【混戦】サノイチは東京ダート好相性で前走内容も評価できる。状態も安定しており好勝負必至とみる。キクノソルは前走で巻き返して◎に先着。しまい堅実で展開次第で差し切りも。チャーリーブレイヴは坂路で好時計が示すように状態上向きで争覇圏。アドマイヤサガスは地力上位で仕上がりも良。フィールザスマートも気配良く、オリオンザジャパンやマッチレスヒーローなども差はない。

【内容イチ番】サノイチは前走のオアシスS3着で現級のオープンに目途を立てた。適距離は何ハロンか。時計更新も含め課題を一つ一つクリアし、現級到達に少し時間を要したが、三走前の白嶺S・1分36秒4で東京マイルのオープンクラスの決着タイムに到達。オアシスSは内めの2番枠で出遅れ。前半1000m通過・1分0秒5という緩ペースよりのミドルペースを、強引に大外を回し追い上げたぶん、0秒2差の3着に敗れたが、勝ち負けの手応えはずっしり。斤量は55キロに軽減。前走後はトレセン内で調整し、休み明けをひと叩きした上積みも期待できる。

　対抗はオアシスS5着のチャーリーブレイヴの上昇度。脚元はデリケート、調整度合いが難しい馬だが、3歳時一度はOP特別勝ちのある好素材。二週連続して坂路で好タイムをマーク、休み明け二戦目、馬券は今が旬。

　単穴はオリオンザジャパン。休み明けの春光Sは過去に例のない鮮やかさだった。前走のメイSも8着ながら芝で最速の上がりをマークしたあたり、いま馬が充実期にある。久々のマイル戦になるが当コースは2勝・2着4回という良績を残している。

　フィールザスマートは雨降りに良績が多く、梅雨時ならば栗東S3着の前走を信頼してよさそうだ。11番人気の2着だけに全幅の信頼は置き辛いが、オアシスS2着のキクノソルも再度注目。末脚堅実なピンポンもハンデ戦なら連下争いに加われる。

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　◎サノイチは｢サウスヴィグラス×ブライアンズタイム｣という組み合わせで、シゲルスダチ(北九州記念-2着)の半弟にあたる。父がクロフネからサウスヴィグラスに替わってよりパワー型に出た。サウスヴィグラスは短距離向きのダート血統だが、本馬の母エトレーヌは｢ブライアンズタイム×サンデーサイレンス｣というトップ種牡馬を重ねられた良血馬で、タレンティドガール(エリザベス女王杯)を経てチヨダマサコにさかのぼる名門牝系に属している。

　東京コースを苦にせず、なおかつ1600mをこなす能力はこのあたりに鍵がある。成長力に秀でた血統なのでまだまだ上を目指せる器で、いずれは重賞戦線の常連になりうる馬だろう。休み明けの前走は体重が大きく減り、スタートで他馬にぶつけられる不利があった。また、仕掛けのタイミングも若干早かった。今回は前回以上のパフォーマンスが期待できる。このメンバー相手なら一枚上。

【伏兵注意】混戦だが、東京コースで堅実に差を詰めるサノイチを中心に抜擢。チャーリーブレイヴは前走案外も本来の差し脚発揮なら首位争いが可能とみる。キクノソルは前走が人気薄での好走だったがタイプ的にノーマークにしにくい存在。オールブラックスはひと息入ったが、この距離でも流れ込みが可能とみて押さえておく。フィールザスマートは展開次第だが近走の差し脚を評価して穴に。ワンダーコロアールは成績ひと息だが流れ込みに警戒して押さえておく。

【小波乱】チャーリーブレイヴは体調アップ。追われてしぶといオリオンザジャパン。ピンポンは上積み十分。

3歳4歳がいなく、古馬ベテランの争いになった。というわけで距離コースなどはキッチリと数字が並ぶ。おまけに前走も100台ばかり。しかし同距離コースだったオアシスSの指数が高くないのが問題だ。ここまで指数が近いとハンデが決め手になるのかも。狙うは前走値最高107を持ち距離コースも113ある◎ワンダーコロアールの一発。やや荒れるほうに賭けてみたい。

追い込みタイプだが東京4勝が示すように典型的なサウスポーの5サノイチが中心。55キロの斤量は魅力でうまく仕掛ければ差し切りは可能だ。次位は7キクノソルで決め手勝負ならソン色はない。▲は1フィールザスマートで距離延長は歓迎で得意コースで変わり身は十分。

　近年のこのレースでは、二桁人気の馬が連に絡んでの大波乱と本命サイドでの決着が1年おき、という両極端の結果。この手のレースは傾向が読みずらいが、コース適性か展開か、はたまた状態かといったファクターのうち、何かひとつに絞って勝負をかけるべきか。◎は先行力を重視してワンダーコロアールとした。先行して粘った1400ｍの前走は、久々を考えれば上出来の競馬であり、何がなんでも前へという馬が少ない上に、距離の1ハロン延長でよりスンナリと先行できるここは粘り切れると見た。

　相手は、前走同舞台のオアシスSで好走したサノイチとキクノソルだが、割って入ればこれらと同等の決め手を持つピンポンだ。