【練り上げてきた】
ジェネティクスが理想像にあと少しのところに近づいている。父はダート短距離種牡馬の雄として知られる
サウスヴィグラス、本馬もオープンの才能は備わっていた。
ただ脚元がモヤモヤとし急いで作ると身体に歪みが生じる。手前の替え方やフットワークなど矯正しつつ時間をかけ練り上げてきたが、二走前のりんくうSでオープンに到達。良馬場条件下・1分10秒7という好タイムで逃げ切り勝ちを決めた。
前走の天王寺Sは初の57キロ、前半3ハロン34秒4というタフなHペースを競り合い0秒1差遅れをとったが、盛り返すようにして3着に粘り込んだ。少し間隔はあいたがプール調教など併用し乗り込みは丹念。普段から落ち着きがあり輸送や初コースにも動じない。
対抗の
アポロビビは夏場は短期放牧でリフレッシュ、[5302]という良績のある中山1200ダートに備えてきた。戦法は強烈な追い込み、こちらも二走前の
千葉Sではオープン初勝利を挙げた。前走の
京葉Sは最速の上りは計測したが、あまりにも決着時計が速すぎた。流れや馬場コンディションひとつで着順アップは可能だろう。
割って入れば
パーティナシティ。上越Sは前半3ハロン33秒3という速い流れを3番手で余裕をもって追走、手綱を抑えながらゴールラインを通過した。近走左回りを使われているが右回りにも勝ち星があり、昇級になるが1キロ減の56キロも心強い。
メディクスは小倉1000ダートを57秒9・上り34秒8で快勝。同じく
シンシティも釜山Sを57秒9で先行勝ち。今季の中山は前残りの競馬が多く、両馬ともに距離延長でも楽しめる。
前崩れの展開になれば、
エニフS4着の
メイショウベンガルの突入も十分。