【レベルが違う】ダノンファンタジーの時計レベルは、他とはちょっと違う。デビュー戦は6月の東京マイル、前半1000m通過は1分ジャストのスロー。正味3Fの瞬発力決着となったが、上りは推定11秒3-11秒1-11秒3(3Fは33秒7)。2馬身差に突き放されたものの、1分33秒9は、例えば昨年同時期のステルヴィオ(1分34秒8・上り34秒2)と比べてみても、相当なHレベルであることがわかる。前走はまず勝ち星をあげることが条件、少し記録のレベルを落としてしまったが、資質の大本は初陣に集約。

　逆転があるなら、ロードカナロア×レーヴドスカー配合のレーヴドカナロアの血統力だろうか。ジュランビルは、幼さを残しつつも、タフで展開したききょうSを、我慢強く3着に食い下がった。

　レッドベレーザは、よどみのないラップを刻み、実写風景も健やかさいっぱい。ラブミーファインのキャリア、ベルスールの良化ぶんも押さえておきたい。

　前走新馬勝ちの馬が意外と走らない一方で、未勝利組はまずまずの成績。◎ダノンファンタジーは2戦ともタイムのレベルが高く、ここは人気でも軸にせざるをえない。ただやたらと荒れるレースなので、成績のわりに今回さほど人気にならなさそうな○ジュランビルを相手に決め打って、3連複と抜けたとき用のワイドで。

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【順当】デビュー戦は相手が悪すぎ。しっかり2戦目で快勝した4ダノンファンタジー。恐らく基礎能力はここでは抜けている。現状、難しい面も見せていないし、ここはGI戦線に向けての踏切台と見る。9レッドベレーザは一瞬のキレ味が武器。完成度の違いで◎には及ばないと感じるが、先々互角以上に戦うためにも、それなりの結果が今夏求められる。“ちゃんと負けている”という点で、前走が肥やしになっていそうな3ジュランビルが続く。

このレースは1番人気が10連敗しているレースでとても荒れやすいです。2歳馬はこの時期にガラッと変わってくるためだと思います。私が本命視しているのは、ジュランビルです。新馬戦は、インパクトのあるレースはしませんが走りは堅実で、前走は牡馬相手にも着差0.1秒差の3着と、引けを取らないレースができました。今回は牝馬限定戦なので、期待します。注目している馬を挙げましたが、直前の追い切りもしっかり見て判断したいと思っています。

ダノンファンタジーに白羽の矢。牡馬相手の新馬戦は2着だったが勝ち馬がグランアレグリア(次走サウジアラビアロイヤルC勝ち)では仕方ない。前走は体を増やしながらも好位で立ち回って余裕十分に抜け出す非の打ちどころのない競馬。大物感を漂わせた。連勝で突破。京王杯にも登録したアウィルアウェイも当然、有力。伸びやかな決め手は魅力。デビュー戦完勝のベルスール。2番手から楽に抜け出すセンスのいい競馬を披露。ここも崩れないはず。

「生産者がノーザンファームだった馬」は2010年以降[3-3-1-8]、「前走の馬体重が450kg以上だった馬」は2010年以降[6-7-5-44]と、それぞれまずまず堅実。ちなみに、これらの傾向はノーザンファーム生産馬がほとんど出走していなかった2014?2015年を除くとより顕著でした。注目は前出の条件を両方ともクリアしているダノンファンタジー。馬格のあるジュランビルや、ノーザンファーム生産馬のレーヴドカナロア、レッドベレーザあたりも侮れません。

◎レーヴドカナロアは姉に最優秀2歳牝馬レーヴディソール(父アグネスタキオン)など3頭の重賞勝ち馬がいる血統。ロードカナロア産駒で、姉よりは1400m向きだろう。○ダノンファンタジーの母ライフフォーセールはアルゼンチンのダート2000?2200mのGIを2勝している本格派。スケールは大きく能力も感じるが、京都1400mではやや割引かも。▲ジュランビルは昨年の勝ち馬ベルーガなど2歳戦に強いキンシャサノキセキ産駒。フジキセキとデピュティミニスターのニックスも併せ持つ好配合馬だ。

※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　阪神JFへのステップレースだが、アルテミスSが創設されてからはメンバーが分散するようになり、かつてのような重要性は失われている。このレースをステップにして阪神JFで連対したのは、2012年のローブティサージュが最後となっている。同じ週の京王杯や翌週のデイリー杯とメンバーが分散する傾向もあって、頭数も落ち着きやすい。それがまた、レースの性格にも影響を与えている。

1.速い上がりが要求される

　最近4年間のレースの上がり3Fは、古い方から順に34.4、34.2、34.5、34.9。いずれも前半より後半が速くなっている。頭数が落ち着く→ペースが緩む→速い上がりが要求されるという図式で、勝ち切るためにはスピードよりもキレ味、瞬発力が重要になっている。

2.キャリアは関係ない

　レース上がりが速くなるのと軌を一にして、重賞やオープンの実績馬が苦戦するようになった。最近3年間の勝ち馬はいずれも新馬か未勝利を勝ったばかりの馬たちで、昨年は中京2歳Sを勝って1番人気に支持されたアマルフィコーストが3着。カンナS勝ちのペイシャルアスは2番人気で6着だった。

3.距離短縮組が優位

　過去10年のこのレースで、前走から距離短縮で挑んだ馬の連対率は34.5%。距離延長が10.9%で、同距離が6.9％だから、その優位性ははっきりしている。より長い距離で脚をためる競馬をした経験が、上がりが速いレースを勝ち負けするために必須となっている、というデータ。



　ダノンファンタジーは前走の未勝利戦をほとんど追うところなく完勝。グランアレグリアの前に屈したとはいえ、新馬戦で東京マイルを1分33秒台で走破した実力を考えれば、驚くには値しないパフォーマンスだったかもしれない。馬体重18kg増の前走を叩いた上積みも見込めるし、やや行きたがる面があるので距離短縮もプラスに働きそうだ。

　ジュランビルは新馬戦では道中不利を受けながらの差し切り勝ちで、外々を回ったききょうSでも牡馬相手に3着。追ってからしぶといし、牝馬らしからぬ根性がある。ベルスールは新潟の新馬戦を3馬身半差で圧勝。負かしたユナカイトが次走ですぐに勝ち上がっており、並の1勝馬とは一線を画する実力の持ち主だ。

　レッドベレーザは外々を回りながら差し切った新馬戦が好内容だった。ただ、小柄なので馬体の維持は課題になる。ラブミーファインは函館2歳Sの2着馬。札幌2歳Sでは見せ場がなかったが、距離短縮で巻き返しを期す。他では、荒削りながら兄姉に活躍馬多数の良血レーヴドカナロア、使われるごとに若さが抜けて前進中のヴァニラアイスにも注目したい。

【素質断然】デビュー戦は相手が悪かったが、2戦目でその能力の高さを改めて証明してみせた04ダノンファンタジー。層が厚い2歳世代牝馬でもトップクラスの素質馬だ。稽古での動きは前走からさらに良化しており、まさに文句なし。相手は09レッドベレーザと03ジュランビルが上位評価組だが、逆転は厳しいとみている。◎を1着に固定した馬単・3連単フォーメーション主体で勝負。

【小波乱】ダノンファンタジーはセンス上々。落ち着きがアップしているベルスール。追い比べでレッドベレーザが肉薄。

平均値トップ◎ダノンファンタジー。初戦はグランアレグリアの2着で92。2戦目で下げているが勝ちきったので問題ないだろう。相手○レッドベレーザと▲レーヴドカナロア。一発☆ジュランビル。

デビュー2戦の内容から能力は極めて高い4ダノンファンタジーが有力。器用な脚がありスピード能力の高さからチャンス。次位は6レーヴドカナロアで決め脚は鋭く成長力は必至。▲は9レッドベレーザでデビュー戦の鮮やかな末脚から魅力は十分。