【どこでも33秒前半の脚がつかえる】メラグラーナで一気呵成。二走前のフィリピンTの走破タイムは1分7秒9。33秒1という爆発的な末脚を繰り出し、後続に0秒4差をつける、最後はジョッキーの腰が浮き上がるほどの悠々の楽勝を思えば、開催初日のGIII・CBC賞の1分7秒2と内容的には遜色のない内容だった。その時計の意味をセプテンバーSに直結。走破時計は平凡ながら、中山の急坂でも上がり33秒3を計時。17日のCWの追い切りも、上がり1F・11秒6を楽々とマーク。さらなる進化がうかがい知れる。

　当面の目標はエイシンスパルタン。スワンSはあと1Fで脚色が鈍ったが、休み明けをひと叩き、6Fに距離短縮でワンステップアップにも可能性を残している。

　ネロはスプリンターズSも坂上まで奮闘。稽古時計だけでは計れない、目に見えない疲労が残っているかもしれないが、一連の対戦実績は◎や〇より中身が濃い。

　フミノムーンは、桂川Sの上がり33秒0に6F専門の差し馬としての手応えあり。目下二連勝中のラインスピリットの充実度、クリスマスも中央場所仕様に鍛え直した。

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【実力伯仲】芝のスプリント戦に限定すれば【2.1.0.0】と抜群の安定感を誇るメラグラーナ。前走で条件戦をクリアしたばかりの身ではあるが、楽な勝ちっぷりを見ると、重賞でも戦える下地は十分あると判断できる。まだまだキャリアの浅い4歳牝馬。一走毎の伸びしろも他馬よりも大きいはずだ。相手は最内枠は厳しいが、ハマったときの末脚が強烈なフミノムーン。スタートダッシュが鈍くなった代わりに、追ってからの脚に鋭さが増してきたネロを相手に考えたい。

※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　連続GIが終わった京都開催のオーラスを飾るスプリント重賞。サマースプリントシリーズから続いた1200重賞路線がスプリンターズSで一段落、それ以来初めてのスプリント重賞ということで、翌年の短距離路線の出発点とも考えられるレースです。

1.次代を担う若きエース候補を買うレース

　2012年の勝ち馬はハクサンムーン、その前年がロードカナロア。いずれも3歳でこのレースを制し、翌年以降の快進撃の足がかりとしています。GIの負け組や上がり馬が入り乱れるメンバー構成になりますが、前走1着馬が[5-2-2-16](過去10年)と他を圧倒する成績を残しており、単勝候補は勢いのある馬から選ぶのが鉄則です。

2.上り坂スプリントで内枠・先行有利

　京都芝1200mは、スタート直後に上り坂があるため、前半のペースが上がりにくい傾向があります。狙うべきは、内枠から器用に立ち回れる馬、上り坂に負けない確実な先行スピードを持っている馬。過去10年の勝ち馬のうち9頭が、4角を5番手以内で通過しています。

3.スプリンターズS出走馬は不振の傾向

　今年のスプリンターズSは遅い流れだったので例外かもしれませんが、基本的にスタミナ勝負になるスプリンターズSとは適性的な関連性は薄いレースです。前走スプリンターズS組は過去10年で[1-0-1-14]。1番人気が5頭いて馬券圏内に入ったのが2007年のサンアディユただ一頭ですから、割り引いて考えるのが妥当でしょう。

　ここはクリスマスに注目。ちょうど一年前に長期休養明けから復帰して以来、5戦3勝、2着1回3着1回。敗れた2戦はいずれも中山コースでした。やや非力な面のあるこの馬には、小回りで直線に坂がない今回の舞台は、ベストに近い条件と思われます。UHB賞では、ここでも人気を集めそうなフミノムーンやセカンドテーブルがほとんど相手にならない完勝でしたから、このメンバーでもスピード的にランクが上と考えられます。

　ネロは前走GIでもスピード負けしなかったように力をつけており、直線が平坦コースに替わって前進が見込めます。エイシンスパルタンは1200よりは1400がベターという馬で距離短縮がどうかですが、最終週で時計が掛かりそうなのはプラス材料。

　メラグラーナは牝馬で520kgという大型馬だけに、京都内回りでは器用さに欠く懸念があり、展開の助けがほしいところ。以下、平坦コース向きのキレ味があるフミノムーン、末脚に陰りは見られず相手弱化で侮れないティーハーフ、スタートさえ決まれば大崩れしないセカンドテーブル。

【枠番重視】内が極端に有利な京都芝1200mで、18頭立ての大外に人気馬2頭が入った。能力的にそこまで抜けた存在とも思えず、ここを「消し」で勝負した上で、最高の枠番を引いた02ネロに本命を打ちたい。そして相手は、07アースソニックと03セカンドテーブルを上位に。この◎○▲の組み合わせから流す3連複・3連単主体で、高配当を積極的に狙う。

【小波乱】エイシンスパルタンはスピード上位。追われてしっかりしているレッドアリオン。ラインハートは内枠を生かす。

指数ではネロとエイシンスパルタンが上位。コース値と前走で上回っているのはネロだが、距離のトップは◎エイシンスパルタンのほう。短距離向きと見て抜擢。○ネロが2番手。続いて平均値4位ながら前走112と数字が良い▲クリスマス。近走で同馬最高値の108を2回出している☆ラインスピリット。前走で100台を出していれば割り込みの可能性は十分。押さえておきたい馬多数。拾いきれるかどうかの勝負。

連勝中と勢いに乗る17メラグラーナが有力。追い込み一辺倒だが確実にパワーアップ。初重賞奪取の可能性は十分だ。次位は18エイシンスパルタンで先行策から粘り込みは十分。▲は2ネロで決め手勝負なら互角。