【タイムぼかん】
タイムフライヤーは、GI
ホープフルSの覇者。前回の中山遠征で、とりあえず結果は残した。ならば
皐月賞前は、負担の少ない地元でひと叩き、ローテチョイスは理にかなっている。略歴を今一度復習するなら、デビュー戦の新潟・芝1800mの上りは32秒6。勝ち馬
ロックディスタウンは、のちに
札幌2歳S優勝馬となった。続く阪神・芝1800mの未勝利戦は、1000m通過は1分4秒2の緩ペース。走破タイムは地味ながら、坂コースの阪神で、推定11秒3-10秒8-11秒2(33秒3)で完勝。坂コースの阪神で、目に見える形で10秒台の数字を刻んだ。重馬場の萩Sは、レースの上りを1秒1上回るパワーで外を悠々。
京都2歳Sも
グレイルの決め手にアタマ差後れを取ったものの、直線早めに先頭に立ちラストすべてで11秒台をマーク(上りは34秒2)、後続とは2馬身半という決定的な差をつけていた。
ホープフルSは、自身の2歳戦の総仕上げ。年末のパワー馬場で1000m通過・59秒6という、
皐月賞レベルのタフな流れを中団、ひと呼吸追い出しを我慢。走破タイムは2分1秒4――ちなみに前年の
ホープフルSの
レイデオロは2分1秒3、過去十年では2003年の
ヴィクトワールピサの2分1秒3に次ぐ好記録だった。
対抗一番手は
ダノンフォーチュン。新馬戦は、道中1000mは1分2秒6のスロー、構えは後方。上りのレースラップは12秒3-11秒5-11秒5という(3Fは35秒5)、正味2Fの直線勝負となったが、外一気のゴボウ抜き。位置から逆算すると、11秒3-11秒0見当の超加速ラップで一気差しを決めている。シクラメン賞の5F通過は59秒8のミドル――マイル通過は1分33秒8。11秒3-11秒4-11秒8という、キャリア一戦の馬にとっては相当厳しい流れとなったが(優勝タイムはレコード)、離された2着とはいえ1分46秒3は、普通の年なら十分クラシック候補の上位にランクされる。単勝もそっと買いながら、立ち位置と距離適性を見極めたい。
三番手は
ダブルシャープ。
札幌2歳S3着で、鳴り物入りで中央入りしたが、疲れも蓄積し本領発揮とはいかなかったか。しかし、中間のCWの伸びはいい。イレ込みなくパドックを回っていれば一変がある。
タニノフランケルは、兄姉もそうだが
ウオッカの子供たちはほぼパワー型。ただいつも懸命に走る。先手勝負なら
ジュンヴァルロ。
シエラネバダは、春に一回、
ワンステップアップがある血統馬。