【力量互角】アーモンドアイは、大物感たっぷり。デビュー戦の新潟・芝1400mは2着。二戦目は坂コースの東京、距離をマイルに延長してきたが、スローペースにも折り合い確か。11秒7-11秒3-11秒4(3Fは34秒4)というレースの上りに対し、自身の上りは33秒5。最後の1Fは推定10秒台、いやいや見事な加速ラップを描いた。

　ロードカナロア産駒ながら、母はエリザベス女王杯優勝馬。牝馬ながら、なるほど調教で見るフットワークも豪快。関西遠征、強気の牡馬混合GIII挑戦という気も自然と起きてくる?

　ファストアプローチとの対戦は、将来像を描く意味で、もっともわかりやすい。朝日杯FSは、ゴール前ひと踏ん張りが効かなかったが、走破タイムは1分34秒0。この組み合わせなら普通に勝ち負けの勘定となる。

　当日輸送が課題になるが、プリュスは開催最終週に1分21秒7、母は欧州の名牝サラフィナという良血。一気のスターダムも十分あり得る。ブランモンストルは、叩き二戦目の前走が1分34秒7とガラリ一変。

　時計は平凡だが、カフジバンガードの、こうやまき賞の上りは33秒6と良質。スターリーステージも、血統馬らしい確変がここであるか。

　かつては「残念朝日杯」のような存在だったシンザン記念だが、このところは朝日杯組ならなんでも来るという感じではない。掲示板に載ってきたというならさすがに尊重しなければならないが、今年の朝日杯上位組2頭くらいだとなんとも微妙なところだ。人気にもなるだろうし、この2頭からさらに3頭めも人気サイドという組み合わせはなるべく取りたくない。

　一方で、最近よく走っているのが前走500万条件組で、昨年のキョウヘイも該当馬だった。1400m以下から来るのでは信頼できないが、1600mの500万条件を使ってきた馬ならここで買うに値する。

　今回は同じレースから2頭が来ているが、◎は当然、先着してきたカフジバンガード。東スポ杯の内容からも、能力の裏づけはそれなりにある。京都Aコースは前残りが怖いので、◎に前走で負けているものの逃げる可能性のある☆マイネルエメにもシルシは回す。

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【上位拮抗】年末にGIに参戦するなど、使い方に陣営の自信が見え隠れする2ファストアプローチ。藤沢厩舎といえばルメール騎手のイメージが強いが、今回はデムーロ騎手。並々ならぬ対抗心をルメール騎手に燃やしている彼だけに、敵が休んでいる間に“間男”としてしっかり結果を残したい。1スターリーステージは評判は高かったが、未勝利勝ちに時間がかかったことで株は大暴落。しかし、ここは兄も圧勝した血統ゆかりの重賞。最内枠を活かして積極的なレースをするはず。3アーモンドアイは前走の上り時計が超優秀。どこまで切れるのか見てみたい。

※12/29段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　年によって出走メンバーのレベルにバラつきがあるものの、最近の勝ち馬からジェンティルドンナ、ミッキーアイルと2頭のGI馬を輩出している。2016年は2着のジュエラー、2017年は3着のペルシアンナイト、6着のアルアインがその年のGIを制しており、1月の3歳重賞としては例外的に大物の出現を期待できるレースである。

1.スピードが必要

　過去10年で4コーナー3番手以内だった馬の成績が[7-4-5-32]で、逃げ馬も[2-1-1-6]。この開催の京都コースの芝は内側の状態が良好で、逃げ・先行馬はなかなか止まらない。2017年のように馬場が極端に重くならないかぎり、軸には先行スピードがある馬を選びたいところだ。

2.大型馬が優位に

　3角過ぎから下り坂で直線が平坦というコースレイアウトで、大きなストライドで走ってなかなかバテないというタイプが好走しやすい。2017年はメンバー中最高馬体重(524kg)のタイセイスターリーが4番人気で2着、2016年はロジクライ、ジュエラーという馬体重500kgオーバーの2頭でワンツーした。馬体重500kg以上の馬は、過去10年で勝率13%・連対率30.4%という好成績。さらに馬体重520kg以上となると、サンプルが少ないものの［1-2-0-1］で、全馬が人気以上の着順に走っている。

3.牝馬にはハードルが高い

　過去10年で馬券圏内に好走した牝馬は3頭。勝ったのがジェンティルドンナで、2着がジュエラー、3着がマルセリーナであり、いずれもクラシック馬になった。逆に言うならば、クラシック級の実力の持ち主でないと牡馬相手にシンザン記念を勝ち負けすることは難しい、ということになるだろう。

　ファストアプローチは前走で540kgという巨漢馬。勝ち味に遅いものの札幌2歳S2着、芙蓉Sでも2着と大崩れがなく、朝日杯FSでも果敢に先行して0.7秒差の6着に踏ん張った。安定した先行脚質はシンザン記念向きで、騎乗停止明けのM・デムーロ騎手がこの日から騎乗できるのも好材料だ。

　エアアルマスは阪神マイルの未勝利戦を4馬身差で圧勝。まったく無理するところのない好時計勝ちで、まだまだ上積みを見込める。アーモンドアイは美浦所属の牝馬ながら、フェアリーSには登録もせずにこちらに矛先を向けてきた。牝馬には厳しいレースであるが、素質の高さに注目したい。

　以下、こうやまき賞が着差以上の完勝だったカフジバンガード、距離が微妙ながら完成度でリードするカシアス、荒削りながら素質秘める良血馬スターリーステージ、大型馬ということで注目したいツヅミモン。

【展開向く】東京スポーツ杯2歳Sで4着に食い込み、自己条件に戻った前走ではいいキレ味を見せた09カフジバンガード。道悪もこなせそうなタイプで、先行指向が強いメンバー構成となったのも、この馬にはプラスだ。相手が難しい一戦で、03アーモンドアイと01スターリーステージを上位に評価するも、02ファストアプローチ以下も差はなさそう。ここは◎から流す馬連・馬単主体でいきたい。

【小波乱】ファストアプローチはレースセンスがいい。アーモンドアイは反応上々。条件が好転するヒシコスマーも圏内。

平均値トップはなんと△カシアス。ただ京都同距離コースでキンシャサノキセキ産駒が割引材料。となれば次点◎ファストアプローチ。相手に○アーモンドアイとした。初戦79勝ち▲ツヅミモン。指数の跳ね方は上位と遜色ない☆ブランモンストルの一発。

休養効果で大幅にパワーアップした3アーモンドアイを推す。末脚は強力でうまく決め脚が生かせればチャンスだ。次位は9カフジバンガードで先行策から抜け出しは十分。▲は2ファストアプローチで重賞の好走経験から差はない。