回り向きで、カシオペアは辛勝だったが、ああいう上がりの競馬よりはある程度持続戦になったほうがしぶといタイプだ。

　スマートレイアーは1400mが一番斬れる印象で、スローの府中牝馬でもゴール前ではハッキリ減速気味で、ここは平均ペースで流れそうなだけに道中脚を使わされないかという心配が残る。

　ある月刊誌に「チャレンジC」の調教適性について記しましたが、その内容を抜粋すると『通常の阪神芝1800mは坂路単一調教で十分好走できるものの、古馬重賞になると、3コーナーから4コーナーにかけてペースが上がるので、トラック調教の要素も必要となる。だから、2012年に同レースを制したショウリュウムーン(6番人気)のように、1週前追い切りをCW、最終追い切りを坂路で行うことがベスト』とまとめていました。

　これにそのまま該当する調教欄が、◎スマートレイアー。1週前追い切りはCWで単走、最終追い切りは坂路でラスト1Fが最速になるラップを踏んでいます。更に同レースでは『ラスト1Fが最速ラップよりも、4F時計が速い方がよい。目安は4F53秒以下』としていましたが、スマートレイアーの4F時計は出走メンバー最速の4F51.8秒。その上、最終追い切りの内容が大久保龍志厩舎の勝負調教に該当。

　よって1着はスマートレイアー以外に考えられません…、と締めくくりたかったところですが、実は○エイシンヒカリも1週前追い切りCW、最終追い切り坂路で4F時計51.9秒。スマートレイアーが差し届かないシーンがあるとすれば、前にいるのはこの馬。

1.アドマイヤタイシ
今回：標準坂路
前回：標準トラック

2.シゲルササグリ
今回：標準多め坂路
前回：標準坂路主体

3.スマートレイアー
今回：標準多め坂路主体
前回：標準多め併用

4.エイシンヒカリ
今回：標準併用
前回：標準多め坂路

5.デウスウルト
今回：乗込坂路
前回：標準多め坂路

6.トーセンスターダム
今回：標準併用
前回：標準多め併用

7.ダイワマッジョーレ
今回：一杯平均坂路
前回：標準坂路

8.アズマシャトル
今回：馬ナリ平均併用
前回：一杯平均併用

9.マコトブリジャール
今回：標準坂路
前回：馬ナリ平均坂路

10.ウインフルブルーム
今回：標準坂路
前回：標準坂路

11.フルーキー
今回：標準多め坂路主体
前回：乗込併用

12.バッドボーイ
今回：標準坂路主体
前回：標準併用

【目指すはサイレンススズカ】エイシンヒカリのV6に注目。デビューは3歳4月と遅かったが、経験馬相手に、古馬1000万に匹敵する1分45秒7で初陣を快勝。三戦目の三木特別の上がり32秒8という数字にも、煌くような才能が散りばめられていた。アイルランドTは、1000m通過が58秒2-マイル通過が1分33秒9という、天皇賞(秋)よりもタフなラップを自らが演出し、GIを1秒4上回る1分58秒3で駈け切った。初の左回りに戸惑ったか、直線大きく外にヨレたのはご愛嬌(笑)。それでも府中の坂を、もうひと伸びできる破天荒さこそが絶対能力。そう、力の逃げを武器に数々の重賞をもぎ取った、快速で鳴らしたサイレンススズカを彷彿させる逸材だ。ウインフルブルームという同型はいるが、スピードの絶対値が違う。多少窮屈でも3-4F以内に折り合えば、1800mなら抜け出せる。逆にウインは、先陣争いへひと脚使わざるを得ない。

となると、浮上するのはフルーキー。僚友エピファネイアの陰に隠れ扱いは地味だったが、菊花賞で惑星の☆も打った好素材。約1年振りの実戦となった甲東特別を、1分32秒6という好タイムで並ぶまもなく一気差し。清水Sはスローでも力でポジションを確保。余力十分のV2だった。

スマートレイアーも、適距離は1800m。エリザベス女王杯は、16番枠の外枠を引き、終始外を回され競馬にならなかったし、調教の時点から重目も気になった。1分44秒8、[2000]の阪神1800mが適鞍であり働きの舞台だ。皐月賞3着馬ウインフルブルームの実績と粘り腰も、もちろんリスペクト。どこか自閉的で能力を持て余しているが、トーセンスターダムは菊花賞・最後の1Fでひと伸びした、GIIIきさらぎ賞馬。アズマシャトルは、ラジオnikkei杯2着の実績あり。

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【小波乱】エイシンヒカリはデビューから破竹の5連勝。前走は直線で外ラチ沿いまでヨレながらも3馬身半差で逃げ切った。まだ底を見せておらず、勢いに乗って重賞タイトルを手に入れる。フルーキーは復帰後マイルで2連勝。素質は重賞級で1ハロンの距離延長も問題ない。ウインフルブルームは叩き2走目で一変に成功。先行してしぶとく侮れない。トーセンスターダムは条件替わりで巻き返しを図る。アズマシャトル、スマートレイアー、バッドボーイを押さえる。

　◎フルーキーは｢リダウツチョイス×サンデーサイレンス｣という組み合わせ。母サンデースマイルの半兄システマティックはイギリスで芝12ハロン以上の重賞を2勝したスタミナタイプ。距離延長は問題ない。父リダウツチョイスはオーストラリアで3回リーディングサイアーとなった名種牡馬。デインヒル系だけあってパワーを帯びたスピードが持ち味だが、母方にサンデーサイレンスが入ると、その柔らかな瞬発力とサーアイヴァー≒ヘイローという相似な血のクロスの効果で、瞬発力に秀でたマイラー・中距離馬が出る。ランリョウオーがそうだった。

　本馬はランリョウオーよりもスケールが大きく、前々走の甲東特別(1000万下)は11ヵ月ぶりの休み明けをものともせず、ゴール前は手綱を抑える余裕をみせて楽勝した。格上がりとなった前走の清水特別(1600万下)も完勝。まったく底を見せていない。デインヒル系だけに洋芝をオーバーシードした現在の阪神芝は間違いなく合うはず。エイシンヒカリが引っ張る速い流れもおあつらえ向きだ。

※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　これからGI戦線に殴り込んでいこう、というチャレンジャーのためのハンデGIII。3年前まで同時期の阪神芝1800mでは別定で鳴尾記念が行われていましたが、こちらはハンデ戦ですし、また前週に金鯱賞が移動してきたこともあって、以前の鳴尾記念とは異なる味付けのGIII戦になっています。

1.マイル戦で好走できるスピードが必要

　去年の勝ち馬アルキメデスはアーリントンC3着、一昨年の勝ち馬ショウリュウムーンはマイル重賞で2勝2着2回という実績がありました。去年の3着馬ハナズゴールもマイル重賞2勝。このコースはマイル戦並みのペースで流れるので、スムーズに追走するためにはマイル重賞で好走できるようなスピード能力が必要になるのだと思われます。

2.前走オープン特別組が不振

　一昨年はカシオペアSを勝ったリルダヴァルが1番人気に支持されて15着、昨年はアンドロメダSを勝ったラウンドワールドが小差2番人気で10着と大敗しています。2年だけのデータではありますが、前走でオープン特別を勝った馬よりも重賞で負けていた馬の巻き返しを狙うほうが馬券的には有効です。

3.最後はスタミナも必要

　今年は出走がありませんが、近2年は福島記念から臨戦した馬が2着に好走しています。また、スワンSやエリザベス女王杯という格上レースからの参戦が3着と1着。オープン特別組が苦戦していることと併せて考えると、ローカルの持続力勝負や格上のレースで培われたスタミナが最後にものを言うのではないでしょうか。

　ここまで5戦無敗のエイシンヒカリが人気を集めそうです。当コースでの勝ち鞍もありますが、近2走は芝2000mで道中息が入る展開でした。チャレンジカップが近2年同様のスピードレースになると想定するならば、もう一つ上のパフォーマンスを発揮する必要があります。

　ダイワマッジョーレは昨年の京王杯の勝ち馬でマイルチャンピオンカップでも2着した実績があります。このメンバーでは実績ナンバーワンのマイラーで、前走のマイルチャンピオンシップではハイペースを先行して9着と復調気配を見せました。マイル戦での実績を重視というのが本稿の趣旨ですので、底力あるこの馬を主力に採ります。

　対抗はこのコースでは2戦2勝、春にはエプソムCを勝つディサイファも破っているスマートレイアー。マコトブリジャールは春にこのコースで2戦2勝。いずれも前走の大敗から一変しての勝利ですから、前走カシオペアS8着は度外視して狙ってみる価値があります。

【小波乱】エイシンヒカリは非凡なスピードに加えてスタミナもある。レース巧者のフルーキー。このコースに向くアドマイヤタイシも怖い。

　エイシンヒカリは、心身ともにまだ若さが残っている状況で5戦5勝。オープン初挑戦だった前走にしても左回りで外に逃げながら完勝。今までとは相手が違うし、ハンデも見込まれたが、それでも能力の違いで押し切る可能性は十分。

　相手は、見劣らないくらいの素質を秘めるフルーキー、阪神なら確実に走るスマートレイアーが有力だが、デウスウルト、トーセンスターダム、アズマシャトル、ウインフルブルームにも注意は必要。

目下、連勝中と上げ潮ムードの11フルーキーを狙う!強力な先行馬が揃いハイペースは必至。その展開が味方して身上の瞬発力がフルに引き出せる。対抗は破竹の5連勝と勢いに乗る4エイシンヒカリ。まだ伸びシロは十分でスピードに乗ってどこまで粘れるか。▲は叩き3戦目で上積みが必至な10ウインフルブルーム。先行策から逆転を狙う。