【流行る血】メイケイエールの牝系は、大本は現代白毛の祖ともいうべきシラユキヒメ。札幌2歳S、アルテミスSを制したソダシと同族に位置する。四代を重ねた曾孫は、白毛という毛色は失ったものの、一族自慢のパワーはもちろん。突出したスピードを備えた鹿毛馬へと昇華。ただ新馬戦、小倉2歳Sとも折り合いに大苦戦。武豊Jをして道中は棒立ちという難しい局面も見受けられたが、4コーナーは大外。ゴール板が近づくにつれ頭が低くなり、馬体が併さると一段ギアを上げ、11秒8-12秒1-11秒8(3Fは35秒7)というレースラップを、35秒1の加速ラップで、ねじ伏せるようにして強襲。終わってみれば2着には1馬身余、3着とは4馬身の大差で完勝をはたした。

　1200mは、将来GIも含め5-7勝くらいは普通に勝てるだろうか。今回も道中激しく抵抗したりする場面もあるだろうが、2歳秋、この相手なら、1400mまでなら能力で封じ込めることが可能。

　対抗はヨカヨカ、レースセンスと精度の高さは特筆モノ。フェニックス賞の1分7秒9から数字は落ちてしまったが、ひまわり賞は57キロを背負って完勝。2歳秋の馬が、あれだけ重い斤量を背負ってスムーズに勝ち切るシーンは、近年覚えがない。阪神の坂は新馬戦で経験、スタミナ強化のため、中間コース追いに主眼を置いてきた。

　単穴はラヴケリーの決め手。430キロ台と軽量ながら、函館2歳S、1500mのクローバー賞も道中は馬群で我慢、タイトにインを突き2着に攻めあがる勝負根性がある。

　惑星はモンファボリ。デビュー戦の函館1200mは1分8秒7、文句なしのレコード。しかし、フランケルの娘。触れれば崩れてしまう気性の脆さがある。函館2歳Sは先手を奪えず、前半で闘志を失いフォームがバラバラになってしまったが、単騎逃げに持ち込めばやすやすとは止まらない。

　常識にかかればサルビアも争覇圏。新馬戦の記録内容上々、しかし前走はマイナス2キロ、メンコを着用。ダイワメジャー産駒だけに、どこか敏感質、太り切れないのだろうか?。小頭数の割に、1000m通過は59秒6と、よどみのない流れ。将来を見据え、差す競馬を勉強させようとする意図も見えたが、4コーナーでは外に膨らんだ。ロスの多い一人相撲をとってしまったが、立て直し叱りつけ、結局後続には5馬身差をつけた。ミニーアイルは、対抗のヨカヨカと同週、ひまわり賞を0秒8上回る1分8秒4の快時計で前走一気差しを決めた。

　ファンタジーSは新馬・未勝利組が頑張れるレース。特に、逃げ以外の戦法で勝ってきた馬、着差をつけてきた馬が良い。今回は◎ミニーアイルが該当。夏にオープンを走っていた馬の何頭かが脱落すれば、入れ替わっての浮上はありそう。

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【混戦模様】前走にしてもレースセンスの高さで一気に突き抜けた4サルビア。鞍上の意のままに動くためテン乗りでも不安はない。3ヨカヨカはここが試金石だが、常識の枠では考えてはいけない1頭かも。5ミニーアイルは決め手鋭い。

※11/1時点での想定に基づいた予想になっておりますので､回避馬が含まれるケースがございます｡あらかじめご了承ください｡

　阪神芝1400mで行われる2歳の牝馬限定のGIII戦。キャリアがまだ浅い2歳戦で私が重視しているのは、追い切りで走りが良化しているかどうかです。使われつつ良くなってくる子と、新馬戦から成長が見込みにくい子をしっかり見極めて買っているので、直前の追い切りまでしっかり見て決めたいと思います。

　本命視しているのは、サルビアです。好位からの決め手を持っている子で、決め手はこのメンバーでも上位です。先行したい子が多いメンバーですので展開が向くでしょうし、馬体も充実している子でこれからの成長も楽しみですし、広いコースもいいので期待します。

　小倉2歳Sチャンプのメイケイエールを中心視。ダッシュひと息がひと息の上に力み、これは無理かと思った小倉2歳Sで差し切り勝ち。非凡な性能の持ち主だ。1F延長程度なら問題ないだろう。重賞連勝だ。

　サルビアはりんどう賞で後続をあっという間に突き放した。決め手はいいものがある。坂が控える今回は試金石。ミニーアイルも前走の伸びは目を引いた。今回はスタートを決めたいところ。モンファボリは戦法が難しいが素質は高い。

※11/1時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　社台ファーム生産馬やノーザンファーム生産馬、さらには父や母の父にフジキセキ系種牡馬を持つ馬の活躍が目立っているレース。「父も母の父もフジキセキ系以外の種牡馬、かつ生産者がノーザンファーム・社台ファーム以外の馬」は2016年以降[0-0-1-23]と、あまり上位に食い込めていません。

　あとは臨戦過程に余裕がない馬や馬格のない馬もいまひとつ。「前走との間隔が中3週以内、かつ生産者がノーザンファーム以外の馬」は2016年以降[0-0-0-13]、「前走の馬体重が450kg未満だった馬」は2016年以降[0-2-0-24]です。

　注目はノーザンファーム生産馬のサルビア・ミニーアイル・メイケイエールあたり。いずれも前走が好内容でしたし、馬格がある点も強調できます。

※特別登録段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　ダノンファンタジー、レシステンシアと、ここ2年連続で阪神JFの勝ち馬を輩出している前哨戦。今年は初の阪神開催で未知数な面も多いが、阪神芝1400mで行われた2歳戦の成績を見ながら傾向を探っていきたい。

1.馬体重の重い馬がやや優勢

　過去10年に行われた阪神芝1400mの2歳戦(新馬戦除く)の成績を馬体重別で見てみると、最も良いのが480-499kgの馬で複勝率30.4％。以下、500-519kgの28.1％、460-479kgの23.6％、440-459kgの22.6％と続く。ゴール前に坂があってパワーが要求されることから、馬格がある馬の好走が多い。

3.距離延長組の回収率が良い

　過去10年に行われた阪神芝1400mの2歳戦(新馬戦除く)の成績を前走距離別で見てみると、複勝率は距離延長組が20.8％、距離短縮組が22.4％、同距離組が22.6％とほぼイーブンとなっているが、回収率は距離延長組が単148％・複114％、距離短縮組は単52％・複90％、同距離組は単65％・複83％で距離延長組が優勢。

3.逃げ先行馬有利

　阪神芝1400mは内回りコースであり、前が残りやすい。過去10年に行われた阪神芝1400mの2歳戦(新馬戦除く)の成績を前走の4角位置取り別で見てみると、前走で4角1番手だった馬は複勝率32.7％と優秀。次点は2番手で28.7％となっている。



　フリードはデビュー3戦の内容を見るに、今回のメンバーでもテンの速さは最上位だろう。前走の小倉2歳Sは重馬場の中、テン3ハロン33秒9というハイペースで飛ばして5着。距離延長が未知数ではあるが、開幕週で小回りなら残り目の期待は持てる。

　メイケイエールはデビュー2連勝で小倉2歳SをV。末脚のキレからして距離延長はプラスに働きそうで、今回も勝ち負けが期待される。ミニーアイルは初戦の末脚が際立っていた。差し馬であるから展開が向くかどうかも、素質は相当高く重賞でも通用する。

　ラヴケリーは出たなりで競馬できる強みがある。カレンブラックヒル産駒で1400mも合いそうだ。以下、相手強化のここが試金石となるヨカヨカ、前走少頭数だったのが気になるが強い競馬ではあったサルビア、阪神でどうかもスピード能力は間違いなくあるモンファボリ。

【好センス】競馬センスのよさと、ダイワメジャー産駒らしい先行力や持久力が魅力の、04サルビア。京都での前走も好内容で、まだ上を目指せるだけのポテンシャルを感じる。阪神でも好走できるとみて本命に推す。相手は、09ラヴケリーと03ヨカヨカの2頭を上位にチョイス。◎-○▲の組み合わせから流す3連複・3連単主体で、チョイ荒れ決着を狙い打つ。

【小波乱】メイケイエールは瞬発力十分。器用さがあるラヴケリー。セレッソフレイムはコースが変わり前進する。

今年は阪神開催なので、昨年上位に来た前走同距離コース高数値という馬がいないことになる。だがかわりに2戦目90台に跳ねている馬が3頭いる。あとは同距離戦での高数値を評価していくのがいいだろう。◎サルビアを軸にしてみる。昨年のように京都開催ならば文句ないレベルだ。阪神でどうかだけ。相手も90台○メイケイエールと▲ミニーアイルに。前走強かったが指数としては79程度の☆ヨカヨカは一発候補まで。

潜在能力が高い4サルビアを推す。スピード能力は高く好位から運べれば重賞初Vのチャンス。次位は3ヨカヨカで好発進から快速を生かせれば僅差。▲は10メイケイエールで小倉2歳Sの覇者で距離延びて決め脚が生きる。