フェブラリーSは、東京ダ1400mの前哨戦・根岸S組が参戦してくるために、馬場状態に関係なくハイペースになることが多いレースです。
コパノリッキーが16番人気で勝利した一昨年の
フェブラリーSは、世間では「前残り」と言われましたが、ラスト4-5F目に緩みが生じてはいるものの、けっして前残りとまで言われるほどのスローペースではありませんでした。だからこそ
コパノリッキーは、昨年は1番人気でもう一度この舞台を勝利することが出来たのです。
そして
コパノリッキーにとっては、今年は3連覇がかかる一戦。これまでの競馬史では、同一G1を3連覇した馬はいないとのことですが、
コパノリッキーは、奇しくも昨年と同じ黒帽子の2枠から挑むことになります。
コパノリッキーのような出遅れ癖のある、逃げ、先行馬にとっては、内枠は吉凶含みで、うまく出していければ好ポジションが取れる反面、出遅れれば昨年の1枠2番の
コーリンベリーのように序盤で進路がなく、後手後手に回るか、外目に出していくしか手段がなくなります。しかし、スタートの上手さは現役トップクラスの
武豊騎手騎乗となれば、昨年のような多少の出遅れはあっても、一昨年のチャンピオンズCのような過激な出遅れはないでしょう。
よって、◎は素直に、過去2年の
フェブラリーSを含むG1レースで5勝の実績馬
コパノリッキーを推します。昨年の後半はJBCクラシックを制したのみですが、チャンピオンズCは差し、追い込み馬が上位を独占したように明らかにオーバーペース。熾烈な先行争いに巻き込まれて、7着に凡退しました。また、東京大賞典では終始
ホッコータルマエに突かれて4着でした。あれは
ホッコータルマエ自身も直線でバタバタになったように、明らかにオーバーペースです。近2走の敗因がしっかりとしているだけに、得意舞台のこの一戦は
コパノリッキーの巻き返しに期待します。
○は、昨年の
ジャパンダートダービーを制して3歳馬の頂点に立ち、昨秋のチャンピオンズCでも2着と、世代最強から現役最強クラスの一角となった
ノンコノユメ。差し、追い込み馬有利の展開に恵まれたとはいえ、前売り2番人気の
モーニンは、チャンピオンズCの前哨戦・
武蔵野Sで3着に降した相手になります。ただ、この馬は二の脚がつかないという弱点を抱えていているだけに、内目の枠だとうまく外へ持ち出せずの敗戦パターンが常につきまといます。中距離ならば道中でリカバーできますが、マイル戦だとリカバーしきれないパターンも考えられるので、この一戦は対抗評価までとしました。
▲は、昨秋のマイルCS南部杯2着、続く
武蔵野Sでは2着の
タガノトネール。マイルCS南部杯では、先行勢に競りかけられて厳しいペースで逃げましたが、勝ち馬
ベストウォーリアに喰らいついての2着。
武蔵野Sは、逃げた
セカンドテーブルが大差のシンガリ負けを喫するほど前が厳しい流れでしたが、その流れの2番手を追走して、
モーニンに先着しました。もともとの能力は
モーニンと変わらないか、もしかしたらそれ以上のものがあるので、この一戦は休養明けの前走・根岸Sで能力を出し切れなかったほうの
タガノトネールに期待しました。