【背中を手本に】3歳馬
ウインマーベルの勢い重視。勝ち上がりに6戦を要したが、
福島2歳Sを勝ち
中京2歳S2着。ブリンカー装着し、決め手勝負をマスターした。
ファルコンSは勝負どころで致命的な不利を被ったが、橘Sは1000m通過・56秒2-1200m通過・1分7秒6という澱みのない流れを3番手追走。ひと気合つけると一気に弾け後続に0秒3差の1分19秒3という好タイムで完勝。
葵Sも57キロを背負い、6Fという短い距離で危なげなく2着に3馬身差。ちなみに時計は1分8秒2。前年の
レイハリアは
葵Sを1分8秒1で勝ちあがり
キーンランドCでVを決めていた。彼女の背中を追えば、
キーンランドCの立ち位置も自然とわかる。斤量は前回から3キロ減の54キロ、勝ち上がりにモタついていた昨年の北海道シリーズ時とは馬の強度も洋芝対応力も違う。
対抗は
ヴァトレニ。昨年の札幌開催の芝1500m戦は、1分27秒3のレコ勝ちを含め3戦3勝、まさに洋芝の申し子といっていい。本年の北海道遠征は青函Sで6Fに距離を短縮、二番手から楽々抜け出しス
プリント戦に一発回答を出した。滞在競馬、そして夏場は、驚くほど馬体が張り出し肌艶がよく、このシリーズのために一年を過ごしてきた。
ヴェントヴォーチェの反撃に要注意。三走前の
春雷Sは2着に0秒5差をつける圧勝、1分6秒8という走破タイムは
ロードカナロアが保持するレコードにわずか0秒1差だった。函館SSおよび
アイビスSDは、道中脚を突っ張りモタれたりして
アクセルを踏み遅れたが、根本的なスピード指数はメンバー中一番。開催末期の
キーンランドCは1分9秒台の決着が多く、パワー型の個性派が活躍するレースとして知られているが、
エイティーンガールは一昨年優勝、昨年はアタマ差2着。
高松宮記念で最速の上りをマークしているように、6歳夏も闘志と末脚は健在。3歳勢は
NHKマイルCを経由し距離短縮で成功した例があるが、今年は
ビッグアーサー産駒の
トウシンマカオが該当する。
ロードマックスは
UHB杯を直線だけでごぼう抜き。洋芝6Fの差し馬として新境地を開拓した。