※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。
近年は施行時期がくるくる変わっていますが、秋を睨む一流ダート馬の夏場の叩き台という位置づけは一貫して変わりません。昨年から交流の
ブリーダーズゴールドCが牝馬限定戦になったことで、夏場に牡馬が使える唯一のダート中距離重賞として、重要性はさらに高まっています。今年も秋のGIシリーズに向けて見逃せない一戦になりそうです。
1.斤量を背負った実績馬が底力を見せる
過去10年のうち新潟1800mで行われた2009年を除き、1700mで行われた9年間の集計で、58-59kgの斤量を背負った馬が[3・3・0・8]という好成績を収めています。二桁人気だった馬を除外すると[3・3・0・6]とさらに精度が高まります。集計期間外ですが、2003年にも59kgを懸念された
アドマイヤドンが9馬身差で圧勝したこともあります。実績馬が力量を発揮しやすいレースなので、斤量を理由に人気を落とすようならば、むしろ積極的に買い目に入れるべきでしょう。
2.逃げ馬は苦戦
過去10年のうち札幌で施行された年に限れば、逃げ馬の連対は1回もありません。「前走で逃げていた」という馬の連対も2007年の
マコトスパルビエロの2着があるだけ。牡馬の一線級が集まるこのレースでは3コーナー手前からのスパート合戦になることが通例で、逃げ馬が恵まれることはめったにありません。直線が短い札幌だからといって、前に行けることを重視しすぎる必要はありません。
3.すんなりとは収まらない
過去10年間で1番人気の連対は2回だけ。その2頭の単勝オッズはそれぞれ160円、150円でしたから、能力がずば抜けていたからこそ人気に応えることができたと考えられます。有力馬が多数揃うこのレースで人気のマークを引き受けながら勝ち切るのは簡単なことではなく、人気馬の扱いには慎重になるべきです。
グレープブランデーは2年前の
フェブラリーSの勝ち馬。その後骨折もあってスランプに陥っていましたが、近走は短い距離を使われることで走りに活気が蘇ってきました。本来は1600-1800mが適距離ですし、去年このレースを凡走したときとは調子が一変していますから、今回は久々に勝利の美酒を味わえそうです。
ジェベルムーサは不器用な脚質で出世に手間取っていましたが、前々走からの岩田騎手とのコンビで捲りがすっかり板につきました。前走は人気を背負って無理に動いたぶんの負けで、岩田騎手ならば本番のここはきっちりアジャストしてくるものと思われます。
ソロルは前哨戦
マリーンSの勝ち馬。ブリンカーの効果で小回りでも崩れなくなったのは収穫です。勝って斤量減の56kgも有利で、ここも大崩れはないでしょう。
クリノスターオーは昨年の2着馬。帝王賞は厳しい展開に巻き込まれて6着に敗れましたが、GIIIに戻れば巻き返しは難しくないはず。
エーシンモアオバーは9歳になりますが、この1年で重賞を2勝しているようにまだまだ元気一杯です。
エルムSには6回目の出走になりますが、直前輸送で失敗した昨年以外は掲示板を外しておらず、滞在で臨む今回は軽視できません。
ゴールスキーは昨年の
根岸Sの勝ち馬ですが、その時が3ヶ月の休み明けでした。鉄砲は苦にしない馬で、小回り1700でも小倉での
阿蘇S勝ちがあります。
ヒラボクプリンスは
マリーンSではタイム差なしの2着に健闘。立ち回りが上手で大崩れが少ない馬ですから、重賞の強力メンバーでも食い込みの余地はあります。