【ときめき煌めく】
アーモンドアイの瞳は秋も煌めいている。最初の一冠・
桜花賞は、1000m通過が58秒7のミドルで展開。スピードと底力の両方を問われるタフなラップ構成となったが、残り1F標識手前で大外に持ち出すや、ゴール板が近づくにつれ一完歩ごとに跳びが大きくなり、馬体を躍らせ内の全馬をのみ込んだ。見た目も凄かったが、自身の上りはレースのソレを1秒2も上回る33秒2。走破タイムは従来の
桜花賞レコードを0秒2更新する1分33秒1、記録面においてもずば抜けた数値を残している。
二冠目の
オークスは、好発が決まり1000m通過59秒6の平均ペースを、いつでも動けるよう5番手追走。直線を向き一段ギアを上げ、レースの上りを1秒7上回る、推定10秒9-11秒1のHラップで後続を2馬身とチギる楽勝。2分23秒8は、あの
ジェンティルドンナの保持する記録に0秒2差、
オークス史上歴代2位のHレベル決着だった。
ぶっつけ本番という異例のローテーションも想定通り。内回り2000mも
オークスのポジショニングを思えば位置取りも自在だ。
対抗は
ラッキーライラック。阪神JFを勝ち
チューリップ賞は1分33秒4で走り、
アーモンドアイが現れる前は世代牝馬のトップにたっていた。しかし、
桜花賞は正攻法の競馬で2着に力負けを喫し、
オークスは
アーモンドアイが追い出すのを待って仕掛ける作戦が裏目、結果3着に終わってしまった。
だが、秋は攻めも含め戦法もひと工夫、内回りの京都2000mなら、ペースを素早く読み好位置で運べば、逆転の可能性も見えてくる。
同様に
ミッキーチャームの先行策もハマればこわい。前走の
藻岩山特別は、1000m通過・58秒6という、タフなミドルラップを自らが牽引、走破タイムは1分46秒5、二着には0秒6差の楽勝。一週前の
クイーンSの
ディアドラの勝ちタイムは1分46秒2。
秋華賞で戦える記録を手にした。
弾丸娘
サラキアの決め手も要警戒。二走前の
青島特別は446キロに増量。1700mという距離は番組数が少なく、通常のラップと横並びとはいかないものの、マイル通過・1分33秒7という
ハイピッチを踏み、上り4F11秒台を計測。後続をみるみるうちに0秒6引き離すレコードで楽勝。
ローズSはマーク相手を間違えたぶん2着に取りこぼしたものの、ひと夏の充実振りはしっかり把握できた。
馬体維持がカギになるが、
カンタービレも
ローズSはラスト2ハロン目に10秒8という快ラップを踏んで後続を突き放している。
プリモシーンは
関屋記念を力強く1分31秒6で一気差し。輸送で少し体重が減る可能性もあるが、芯ができ春とは身体の張りと踏ん張りが違う。