【前途洋々】
ブラックスピネルの前途は洋々。新馬戦は稍重、しかも道中14秒台のラップが二つも登場し、1000m通過は1分8秒1という超スローゆえ、走破タイムは2分9秒1と平凡の域を出ない。しかし、粘っこい中京の芝で、レースの上がりは11秒8―11秒5―11秒4(3Fは34秒7)。二番手追走から、自身のソレは34秒6。瞬発力に比重の高い敏感肌の
タニノギムレット産駒が、どちらかといえばやや遅咲き系で平坦系の
モルガナイトの仔が、2歳夏の坂コースの中京を競り勝った点は大いに評価していい。個人的には良馬場のほうが、より切れる配合に思う。時計とラップで能力を証明しつつ、阪神1800mを堂々駆け抜けたい。
ロスカボスの新馬戦も重馬場。前半5Fのラップは1分5秒8のスロー、全体時計は1分41秒0(重馬場)。出遅れもあって、道中はラチ沿いをぴたり。イン強襲に徹したデムーロの好判断もあったにしろ、ラスト2Fのレースラップは11秒2―11秒5は計時。半姉の
セレブレティモデルは
パワー型だったが、全兄
ブルックデイルは東京マイルを1分34秒5で初勝利。時計決着に対応できるかどうかが、今回が試金石。
オーヴィレールは小倉1800mを楽々と逃げ切り。平坦ゆえ1分50秒5に大きな特徴を見つけにくいものの、ラスト2Fは11秒8―11秒9で上がっている。2000m勝ちとキャリアを生かして、
ユウチェンジが一角崩し。