【お薦め度C】

2番タガノエトワール

　ここと同舞台のローズSでヌーヴォレコルトから0.2秒差・<2>着とし、また5走前には準OPクラスとはいえ後にマーメイドSを制するシャトーブランシュを降して勝利しています。前走は全く見せ場なく敗れてしまいましたが、実績のある条件に戻っての巻き返しには注目します。

◎(お薦め度C)1000円・(お薦め度B)3000円・(お薦め度A)10000円を資金として、明快かつ儲ける競馬にこだわります。

　ワールドエースは欧GIを3勝したマンデュロの甥で、母マンデラは独オークス(独GI･芝2200m)3着。

　代々ハイペリオンとドイツ血脈が重ねられてきた重厚な牝系で、ディープ産駒としても粘着力と持続力に富む配合だ。

　フィエロ以下を完封したマイラーズCにしても前走キャピタルSにしても、スタート後しばらくは後方でそこから好位に押し上げており、決してマイラー然としたダッシュで先行したわけではない。

　だからマイル戦を使われつづけるのが不憫でならなかったが、引きつづきボウマンとのコンビで1800mに距離を延ばしてきたから、ここは長期休養から復帰後のベストパフォーマンスを期待。

　引退レースを飾ってもらいたい。

　鳴尾記念が同じ施行条件で名称変更したのが、朝日チャレンジカップ。そして、昨年からチャレンジカップに名称変更しましたが、鳴尾記念の斤量が「別定」だったのに対して、朝日CC以降は「ハンデ」なので、近3年が同種のレースだという判断で調教予想します。

2012年　標準併用／一杯平均坂路／標準坂路
2013年　標準多め坂路／一杯平均トラック／標準坂路
2014年　標準併用／乗込坂路／標準多め坂路主体

　過去3年で2回優勝しているのが、併用系統の調教タイプ。特に昨年に関しては3着も併用系統ですから、ハンデ戦になって好走する調教タイプの傾向が変化しているレースです。今年の出走馬で併用系統の調教タイプは3頭しかいませんが、うち2頭は昨年もこのレースに出走。バッドボーイは昨年が標準坂路主体で12着なら、今年は論外。○フルーキーは昨年が乗込坂路で今年が馬ナリ平均併用ですから、調教適性はアップしましたが、斤量も2キロ増えています。

　残るは◎ケイティープライド。瞬発力を要求されたポートアイランドSでは、前を捕まえるスピードがありませんでしたが、今回は淀みない流れで併用調教の適性が活きる流れになるはず。この馬自身、最終追い切りが栗東坂路で2Fが12秒台の加速ラップを踏んだ時に好走例があるだけに、今回の追い切り内容がベストという上積みもあります。

1.ケイティープライド
今回：標準坂路主体
前回：標準多め坂路

2.タガノエトワール
今回：標準トラック
前回：標準トラック

3.マイネルミラノ
今回：馬ナリ平均トラック
前回：標準トラック

4.スピリッツミノル
今回：急仕上げトラック
前回：急仕上げトラック

5.アクションスター
今回：標準坂路
前回：標準坂路

6.ダンツキャンサー
今回：馬ナリ平均坂路
前回：馬ナリ平均坂路

7.シベリアンスパーブ
今回：標準トラック
前回：標準トラック

8.バッドボーイ
今回：標準併用
前回：急仕上げ坂路主体

9.シャトーブランシュ
今回：標準多めトラック
前回：標準多めトラック

10.ヒストリカル
今回：標準坂路
前回：標準坂路

11.フルーキー
今回：馬ナリ平均併用
前回：乗込併用

12.メイショウウズシオ
今回：スパルタ坂路
前回：標準坂路

13.レッドアリオン
今回：乗込坂路
前回：標準坂路

14.ワールドエース
今回：乗込坂路
前回：標準多め坂路

15.ゼロス
今回：一杯平均坂路
前回：標準併用

16.マコトブリジャール
今回：標準坂路
前回：一杯平均坂路

17.デウスウルト
今回：乗込坂路
前回：標準多め坂路

18.メイショウナルト
今回：標準トラック
前回：標準トラック主体

【艶めく青毛】青鹿毛馬フルーキーの肌艶は依然ピカピカ。重賞戦線に参戦して、まだ勝ち鞍はないが、昨年のチャレンジC・1分45秒9の2着を含め、常に掲示板には顔を覗かせてきた。前走の富士Sは、16番枠のため前に壁を作ることができず、スローペースの外々を回されなし崩しに脚を使わされてしまったが、0秒4差なら巻き返し圏内。中間の調教メニューも順調に消化。阪神は4勝、坂コースのほうが却ってリキみなく走れている。

　対抗はワールドエース。キャピタルSは二度進路を切り替えるロスがたたり、ハナ差2着と取りこぼしたものの、ひも解けば若駒S・きさらぎ賞勝ち。そしてマイラーズCを1分31秒4のレコードで駈けたこともある実績馬。57・5キロのハンデは背負うが、鞍上のボウマンも連続騎乗。引退レースの花道を勝ち星で飾りたい。

　6歳馬ヒストリカルは、ローテーションやコースを慎重に選び、福島TVOPを2着後、アイルランドTを快勝。大事に使われてきたぶん、まだまだ活気がある。ただしハンデ戦。上位馬は与えられた斤量で結果を残しているものの、伏兵台頭の余地も十分。

　惑星一番手は牝馬シャトーブランシュ。エリザベス女王杯は10着に沈んだが、0秒4差と着順ほどは負けていない。叩き三戦のローテ、マーメイドSの決め手は54キロなら不気味。

　昨年と違い休み明けになるが、デウスウルトは前年のチャレンジC2着(フルーキーと同着)をステップにして、中山金杯3着などの好成績をおさめた。レッドアリオンは、逃げるか追い込むか。58キロだけに、却って一発勝負を打てる。

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【波乱含み】ワールドエースの前走は一変に成功。昨年のマイラーズC勝ち、12年皐月賞2着の実績があり、阪神コースも問題ない。叩き3走目で完全復活に期待する。フルーキーは昨年のこのレースで2着同着。こちらも叩き3走目で、阪神も相性がいい。ヒストリカルの前走は休み明けを快勝。この舞台も12年毎日杯を勝っている。タガノエトワールの前走はGIで距離も長かった。条件替わりで見直す。デウスウルト、マイネルミラノ、マコトブリジャールを押さえる。

　◎フルーキーは｢リダウツチョイス×サンデーサイレンス｣という組み合わせ。父リダウツチョイスはオーストラリアで3回リーディングサイアーとなった名種牡馬で、デインヒル系だけあってパワーを帯びたスピードが持ち味。木曜から金曜にかけて降った雨の影響で、金曜昼段階の阪神芝は不良馬場。天候は回復したもののパンパンの良馬場は望めない。この馬にとって走りやすいコンディションだろう。

　母の父にサンデーサイレンスを持ち、その柔らかな瞬発力とサーアイヴァー≒ヘイロー5×3という相似な血のクロスを持つ。これらの効果によって、1600-1800mではコンスタントに重賞で上位に食い込んでいる。阪神芝では[4-1-0-1]とほとんど崩れたことがなく、昨年のこのレースは2着だった。今回はミルコ･デムーロ騎手のテン乗りだが、同騎手は馬場改装後の阪神芝1800mで勝率27.8%、連対率42.6%、複勝率57.4%とずば抜けた良績を収めている。まったく心配ないだろう。

※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　これからGI戦線に殴り込んでいこう、というチャレンジャーのためのハンデGIII。4年前まで同時期の阪神芝1800mでは別定で鳴尾記念が行われていましたが、チャレンジCはハンデ戦ですし、また前週に金鯱賞が移動してきたこともあって、以前の鳴尾記念とは意味合いが大きく変化しています。ここでは前3年間の結果から傾向を探ってみましょう。

1.格上レース凡走馬か格下戦勝ち馬

　ハンデGIIIにはありがちな傾向です。前走でGIかGIIに使っていた馬(＝そこで掲示板を外していた馬)は[2-0-1-6]、準オープンを勝ち上がってきた馬は[1-2-0-4]。出走総数がそれほど多くない（(シェア34.1%)なかで3着以内馬の3分の2を占めていて、さらに勝ち馬はすべてこのカテゴリーから出ています。一方、前走オープン特別やGIIIでそこそこ好走してきた馬は、力が抜けているわけでもないのにハンデ面で優遇されにくいというジレンマがあり、レースでもあとひと押しが効かない傾向が出ています。

2.差し・追い込みが優勢

　これは別定の鳴尾記念からハンデのチャレンジCになって大きく性格が変わった部分です。鳴尾記念当時(2005-2011年)は先行馬(4コーナーを4番手以内で通過)が3勝2着2回3着1回と、そこそこ好走していましたが、チャレンジCになって以降の3年間は先行馬の馬券圏内入りは皆無になっています。ハンデGIIIでは出走馬の力量差が大きくないのでどの馬も一発を狙って後続の押し上げが早めになり、先行馬が楽にレースを進めにくい傾向があります。昨年断然人気のエイシンヒカリが9着に大敗したのは記憶に新しいところです。

3.牝馬に要注目

　鳴尾記念とチャレンジCの顕著な違いはもうひとつ「牝馬が好走できるようになった」ということもあります。鳴尾記念時代の7年間は牝馬の3着以内はゼロでしたが、チャレンジCになっての3年間では出走4頭ながら[1-0-1-2]。2012年の勝ち馬ショウリュウムーンは2010年の鳴尾記念に出走したときは5着に敗れていることを見ても、傾向の変化を見て取ることができるでしょう。同時期の牝馬重賞（昨年までは愛知杯、今年からはターコイズS）を捨てて牡馬混合戦に回ってくる以上、この条件に小さくない自信を持っての出走であることは間違いありません。

　シャトーブランシュは新馬も含めて使い出し初戦はすべて馬券圏内を外しており、使われながら調子を上げるタイプです。今季は休み明け2戦目のエリザベス女王杯では10着といっても1着とは0.4秒差。上り調子で今走に臨めることは間違いありません。阪神はマーメイドSでマリアライトを負かして重賞を制覇した舞台ですし、阪神芝1800mに限ってもローズSの2着を含めて[1-1-1-0]。ローズSが重馬場だったように渋った馬場も苦にしません。

　シベリアンスパーブは寒い時期に調子を上げていくタイプ。相手なりに走れる馬ですから、ハンデ戦ならオープン初挑戦でも。タガノエトワールは昨年のローズSの2着を含めて阪神芝1800mでは[1-1-0-0]。エリザベス女王杯は距離が長すぎたようで、適条件での巻き返しに期待です。

　フルーキーは昨年の当レースの2着馬。強敵相手でも崩れていないように力量をつけており、じっくり間隔を開けてここで重賞初制覇を決めに来ました。ヒストリカルは3歳時に毎日杯勝ちがある実績馬。カンパニーが近親にいる晩成血統で、6歳にしてパワーアップしている可能性は充分考えられます。

　デウスウルトは叩き良化タイプで休み明けは割り引きですが、昨年の2着馬ですし武豊騎手とも好相性。レッドアリオンはマイルCSでは大敗しましたが、流れに乗れていなかったので疲労も少なかったようです。マイラーズC勝ちがあるように地力自体は上位で、岩田騎手への乗り替わりも魅力。

【ヒモ紛れ】けっこう先行指向の強いメンバー構成。好位からの競馬でも好内容を残しており、差してもいい脚が使える11フルーキーを、ここは筆頭評価したい。相手はひねり気味に、03マイネルミラノと07シベリアンスパーブを上位にチョイス。14ワールドエースなどもしっかり押さえつつ、◎からのヒモ紛れを狙う。

【小波乱】ケイティープライドが流れに乗って鋭く抜け出す。安定してきたヒストリカル。コースが合うフルーキーも怖い。

平均値ソートで上位に来るのは高ハンデ。しかも◎フルーキーと○ワールドエースの2頭は前走も110台オーバーで順当というところかも。前走値と距離指数で3番手評価▲ヒストリカル。ここまでは人気サイドだと思うが、穴候補として前走109を出している☆マコトブリジャールが面白そう。

叩いた効果は大きい11フルーキーが中心。阪神は4勝と末脚がフルに生かせる舞台。うまく持ち味が発揮できれば巻き返せる。次位は10ヒストリカルで得意の舞台で好走は必至。▲は14ワールドエースで能力の違いで首位浮上も。