※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。
クラシックに向けて「準々決勝」のような位置づけにあるレース。昨年の勝ち馬
サトノダイヤモンド、一昨年の
ルージュバック、その前の
トーセンスターダムはいずれも、春クラシック初戦に直行しましたから、早くもクラシックの
ステップレースとしての役割も担います。スター候補の有名馬・良血馬が集結して、少頭数ながら盛り上がる伝統の一戦です。
トレセン近郊の育成牧場が充実した昨今は、このレースの存在感がとくに増していて、過去5年間で1番人気が3勝、2着1回。本番への直行も視野に入れた有力馬が、結果を求めて本気の仕上げで出走する傾向が強くなっており、波乱の余地が少なくなりました。
1.スタミナよりも位置取りが重要
少頭数ゆえのスローペースが通例化していて、レース上がりも速くなるため、後方に構えた馬には脚を余す危険性があります。最速上がりをマークしながら勝ち損ねたケースは過去10年で7回。良い位置で折り合って機敏に動ける自在性がアドバンテージになります。
2.新馬勝ち直後は不振
新馬戦勝ち直後の馬の不振は、このレースで長く続く伝統です。前走が新馬戦だった馬が馬券に絡んだことは、過去10年で1回もありません。なかには1番人気が2頭、3番人気も2頭いましたが、いずれも馬券圏外に沈んでいます。
3.芝2000mからの距離短縮に要注意
スローペースになるからスピードよりも折合を問われますよ、という傾向の、前走距離からの裏付け。前走で芝2000mを走っていた馬は過去10年で[7-5-4-21]、勝率18.9%、連対率32.4%、複勝率43.2%。黙ってヒモに加えておく価値があるくらい優秀な成績を収めています。
サトノアーサーは、デビュー戦こそ同着での勝ち上がりでしたが、前走のシクラメン賞で上がり3F32.7秒という驚愕の末脚を繰り出して圧勝。GI級と謳われる素質の一端を披露しました。まだ距離が延びることへの不安は残りますが、ワンターンのキレ味勝負は、現状この馬が一番能力を発揮できる条件です。そういう意味では、同じ
池江泰寿厩舎の
ディープインパクト産駒でも、
サトノダイヤモンドより
トーセンスターダムに近いイメージがあります。
プラチナヴォイスは京都2歳Sでは6着に敗れましたが、レースを使い込まれたことでストレスが溜まっていた様子。直線で不利を受けながら大崩れしなかったことが力量の証でしょう。京都芝1800mでは2戦2勝。リフレッシュして得意コースに戻る今回は見直しが必要です。
ワンダープチュックはその京都2歳Sで4着。
福寿草特別では5着に沈みましたが、エンジンのかかりが遅い面があり、直線が長いコースに替わって巻き返しが期待できます。
ダンビュライトは
朝日杯FSで人気を裏切って惨敗しましたが、キャリアの浅さに泣いた印象もあります。モタレ癖もあって気性的に難しい馬ですが、距離延長で新味を出したいところ。
エスピリトゥオーゾは8戦目での勝ち上がりですが、豊富なキャリアと芝2000mからの臨戦という点を評価。
タガノアシュラは忙しい競馬は不向きな印象で、広い京都に替わって少頭数ならば、一変しても驚けません。
アメリカズカップは
朝日杯FSでは外に弾かれる不利を受けて終いが甘くなっての9着。距離延長で巻き返しを期します。
なお、
ムーヴザワールドは、ここは特別登録のみで、次週の
共同通信杯に回る公算が大きいため、印を外しました。