【ターゲットはマイル】適性や将来像を想い、ミッキーブリランテはキャリア三戦目で早々に、マイル戦線にターゲットを絞ってきた。初陣はマッチレースの結果2着に競り負けたが、33秒7の脚は使った。二戦目は道中危うく頭を上げそうになり、ヒヤリとするシーンもあった。しかし、ラスト3Fは推定11秒4を並べ、上がりは34秒3、後続には2馬身半。ブレは少なく、まっすぐに伸びきった。

　あの脚はディープブリランテじゃなくて、その父ディープインパクトみたい――なんて、1分48秒0も良質。母は仏2勝(GIII勝ち)。死産や不受胎が続き、本馬が初仔。サンプルモデルがなく、手探りで9Fの新馬におろしたが、レース評論で述べたように、反応はビビット。マイル戦線に照準を絞った策が吉となるべく、鞍上の坂井も結果で応えたい。

　強敵はアントリューズ。馬体重を増やしつつ、東京マイルの未勝利勝ち時計・1分35秒1を、ベゴニア賞では1分34秒7・上り33秒2に短縮、レース運びに厚みを増し2連勝を決めている。あの落ち着きようと度胸なら関西圏の遠征も大丈夫だろう。

　単穴はヴァルディゼール。仕草はまだ子供っぽい、しかし新馬は上り12秒3-11秒6-11秒2というレースラップを、正味1F直線だけ、推定11秒0の高速ラップで突き抜けている。ハッピーアワーは、デイリー杯2歳Sを最速の上りで3着に入線。距離適性を慮り、恐る恐る動かしたが、マイル適応の感覚はつかめた。母の活躍場所も9Fが主体だった。

　血統馬ドナウデルタは、デイリー杯は、モマれ弱さや操縦の難しさを露呈。距離対応も含め、桜を占う上でも今回は正念場となるか。マイネルフラップは、馬場がマッチしたにせよ、千両賞の末脚圧巻。

　朝日杯の開催時期が1週繰り下がって以降、朝日杯→シンザン記念と進む有力馬が少なくなり、このローテでの好走馬が出づらくなっている。代わって前走GII・GIII組と500万組が勢力を増しているが、今年の500万組で最有力な▲アントリューズは上位人気になってしまう身。500万組についてはあくまで穴での魅力を追求したいので、△マイネルフラップにもシルシを回したうえでヒモに回すことにする。

　軸馬に選ぶ前走GII・GIII組からは◎ハッピーアワーと○ドナウデルタの2択で迷ったが、最終的には単純に前走着順と、あと前走における展開を意識して◎のほうを取った。前走は極端な上がり特化型の競馬を大外枠・4角から直線も外で上がり最速を使ったが届かなかったという内容。しかも当時の勝ち馬は後のGI馬だ。ここは京都外回りの特性を生かしてイン差しにいけば足りるはず。そもそもこのレースは内枠が強い。

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【上位拮抗】立ち回りの巧さで新馬戦を快勝した2ヴァルディゼール。内回りコースから外回りコースへと変わったが、ゴール板を過ぎてもまだ伸びており直線が長いコースの方が、むしろ歓迎な雰囲気。

　10ミッキーブリランテはゆったりと大きなフットワークで走り雄大さを感じさせてくれる。大物感に溢れているだけに、この時期のGIII戦とは、競走イメージは合致しないが、昨年アーモンドアイが勝ったことで、シンザン記念の品格が上がったのも事実。

　一発あるなら4ゴータイミング。前走は関東遠征と、大外枠のダブルパンチで力を全く出せなかった。デビュー戦の内容から見限れない。

※12/26時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　明け3歳の馬たちのレース。京都の外回り1600メートルは差しが決まりやすいのだが、このレースはデータから好位差しが決まりやすいそういう意味でもいい位置から競馬できる子から買いたいです。

　本命視しているのは、アントリューズです。この子は新馬戦で2着に敗れたものの、一度使われピリッとし、その後は東京コースで2連勝。好位差しができる子ですし、脚質からこの子の勢いに期待します。

※12/26時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。　

　クリノガウディーは朝日杯FS2着。9番人気だったが決してフロックではない。東スポ杯2歳Sでも直線でいったんは先頭に立っていた。流れに乗るのがうまく、ここも上位争いは必至だ。

　ドナウデルタは前走、勝負どころで前が空かなかった。血統的にも期待は大きい。アントリューズは連勝中。瞬発力勝負には自信を持っており侮れない。

※12/26時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　これまでの勝ち鞍をチェックしておきたい一戦。「“JRA、かつ芝、かつ右回り、かつ阪神芝1600?1800ｍを除くコースのレース”において優勝経験のない馬」は2013年以降[1-1-0-34]と苦戦しています。ダートや左回り、そして阪神芝1600ｍ外や阪神芝1800ｍ外のレースしか勝っていない馬は過信禁物です。

　また「出走数が6戦以上だった馬」は2013年以降[0-0-0-13]、「前走の条件が“JRA、かつ重賞のレース”以外、かつ前走の距離が1600ｍ以外」だった馬も2013年以降[0-1-2-35]。これらの条件をクリアしているヴァルディゼール、クリノガウディー、ドナウデルタ、ハッピーアワーあたりを中心視すべきでしょう。

※12/26時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　◎ミッキーブリランテは母エピックラヴが芝1800mの仏G3ヴァントー賞勝ち馬で、仏G1サンタラリ賞でも2着に入った活躍馬。母の父がデインヒル産駒のダンシリと、なかなかスケールの大きい配合だ。

　○ドナウデルタの母ドナウブルーは関屋記念などマイル重賞2勝。その全妹ジェンティルドンナはG1・7勝の名牝で、このレースの勝ち馬でもある。ロードカナロア×ディープインパクトの組み合わせは重賞2勝のファンタジストと同じで、今後の定番配合になりそうだ。

※特別登録段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　年によって出走メンバーのレベルにバラつきがあるものの、近年の勝ち馬からアーモンドアイ、ミッキーアイル、ジェンティルドンナと3頭のGI馬を輩出している。2016年は2着のジュエラー、2017年は3着のペルシアンナイト、6着のアルアインがその年のGIを制しており、1月の3歳重賞としては例外的に大物の出現を期待できるレースだ。

1.スピードが必要

　過去10年で4コーナー4番手以内だった馬の成績が[7-5-5-32]で、逃げ馬も[2-1-2-5]。この開催の京都コースの芝は内側の状態が良好で、逃げ・先行馬はなかなか止まらない。馬場が極端に重くならないかぎり、軸には先行スピードがある馬を選びたい。

2.大型馬が好走しやすい

　2018年に7番人気で2着したツヅミモンはメンバー中最高馬体重だったし、2017年もメンバー中最高馬体重のタイセイスターリーが4番人気で2着。2016年にワンツーしたロジクライ、ジュエラーも、馬体重がメンバー中1位と2位だった。ワンターンで直線が平坦なコース形態で、パワーを要するオーバーシード馬場ということもあり、馬格に恵まれた馬の好走例が目立つ。

3.重賞実績は不問

　函館2歳Sを勝ったカシアス、札幌2歳S2着のファストアプローチを退けて、前走未勝利・新馬から臨戦したアーモンドアイとツヅミモンがワンツーした2018年が示すとおり、これまでの実績があまり当てにならない傾向がある。2017年は札幌2歳S勝ち馬トラストが4着、2016年はサウジアラビアロイヤルCでタイム差なしの3着だったアストラエンブレムが4着と、重賞実績馬の敗退が相次いでおり、キャリアを才能が凌駕するパターンが毎年繰り返されている。


　アントリューズは新馬戦を敗れたあと芝1600m戦に使われるようになって2連勝。いずれも前を見る位置で競馬をして、危なげのない内容だった。まだ余裕のある身体つきで使われていて、いかにも奥がありそうだ。レースセンスがあって終いのキレ味も充分。ロードカナロア産駒からまた一頭、大物候補の登場を期待したい。

　クリノガウディーは朝日杯FSでは大物牝馬グランアレグリアに先着して2着。レース運びが上手で京都コースにも実績がある。ハッピーアワーはここまで5戦していずれも3着以内。距離コースを問わずにいつも上位争いに顔を出す安定株で、前走で距離にも目処を付けた。

　ドナウデルタはデイリー杯2歳Sでは5着に敗れたが、スムーズさを欠く場面があって展開も不向きだった。良血馬の再起戦に注目したい。以下、すんなり先手なら侮れないニホンピロヘンソン、距離短縮が鍵もキレ味に自信を持つミッキーブリランテ、外を回って好メンバーに競り勝った新馬戦が高評価できるパッシングスルー。

【好センス】近2走の内容がいい、05アントリューズを本命に推す。母系のよさを引き出すこの父との配合で、血統的な大物感アリ。昨年の秋シーズンを席巻した「ノーザンF×関東」の組み合わせも魅力的である。ここから、相手は10ミッキーブリランテと02ヴァルディゼールの2頭を上位に評価。少頭数でもあり、ここは◎-○▲の馬連・馬単をかなり厚めに狙いたい。

【小波乱】ニホンピロヘンソンは条件が合う。アントリューズは伸びしろ十分。ミッキーブリランテは距離短縮でさらによさが出る。

平均値では83で3頭が並んでいる。そのなかでも同距離コース91持つ◎ハッピーアワーを抜擢してみたい。まだ新馬戦を勝ったばかりよりは同距離コース実績を重視してみたい。相手に前走値90台○ミッキーブリランテと▲アントリューズ。初戦81勝ち☆パッシングスルー。以下△も逆転ある。

連勝中と勢いに乗る5アントリューズが優勢。前2走で最速の上がりタイムを繰り出しているように末脚は抜群。マイルの対応力は高い。次位は6ドナウデルタで重賞での好走から能力は互角。▲は3ハッピーアワーで末脚は鋭く決め脚は威力がある。