「新コース」になってからの
桜花賞を「穴」という観点から調教予想すると、2つのパターンを見つけることができます。ひとつめは「1週前追い切りで速い時計をマークした併用系統の調教タイプ」。追い切り場所は不問、坂路なら4F時計、トラックなら5F時計がその対象となります。2010年11番人気3着の
エーシンリターンズ、2013年14番人気3着の
プリンセスジャックなどがこのパターンに当てはまります。
1週前追い切りで速い時計をマークした馬は何頭かいますが「併用系統」ということになると、○
ココロノアイと△
レオパルディナしかいません。2頭とも1週前、4月1日のCWで5F65.9秒以下の速い時計をマークしています。
美浦所属馬である○
ココロノアイは、前走後から栗東に滞在。坂路を駆け上がる姿は不格好ですが、着実に環境に慣れて、中身から張りを感じる馬体が印象的。最終追い切りは坂路でしたが、程よく速い4F時計となり、きれいな併用調教に仕上がっています。
△
レオパルディナの最終追い切りはDコース芝馬場。実戦を想定したような動きでしたが、見た目には先頭を走っていた3歳未出走に追いつくことができず、やや不満を感じるような内容。ただ、最終追い切りは極端に時計が遅くてもよいくらいなのが、1週前追い切りの時計が速い馬の好走パターン。見た目は問題ないでしょう。
そして、穴パターンのふたつめは「前走までに芝1600mでメンバー最速上がりをマークした実績があり、最終追い切りが栗東坂路でラスト1Fが最速になるきれいな加速ラップ」。これに該当していたのが、2008年12番人気で優勝した
レジネッタ。3連単700万馬券は今でも記憶に新しいところですが、人気薄で単まで狙うなら、このパターンだと思います。
「2015年版
レジネッタ」を彷彿させるのが、◎
ペルフィカ。まずはローテーション。
レジネッタが前走フィリーズR3着だったのに対して、
ペルフィカはフィリーズR2着。これでどちらも中3週というレース間隔になりますが、中間の追い切り本数はどちらも栗東坂路で2本。そして、メンバー最速上がりをマークしたレースはどちらも「京都芝内回り1600m」でした。
ペルフィカ自身、近2走が追い切り本数の少ない調教タイプで好走していますし、坂路でラスト1Fが最速になるラップを踏んで、
こぶし賞ではメンバー最速上がりをマーク。当時のレースは4コーナーで少頭数の大外を回していましたから、前走のようにイン差しをするよりも、馬群がばらけるところで真ん中外目を通ってくれば、間違いなくメンバー上位の末脚を使うことができると思います。きっちり1着を獲ってくれれば、来年以降、この調教パターンの馬が出てくれば「○○年版
ペルフィカ」と表現するつもりです。
▲
ルージュバックは特にけなす要素はありません。今回の追い切り内容と前走
きさらぎ賞の内容は全く同じといってよいでしょう。緩めるでもなく、強すぎるでもなく。最終追い切りの調教VTRを見ても、躍動感がハンパないという印象は皆さんと同じ。ただ、せっかく過去の人気薄激走と同じパターンの馬がいるのだから、馬券的にはそちらを重視したいという方針で、この評価になったということです。
☆
キャットコインは前走後放牧に出されて、一旦美浦へ帰厩してから栗東へ移動。腹目が切れ上がったあたり、いかにも細さを感じさせますが、これは
ステイゴールド牝馬にはありがちな体型。その分、トモのふくらみが強調されており、全体的な
シルエットとして細さを感じることはありません。最終追い切りはきっちり標準のCW5F時計をマークしましたから、特に問題ないでしょう。
△
アンドリエッテは
ペルフィカと同じ、穴パターン2に該当していますが、この馬自身が過去に追い切り本数の多い仕上げで好走。今回は標準なので、その分、評価を下げています。△
レッツゴードンキは最終追い切りで併せ馬を行ったのが、新馬(1着)以来。これがどのような影響となるか。逆に△
クイーンズリングはCWで併せ馬先着という内容が、新馬と
菜の花賞のパターン。これは馬体が戻っているからこそと判断したいところ。△
ローデッドは前走が中9週の久しぶり。未勝利1着時が中1週だったように、今回はひと叩きした上積みが十分。
1.
コンテッサトゥーレ
今回:標準坂路
前回:標準坂路
2.
ムーンエクスプレス
今回:標準坂路
前回:標準坂路
3.
ノットフォーマル
今回:乗込トラック
前回:標準トラック
4.
トーセンラーク
今回:標準少めトラック
前回:標準少めトラック
5.
ペルフィカ
今回:標準少め坂路
前回:標準少め坂路
6.
レッツゴードンキ
今回:標準多め坂路
前回:標準坂路
7.
クルミナル
今回:標準多め坂路
前回:標準坂路
8.
ルージュバック
今回:標準併用
前回:標準併用
9.
アンドリエッテ
今回:馬ナリ平均坂路
前回:標準多め坂路
10.
アースライズ
今回:馬ナリ平均坂路
前回:軽目坂路
11.
キャットコイン
今回:馬ナリ平均トラック
前回:馬ナリ平均トラック
12.
ローデッド
今回:標準併用
前回:標準併用
13.
クイーンズリング
今回:標準多め坂路主体
前回:標準坂路
14.
テンダリーヴォイス
今回:馬ナリ平均トラック
前回:軽目トラック
15.
ココロノアイ
今回:標準坂路主体
前回:標準坂路主体
16.
メイショウメイゲツ
今回:馬ナリ平均坂路
前回:馬ナリ平均併用
17.
レオパルディナ
今回:乗込併用
前回:馬ナリ平均併用
18.
クールホタルビ
今回:標準坂路
前回:標準少め坂路