【役者が違う】
アナザーリリックは、大事に成長を見守ればGIII・GIIも見えてくる3歳の良駒。3勝クラスではモノが違う。二走前の
アネモネSは、通常より3秒近く時計がかかる重馬場の下、1000m通過・57秒6というHペースで展開。後方3番手で、じっくりと構えた作戦も功を奏したが、4コーナーを抜け、坂を駆け上ってくる時の大きなアクションは迫力満点。レースの上りが37秒2に対し、自身のソレは36秒3。1分34秒8というタイムは、ひとつ前の
東風S(古馬OP)とわずか0秒4差という好内容だった。タフな重馬場を全力で走った疲れが残り
桜花賞は自重。NHKマイルへ向かったが、496キロ(前走比12キロ増)という余裕残りの状態ながら、直線伸び掛かる素振りは見せた。今週から美浦南Wは自動計測となり従来より上りタイムは速くなったが、手動だった一週前も11秒台をマーク、調整期間を設け心身ともに充実著しい。新潟はデビュー勝ちを果たした思い出の地。四肢は長く跳びはダイナ
ミック、1800mのほうが体力をいかせる。
次位は
オメガラヴィサンの瞬発力。二走前の
府中Sの上りは33秒3、前回の
むらさき賞は、1000m通過・58秒1-1600m通過・1分32秒5というよどみのない平均ペースを踏み、上り33秒9を計測。5月30日のダービー当日はCコースで行われ通常より高速タイムが出たが、5着ながら1分44秒8で走破。横山典Jの大胆さをあわせ対抗に期待。
三番手は
ヴィクターバローズ。
八ヶ岳特別は1000m通過・58秒6-マイル通過・1分33秒3というミドルペースを滑らかな加速で好位差し。記録を自己最高に伸ばした。
連れて
コマノウインクルがゴール前急追。追い込み一手という弱点はあるものの、三走前の
難波Sの上りは仰天の31秒9。前走の弥彦Sはスローに持ち込まれ追い込み届かずの2着に終わったが、勝ち馬は
宝塚記念2着死守。ムラはあるが着実に地力はつけている。
シンハリングの巻き返しにも注目。
湘南Sは外枠を引き道中前に壁を作れず、リキみ多い走りで10着に沈んだが、短期放牧でリフレッシュ。持ち前のスピードと活力が戻ってきた。
ゴルトベルクは
エアグルーヴを祖母にもち、6戦3勝、着外はわずか1回。テレ玉杯は余力残しで1分45秒9、まだ進化の余地を残し、牡馬相手でも小差。
シングフォーユーは
初音S2着時の松山Jに手が戻る。