ストリートセンスの牡駒はパワー型が多くJRAでの勝利はダートが多いが、サヴィは母がヌレイエフ≒サドラーズウェルズ4×4で、自身はミスタープロスペクター4×4とリヴァーマン≒ミルリーフ5×5。全体に「ナスルーラとハイペリオン」「ナスルーラとカウントフリート」の組み合わせを増幅した配合になっていて、ダートをストライドで走るタイプだ。東京も距離延長もプラスだから3連勝十分とみた。

【伏兵注意】リエノテソーロは全日本2歳優駿を勝ちNHKマイルCも2着。実績上位で動きも良くダートは久々でも中心視。サンライズソアはダート2戦2勝。前走のOP勝ちも好内容で状態も良くチャンスあり。サヴィは小気味よい動き見せ叩かれたも効果あり争覇圏。ハルクンノテソーロも上昇中で上位の候補。アンティノウスも素質は見劣らず、シゲルベンガルトラやサンライズノヴァなどにも注意したい。

【自信満々】リエノテソーロは、牡馬混合のダートGIでも頂点を目指せる、3歳世代きっての逸材。昨年夏の札幌で、芝1200mの新馬・すずらん賞を能力で押し切ったが、続く1200ダート・エーデルワイス賞は、後続を1秒もチギる大楽勝。全日本2歳優駿も二着以下に0秒6差をつける完勝だった。芝1600mのNHKマイルでも、最速の上がりを繰り出し2着に飛び込んできた。単なるダート馬の範疇を超える能力の高さにはビックリ仰天。ただ米国色の濃い配合通り、馬体のラインや筋肉の膨らみかたを見ると、本質はダートマイラーでいい。芝マイルも1分32秒5で走れたが、ダートは底が知れない。栗毛の馬体が金色に発色し、デキもデビュー以来一番。

　対抗はアンティノウスの上昇度。クロフネ×ネオユニヴァース配合の520-530キロの巨漢馬。芝では一本調子、集中力を欠く性格もあって、チークピーシーズを装着したり、何度か造り直しもあった。しかし、3月の中山1800ダートで初勝利を挙げ、前回の東京マイルは1000m通過・1分0秒2のHラップを好位追走から横綱相撲で1分37秒2。理想とするダートマイラー像に近づいてきた。

　サンライズソアは、脚抜きのいい馬場とはいえ、当該マイルの青竜Sを1分35秒2という好タイムできれいに抜け出した。ハルクンノテソーロは、最速の上がりで同レース2着に急追。エンパイアメーカー産駒のラユロットは、ダート替りで前走一発回答。末脚の数値は1F延長も大丈夫といっている。サンライズノヴァは、2歳秋の東京マイルを1分37秒4で楽勝。東京替わりで近走のモタつきを払拭したい。

　数ある重賞の中でも、かなり堅い部類に入るユニコーンS。500万条件勝ち組があまり活躍できておらず、前走オープン組は連対してきた馬がとにかく走ってきて、3着から5着あたりならばともかく掲示板外からの巻き返しは少ない。考えてみれば3歳ダートという限られたカテゴリにそうそう強い馬がたくさんいるわけではなく、出走馬相互の力量は離れている。その力関係が兵庫チャンピオンシップやJRAのオープン特別を通じて明らかになってしまっているために堅く収まりやすいのだろう。

　◎は今回唯一の前走オープン勝ち馬、サンライズソア。岩崎騎手はまだ重賞を勝っていない身だが、今回は大チャンス。人馬ともにコースは経験済みだし、有利な外枠も引いた。他の有力馬がのきなみ内を引いたので、なおさら相対的に有利でもある。○リエノテソーロとの一騎討ち。予想としての面白みはないが、ユニコーンSというのはそういうレースでもある。

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【伏兵注意】今年はかなりの混戦模様。一応の中心には好位付けからの差し切りが狙えそうな8サンライズノヴァを指名。13ウォーターマーズはコース替わりがカギだがタイプ的に距離短縮はプラスとみる。7アンティノウスは最近2戦の決め脚が再現できれば善戦以上が狙えそう。15サンライズソアは今回も主導権が取れれば残り目が考えられそうだ。4リエノテソーロは前走が好内容でも反動が心配で押さえまでが妙味。差し脚秘める5サヴィにも警戒しておきたい。

※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　JRAでは3歳春にダート馬が活躍する機会が限られていますから、このレースは彼らが日の目を浴びる数少ない機会になります。ここから大井のジャパンダートダービーを経て、8月のレパードSへ。その3連戦の皮切りになるユニコーンSは、3歳ダート路線の序列が最初に定まる機会であり、「ダートの朝日杯」とでも言うべき位置づけにあります。

1.スピードと切れ味が要求される

　近年の勝ちタイムはいずれも1分36秒台前半、あるいは35秒台。またレース上がりも速く、差して好走するためには3F36秒そこそこの切れ味が必要になります。レースのスピード化にともなって、1800戦にしか実績がない馬は苦戦を強いられているのが近年の傾向です。

2.春の実績馬強し

　2013年以降は施行時期が2週間繰り下げられています。同時に3歳のダートオープン特別も番組面の充実が図られていて、春の3歳ダート路線のレベルも向上してきました。時期変更以降の4年間で、前走で500万下を使われていた馬の連対例は皆無です。

3.勢いが必要

　過去10年間で、前走で1着だった馬が7勝して2着7回。前走で連対していた馬まで広げると、9勝して2着が8回ですから、前走で勝ち負けしていることは、ここで好勝負するためのほとんど絶対条件に近くなっています。リズムを崩している馬の巻き返しが難しいレース。

　リエノテソーロは昨年の全日本2歳優駿を3馬身差で圧勝。3着のローズジュレップは兵庫ジュニアグランプリの勝ち馬ですし、4着のヒガシウィルウィンは先日の東京ダービーの勝ち馬。これらがまったく相手にならなかったわけですから、能力の高さがうかがい知れます。前走のNHKマイルCでは、最速上がりをマークして2着。芝でのキレ味性能で劣っただけで、世代のトップクラスにランクされる馬です。

　リヴェルディは東京ダート1600mでは3戦2勝で、唯一敗れたヒヤシンスSでも3着とは小差で入線しています。前走の鳳雛Sでは、再三進路を切り替えるロスがありながらのきわどい2着で、勝ちに等しい好内容でした。広い東京でスムーズなら。サンライズソアは青竜Sの勝ち馬。ダートでは2戦2勝、いずれも先行抜け出しの危なげない競馬でした。なぜかあまり人気にならない馬ですが、強いことは間違いありません。

　ウォーターマーズは鳳雛Sを最速上がりで追い込んでタイム差なしの3着。豪快な決め脚は広い東京コースでさらに威力を発揮しそうです。サンライズノヴァは伏竜Sで2着、鳳雛Sで4着。巨漢馬でジリっぽい面がありますが、この路線では上位安定という存在です。戸崎圭太騎手への手替わりも魅力。

　アディラートはヒヤシンスSでエピカリスの2着ですから、本来ならこの路線の上位馬の一頭ですが、その後UAEダービーを挟んでの休み明け。このパターンは過去に好走例がなく、非常に難しいステップです。アンティノウスはここに来て2連勝と充実一途。前走は4馬身差の完勝でした。ただし、この時期の500万下はオープンとのレベル差が大きく、ここで好走するためにはあと1秒程度は時計を詰める必要があります。

【小波乱】サンライズノヴァはレースセンスがいい。伸びしろが大きいサンオークランド。サンライズソアは粘り強い。

2年連続で連続的中の相性いいレース。だが今年は好走パターンの前走『端午S』1着も『兵庫CS』連対馬も海外帰り馬もいない。それでも前走値100超馬は信用したい。同距離コース104◎アンティノウスだ。例年と比べると指数が小粒な感じはあるがここから入る。相手はすげえ強いかもしれない○リエノテソーロ。なにしろ前走芝111というのはこのレースではありえないくらい高い数字。次点で▲サンライズノヴァと☆サンライズソア。

交流GIで快勝した4リエノテソーロが中心。NHKマイルC2着から潜在能力は一級品。芝、ダートは問わないが砂適性は非凡でここは負けられない。次位は7アンティノウスで成長力があり能力は非凡。▲は2ハルクンノテソーロで末脚は強力で侮れない。

　米国へ遠征してベルモントSに挑んだエピカリスは、残念ながら出走取消となってしまったが、そのエピカリスが不在でも現3歳のダート路線はタレント豊富と言える。中でも◎に推したサンライズソアは、同じダートで2戦2勝のリエノテソーロに人気では遅れを取りそうだが、3走前の樅の木賞こそ時計が平凡だったとはいえ、前走の青竜Sは胸を張れる時計。前日の古馬1000万特別をコンマ7秒も上回り、前半の3ハロンも後半の3ハロンも速かったのだから、これは本物だ。その1000万勝ちのシュナウザーが、自身を含めて降級組がズラリと揃ったこの開催開幕週に組まれた三浦特別で、2着に5馬身差の圧勝劇を演じたのなら、なおさら価値があるだろう。

　相手は、リエノテソーロが大本線となるが、青竜Sで不利がありながら◎に迫ったハルクンノテソーロも逆転候補と考えていいだろう。以下は、まだ上積みも見込めるアンティノウスに、ウォーターマーズ、サンライズノヴァ、ラユロットまで押さえたい。