【皮膚感絶品】
レッドルレーヴの素質断然。初陣の東京・芝2000mは、重馬場で2分1秒8を計測。2着に敗れたものの、先着を許した勝ち馬は、次走
共同通信杯を3着に食い込んだ、将来のGI候補だった。馬体も気性も、まだまだ幼い。摩耗のないよう、競馬が嫌いにならないよう、3か月間隔をあけ充電期間を設けたが、前走はプラス6キロ・442キロで登場。まだ完成途上ながら、新馬時より後肢の送りも深くなり、前半1000mは59秒7-マイル通過・1分36秒6とタフなペースにも余裕を持って対応。直線入り口で前をふさがれかけ、一瞬ヒヤリとさせられたが、ひと呼吸待ち下がってくる馬たちを捌き、終い2Fは推定12秒3-12秒0で加速。
2分1秒7は、開催日こそ異なるものの、2月22日の
サトノフウジンの1勝クラス勝ちと0秒6差、翌週の
京成杯・2分2秒1(稍重)より速い。祖母は
エアグルーヴ、母は1戦1勝で引退したが、セレクトセール・3億7800万で落札された、日本競馬の根幹を支える血統馬。一戦ごとに首や腰回りの筋肉も発達している。
逆転があれば
ミアマンテの決め手。
フランケル産駒の半姉
ミスエルテは、
ファンタジーS優勝。ひとつ上の半姉
ミディオーサ(
父ディープインパクト・4歳)は現2勝クラス。新馬戦の体重は418キロ、小さめの血統ながら、姉たちの2歳時よりは落ちつきがある。初陣は重、前半1000m通過は1分0秒8のミドル。後方前目で壁を作り、勝負どころの動き出しの指示には敏感に反応。レースの上りは36秒1、対する自身の上りは35秒1。重馬場だけに11秒前半のラップはなく、時計も1分36秒9止まりだったが、後続に3馬身差、坂上からゴールにかけ馬体を大きくして飛び込んでくるように見える馬は、過去の経験でいえばオープンを張れる。
次走の
ベゴニア賞も、あいにくの不良馬場。誰だって道悪は嫌い。なかなか進んでいこうとせず、4コーナーあたりから促して行ったが、35秒9というレース上りに対し、自身のソレは35秒1。不良馬場ながら、ここでもしっかり加速ラップを描けた。コーナー4つの右回りに課題は残すものの、良馬場の瞬発力勝負も含め、不安よりは楽しみの方が大きい。
一角崩しがあれば
ポレンティア。
母ポーレンは、愛3勝(GIII勝ち)。半兄、現4歳
ムーンライトナイト(
父ステイゴールド)は2勝クラス。
ハーツクライ産駒の本馬は、牝馬で488キロの美丈夫。新馬当時は腰高で幼児体型、性格はおっとり。調教も無理に攻めてはいなかった。しかしいざ実戦では、すっと二番手、3コーナー過ぎからギアを
チェンジ。推定12秒0-11秒3-11秒3という良質ラップで、後続を3馬身差に完封。
1分30秒9というタイムは、翌日の未勝利、
クローバー賞より速く、ラップの精度も良質だった。
フェアリーSは、発馬で後手を踏み窮屈なところに押し込められたが、坂上からひと踏ん張りして3着に入線。馬体の強度は一段アップ、四肢の長い
ハーツクライ産駒だけに距離延長も歓迎だろう。
シーズンズギフトも、伸びしろ大きい良駒。デビュー戦・福島・芝2000mは、推定12秒0-11秒4-11秒3(3Fは34秒7)の加速ラップで外一気。フラットコースの、正味2Fの上り決着とはいえ切れ味出色だった。
若竹賞は時計のかかる最終週に、坂コースの中山でも、12秒0-11秒6-11秒7(3Fは35秒3)というレースラップを、モタれ、遊びながらも、34秒7でひと差し。ハミ受けなど矯正の余地は残すものの、冬毛も抜け馬体のラインもくっきり見えてきた。
クリスティの前走・1分47秒8、
ショウナンハレルヤの1分47秒2も、この時期の3歳馬とすれば、かなりレベルは高い。