【状態ファイン】4歳夏、ファインニードルが絶頂期を迎えた。年齢のわりに着外が多く、準オープン勝ちまでに時間も要したが、水無月Sはレコードと同タイムの1分7秒1で走破。3番手できれいに折り合い、後続を1馬身4分の1突き放す楽勝、高速決着にもメドが立った。57・5キロから55キロへ重量は軽減、この中間坂路で二度、馬なりで上がり11秒台をマークしているように、今季最高の体調に、デムーロもニンマリ(笑)。

　当面の目標はアクティブミノル。アイビスSDは、初の1000直に戸惑い、道中驚いたような目つきで横の馬たちを気にしていたが、0秒3差の4着なら合格点はあげられる。二走前のCBC賞では、前半3F33秒2というHラップを先導し、残り100m地点まで見せ場を作ったスピード馬。夏3回目の出走になるが、坂路とWコースの両方で伸び伸びとした調教を消化できている。

　キングハートは鞍馬Sの差し切り勝ちに続き、函館SSも1分7秒2で2着に差し込んだ。遠征続きになるが適度に間隔をあけ、最終追い切りは当地小倉で。綿密な調教メニューを消化してきた。ちなみに小倉は〔1200〕、かねてより得意としている。

　ダイアナヘイローは目下3連勝。武豊が折り合いやギアチェンジを丁寧に教え込んできた。ツィンクルソードは豊明Sを1分19秒9という好タイムで強襲。ツボにハマれば一発がある。バクシンテイオーは同レース連覇に向け、ホワイトを配し小倉に居を据え準備万端。エイシンブルズアイは函館SS6着、直線の伸び脚や調教の動きに復調気配がうかがえる。

　北九州記念は、前走重賞組よりも前走条件戦からオープン特別組のほうが強いという珍しいレース。ハンデによるものだと思われがちだが、実際には勢いのある馬と無い馬の違いという印象だ。ゆえに、重賞組でも前走の内容が良い馬はそれなりに走っている。

　今年は前走準オープン勝ちで成績に疵の少ない○ダイアナヘイローが人気になりそうだが、もう1頭準オープン勝ちから来て上位人気の◎ファインニードル、こちらのほうが馬券的な魅力に勝ると見る。

　準オープン勝ち時の斤量も、牡馬牝馬の2キロ差を加味したとしても◎のほうが500グラム重いし、持ち時計でも上位。○は1分7秒台前半に入ったとき対応できるのかがまだ未知数だ。

　▲にたまに大穴が出るこのレースの傾向を考慮してトウカイセンス。オープン特別好走の軽ハンデ馬ということで選んだ。軽ハンデといっても前走も52キロだし自分で選んでおいてまさかと思ってしまうような馬だが、北九州記念はまさかという馬もそれなりに食い込んでくるレースだ。

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【難解】信用できる実績馬がいない難解なレース。近走勝ちきれないものの末脚が安定してきた10ダイシンサンダーを狙う。前走好タイムで2着に入った▲キングハートが人気を集めるが、前々走で出遅れて0.2差。斤量も1キロもらいになり机上の計算では逆転が可能だ。強敵は降級初戦を57.5キロで圧勝して、すぐさま返り咲いた8ファインニードル。重賞挑戦といってもメンバーレベルはオープン特別と変わりなし。先行力もあり、大きくパフォーマンスが落ちる可能性は少ない。

※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　2006年に距離短縮されてスプリント戦になって今年で12回目ですが、過去11回のうち4回が馬連万馬券になっています。最近10年間では、8番人気が5勝、11番人気も1勝。ハンデ戦ということもあり、何が飛び込んでくるのかわからない非常に難解な一戦です。

1.差し・追い込み馬が能力を発揮できる

　過去10年で3コーナーの通過順位が二桁だった馬が6勝を挙げているように、差し・追い込み型の活躍が目立つレースです。ハンデ戦で先行争いが加熱しやすい傾向があり、無欲の追走から一発を狙う馬に展開が向きやすいレース。

2.長距離型の種牡馬が穴

　2014年3着のカイシュウコロンボはマンハッタンカフェ産駒で、2013年の勝ち馬ツルマルレオンはハーツクライ産駒、2着のニンジャはグラスワンダー産駒、2010年の勝ち馬メリッサはホワイトマズル産駒と、典型的なスプリンター血統に混ざって、2400m以上の距離で本領を発揮する種牡馬の産駒が結果を出しています。

3.アイビスサマーダッシュ組強し

　かつてはアイビスサマーダッシュからの臨戦馬は苦戦する傾向がありましたが、レース日程が変更されて北九州記念まで中3週となった2013年以降は4年で3頭の連対馬を出しています。リトルゲルダはアイビスSDで4着、ベルカントは勝利しており、アイビスSDの好走は北九州記念に直結しやすくなっています。

　トウカイセンスはハーツクライ産駒ですし、未勝利勝ち以降しばらく中距離戦を使われていたように、本質的には短距離馬ではないのでしょう。しかしそれだけに「後出し有利」の北九州記念では絶好の狙い目になります。前走のバーデンバーデンCは、休み明けで大幅馬体増、しかも急遽の乗り替わりもありながら、最速上がりをマークしての4着。小倉芝1200mでも[1-1-0-0]と良績を残しています。

　アクティブミノルはアイビスサマーダッシュで4着。ブリンカー着用で先行力が戻って成績が安定してきました。1200の重賞ながら意外と徹底先行型が少ない組み合わせでもあり、久々の重賞制覇のチャンスです。エイシンブルズアイはレコード決着だった函館スプリントSを追い込んで6着。昨年オーシャンSを勝った実力馬が復調気配を見せています。小倉には初登場ですが、差し馬が能力を発揮できるこのコースはむしろ合っているかもしれません。

　キングハートは函館スプリントSの2着馬で、年明け以来3・1・2・1・2着と充実一途。小倉芝1200mでも3戦3連対と好相性です。間隔を開けて臨むここが狙いの一戦。ファインニードルは前走阪神芝1200mをタイレコードで快勝。コースや展開を問わないレース巧者で、高速決着も望むところ。

　ダイアナヘイローは最下級条件から3連勝での重賞挑戦ですが、相手なりに走れる馬ですし、ダッシュの速さはここでも上位。ラヴァーズポイントは昨年夏にCBC賞2着、セントウルS3着で、小倉芝1200mの持ち時計もナンバーワンです。前走は外枠が響いての敗戦で、立ち回りの巧さを活かせれば。

【押し切る】ブリンカー着用で先行力を取り戻した、02アクティブミノル。前走のアイビスSDでもハナを切った速力は、ここなら一枚上だ。1枠2番という絶好枠を引き当て、前走以上の結果が十分に期待できるはず。相手は、13キングハートと08ファインニードルが上位評価組である。信頼に足る本命馬とみて、◎-○▲の組み合わせから流す3連複・3連単主体で勝負したい。

【小波乱】ファインニードルは上昇一途。追われて鋭いトウカイセンス。ダイシンサンダーは条件が合う。

北九州記念は平均値重視。それと本番で110を出せるタイプを探すレース。だが今年は平均値はかなりギュッと詰まっている。最高105から100台だけでも9頭もいる。ならば前走値。108を持つ3頭を上位に見る。◎ファインニードル。相手に○キングハートと▲アクティブミノルだ。しかしこれで決まるほど簡単ではない。まず107☆ダイシンサンダーを爆穴に。△にも穴目を入れていきたい。

準オープン特別の前走でタイレーコードで走破した8ファインニードルを推す。今度は55キロと斤量は魅力。再度、デムーロとのコンビならチャンスはある。次位は13キングハートで3戦3連対の小倉で勝機はある。▲は9ダイアナヘイローで破竹の3連勝と勢いがあり期待できる。