【弾丸娘】理想とする身体のラインには少し足りていないが、
サラキアのひと夏の充実を第一に取り上げたい。後肢が細く尖っているのを承知で、春はクラシックロードに参戦。だが、あの後肢ではスタートで踏ん張りがきかない、使い込むとさらに細くなる。惜しいゝの連続で、春最後は「残念クラシック」ともいわれる
白百合Sに駒を進めたが、1分46秒4で2着。
一応の時計で距離1800mをこなせたのは大きく、メンテナンスを施し次走の
青島特別は446キロに増量。芝1700mという距離は番組数が少なく、通常のラップと横並びとはいかないものの、1000m通過は59秒0-マイル通過・1分33秒7という澱みのない流れを踏み、4F連続で11秒台を計時。後続をみるみるうちに0秒6引き離すレコードで楽勝した。
依然発馬に課題を残すものの、ある程度前めにつけられたことで、勝負どころがしっかりと視界に入るようになった。9月5日にはCWで長め6F・84秒8という負荷の高い追い切りができ、馬体の充実振りが調教過程からもうかがえる。
対抗も今夏上昇中の
ウラヌスチャーム。春シーズンは贅肉多く、ここぞという場面で瞬発力不足に泣いてきたが、二走前の東京1800mでは、11秒8-11秒4-11秒4-11秒8(3Fは34秒6)という、持久力と切れの両方を問われる決め手勝負を上り33秒6で強襲。
前走の
三面川特別は2着に惜敗したが、時計は1分45秒1、上りは33秒2。シェイプアップ効果と末脚研磨の結果が数字的にも示されている。
外回り阪神1800mの瞬発力適性を思うと、
サトノワルキューレは、ちょっとイメージが違う。今回は三番手としたが、資質のランクは最上位級。二走前の
フローラSは、ラスト4F・11秒9-11秒5-11秒3-11秒7(3Fは34秒5)というレースラップを、上り33秒4で悠々の騎行。1分59秒5は
フローラSのレースレコードだった。伸び一息だった
オークス6着は、経験不足によるところが大きく、秋緒戦の仕上げも抜かりなし。
センテリュオの
都井岬特別・1分57秒6も、数字だけなら
トップレベル。ただ、1000m通過・58秒1という前崩れのペースに引っ張られる形での好記録。才能でグイとひと押ししたけれど、最終ギアが入るまで少し時間がかかった。
最後の
オークスは取り消しとなったが、
トーセンブレスは、阪神JF・
桜花賞を4着に頑張った。年明けデビュー馬
オールフォーラヴも、春はギリギリの仕上げを強いられたが、別馬かと思うほどビルドアップしている。