【実力勝負】展開いらずの東京9F、実力勝負の別定戦。
ラッキーライラックの地力を信頼だ。新馬戦から阪神JFまで3連勝をはたし、圧倒的な脚力とスピードで2歳チャンピオンの座を射止めた。3歳初戦の
チューリップSを1分33秒4で走破し、さあ、
桜花賞制覇が視界に入った。しかし、傑物
アーモンドアイが、待ったをかける。規格外の才能を前に、春二冠は2・3着…。怪物に全精力を傾けて立ち向かった反動は意外に大きく、
秋華賞も、もどかしい9着に沈んでしまった。しかし、春の
中山記念は512キロに馬体を再構築。1000m通過が58秒2-マイル通過・1分33秒6という激流を手一杯に粘って2着と好走。1分45秒5という走破タイムは、過去十年では最高位のHレベル決着だった。
阪神牝馬Sは道中密集馬群の中で動くに動けず、
ヴィクトリアマイルCは
安田記念より0秒4速いレコード決着。強気の先行策が裏目に出てしまったが、マイルよりは確実に1秒遅いスローよりで流れる1800mなら息持ちは楽。調整も青写真通りに運び、最終追い切りの伸びも上々。
瞬発力を問われる勝負になれば
プリモシーン。本年春は、福永とのコンビで、ダービー卿CTは5F通過・56秒5という超Hペースの前崩れをゴール前強襲。
ヴィクトリアマイルCは最速の上りで1分30秒5のタイレコードで2着のしのぎあいを演じてきた。
中京記念は55.5キロ、決め手をそがれる湿った馬場に脚をとられ3着に終わったが、目に見えて身体がたくましくなっている。コントロールの利くようになった今なら、スローにも我慢が効き、東京1800mでも僅差の好勝負に持ち込める。
クロコスミアは6歳秋も気力充実。
エリザベス女王杯2着2回が示すように、基本的には中距離の先行馬でいい。ただ、超高速決着となった
ヴィクトリアマイルのイン強襲3着のタフさと地力にはびっくり。
ステイゴールド産駒は、いつも常識を超えたところで大駈けがあるんだなぁ…。
スカーレットカラーも要注意。紐解けば、GIII・
フェアリーS2着歴もある実力派。3歳時は馬体造りが上手くいかず、2勝目までに時間を要したが、三走前の
パールSでは、残り4Fを推定11秒台で走破、1分45秒3で後続を楽に振り切り復活をアピール。
マーメイドSは、馬群を割り内から一旦先頭。外差し有利の馬場に3着と泣いたが、前走の
クイーンSは、後半4Fから11秒9にピッチが上がり、3Fは11秒5-11秒1-11秒9(34秒5)というレースラップを33秒4で2着急追。芝目の深い札幌の洋芝で破格の決め手を披露した。
カンタービレは
秋華賞を1分58秒9・3着で走った好素材。攻めきれなかった春より体調はよく、背腰の動きに躍動感が戻ってきた。
オールフォーラヴは、9F、川田Jで新たな道を探る。
フロンテアクイーンは、昨年の
府中牝馬S・1分44秒8の3着。当該コースは[1110]、6歳秋も
パワーは失っていない。