【才能グレイト】中距離GIの王座タイトル奪取が、グレイトパールはもうそこにきている。走るたびに時計とラップの精度を上げ、ダートは6戦無敗。中でも印象的だったのが二走前の平安S。後続をあっと今に0秒7とチギる圧勝、GI級の素材をビンビンと感じた。11か月振りとなった前走のアンタレスSも、危なげなく快勝。馬自身の能力ももちろんだが、中内田厩舎スタッフの仕上げの精度の高さもリスペクト。

　余談になるが、来週のダービーのダノンプレミアムも、このチームならしっかりと仕上げてくるのではないか。馬体造りが完成すれば、しっかりとそうコメントを発してくれるかもしれませんね。なんて、相変わらず稽古はバタバタ、印象は悪いけれど、別定ならどんな馬場でも勝ち負け。能力の在りかをはかるには、幸いというか。

　昨秋から今春にかけ、GI路線を牽引してきたテイエムジンソクが出走。フェブラリーSは、いろんな緊張が重なり、プツリ糸が途切れてしまったが、調教や馬体の艶を見ると、回復は顕著。目いっぱいの造りではなくとも、前向きに走るタイプでもある。不安があるとすれば1900mという距離かもしれない。

　ふっとアゴが上がるようならミツバの粘り込み。距離延長、福永に手が戻るナムラアラシ。クイーンマンボは、中距離牝馬交流重賞重賞の頂点が見える。牡馬相手でもこの距離ならスタミナ負けはないか。クインズサターンは馬体が安定してきた。

　5月に移ってからの平安Sは、GIでもチャンスがあるタイプの出走も少ないし、GIIIでおなじみの馬どうしの戦いという感じになっている。脚質的には1月・1800m時代から変わらず、差し一辺倒の馬は苦しくてハナに行かない先行タイプか、捲って4角ではコーナーに取り付いているような馬がよい。

　年齢も相対的に若いほうがいいので、まずは◎グレイトパールの連覇に期待。昨年はこの馬の捲りが2-4着に差し・追い込みタイプを引き出した。この馬の1着だけで決め打つ人は、同じパターンを狙ってもいいだろう。

　もう1頭アタマ候補を取るなら◎より若いということで4歳の○クイーンマンボ。地方側のダートグレード、しかも牝馬限定戦ばかり使っているのでここでは全く通用しないのかもしれないが、勝つときの鮮やかさはすごい。展開を味方につけたら一発もあると考えた。

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【順当】条件戦からOP重賞と、ノンストップで勝ちまくっている6グレイトパール。正直、故障明けの前走は1番人気だったが不安だらけだった。それをもアッサリ克服するのは、単に能力が他馬と違い過ぎるから。道悪に不安もないし、ここは弱点が見つからない。5テイエムジンソクは前走、GIとはいえ久しぶりに大きく崩れてしまった。もちろん情状酌量の余地がある条件。今回はG3戦ということで精神的な余裕はあるが、ここを負けたらズルズル普通の馬になってしまう危険があり、実は大事な一戦。陣営も理解しており生半可な仕上げで出てはこないだろう。ほぼ一騎打ち。

※月曜日段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　かつてはフェブラリーSの前哨戦という位置づけだったが、5年前からこの時期に移動、同時に距離も100m延長された。ダートの一流馬は交流重賞を渡り歩くことが多いが、距離延長と時期移動によって、平安Sも帝王賞へのステップレースとしての役割が注目されるようになっている。

1.平坦京都で先行馬が頑張れる

　坂がある阪神のアンタレスSから直線平坦の京都へ替わって、先行有利がセオリーである。現在の条件になってからの5年間で逃げ・先行馬が4勝。昨年のグレイトパールも向正面マクリで4コーナーでは2番手という競馬だった。また、アンタレスSやマーチSなど、坂コースで粘り切れなかった先行馬の巻き返しには注意したい。

2.斤量を背負っている馬が強い

　時期変更後の5年間で、56kgを背負った馬が連対率5.6％であるのに対して、57kg以上の馬は29.2％。背負っている馬＝すでに重賞実績がある馬のハードルは高い。冬に行われていた時は、GI連戦の合間ということもあって上がり馬に台頭の余地があったが、この条件になってからは実績馬優位の傾向が強まっている。

3.京都の長丁場で巨漢馬が力を発揮

　同様の過去5年間で、馬体重520kg以上の馬が[4-2-2-18]で連対率23.1%。それ未満の馬の7.5%を大きく上回っている。大箱の京都をひと回りするコースであり、巨漢馬の力押しが他場以上に威力を発揮する様子だ。

　ダートでは6戦6勝といまだ底を見せないグレイトパールが中心。前走のアンタレスSは長期休養明けで完調には一息という状態だったが、GIIIレベルでは問題にならなかった。超大型馬の休み明け2戦目で反動には注意が必要だが、京都替わり、距離延長はプラス材料になる。

　ミツバは気難しさのある馬だが、昨年のJBCクラシックで3着したように、流れに乗ったときはGI級にも太刀打ちできる底力を発揮する。前走同様グレイトパールがマクっていく流れならばレースがしやすそうだ。テイエムジンソクはフェブラリーSでは大敗したが、強力メンバー相手で息が入らない流れになったし、東京の長い直線も厳しかった。過去5勝と得意の京都に替わって巻き返しを図る。

　サンライズソアはブリリアントSからの中1週だが、前走は出負けして砂を被って嫌気を出してまったく力を出していない。スムーズなら変わり身が期待できる。以下、スタミナ豊富なメイショウスミトモ、重賞2戦目で前進を見込むユラノト、前走は詰まって力を出していないコスモカナディアン。

【巻き返す】放牧に出て立て直された、05テイエムジンソクに注目。フェブラリーS以来となるが動きは軽快で、いい仕上がりのようだ。京都替わりならば見直しは当然で、この枠番と組み合わせならば自分の競馬もしやすいはず。相手は、01ミツバと10クインズサターンの2頭を上位に取った。チョイ荒れ決着を狙って、◎-○▲の組み合わせから流す3連複・3連単主体で勝負だ。

【小波乱】グレイトパールは能力上位。追われてしぶといメイショウウタゲ。トップディーヴォは馬場状態が合う。

復帰戦も強かった◎グレイトパール。昨年の勝ち指数は121でここでは逆らう必要はない。この馬の相手探しとなるだろう。ただその相手はなんでもありの並び。前走値で100台出ている馬多く、差がほとんどない。一応、平均値から○テイエムジンソク。同距離コースから▲ナムラアラシ。以下は人気薄から△トップディーヴォは渋った馬場でならば面白いかも。

ダート無傷の6連勝と勢いに乗る6グレイトパールが中心。叩いた効果は大きく早めの仕掛けで抜け出す。次位は1ミツバで距離延長はプラスで勝機はある。▲は5テイエムジンソクで得意の京都なら巻き返せる。