【6歳夏の新た】
アラタは二年前の4歳夏、函館2連勝を含め前後4勝を遂げ、その秋のGIII・
福島記念3着に到達。去年の北海道シリーズは、勝ち星こそ逃したものの
函館記念6着、
札幌記念は0秒3差の4着に入線。明けて6歳となった本年は、
中山金杯4着、GIIの
金鯱賞を3着と好走。北海道緒戦の
巴賞を力強い差し脚で中団差しを決め、心身ともにひと回り成長した姿を披露した。体重や
シルエットが落ち着かない馬だったが、余分な脂肪とイレ込みが抜けパドックの周回など進化は歴然。予後も極めて状態は順調、58キロでも好勝負必至。
対抗一番手は
ローシャムパーク。節目ゝの勝ち星は、なぜか
中山金杯など重賞の日が多く、勝ちタイムは常に重賞に近かった。成長を見守りながらローテーションを組んできたが、完成途上でも
セントライト記念3着に踏ん張った。
スピカS5着の敗因は、重馬場というよりは出遅れや展開も影響したか。調教に跨ったルメールJも、洋芝に手応えと適性を感じており、56キロなら逆転のシーンが浮かびあがる。
まとめてゴッソリとカタをつけるなら、
ブローザホーンの直強襲。初勝利は函館、平坦に近い福島を中心に番組を組んできたが、二走前の中山・
潮来特別は正攻法の組み立てで坂コースで先行勝ち。
烏丸Sは不良馬場、遠征競馬も一気にクリア、他とは一線を画する末脚を繰り出し5馬身差圧勝。目下の充実振りと
パワーを見せつけた。ハンデは55キロ、10Fでもまったく追走および気後れはない。
ルビーカサブランカは前哨戦の
巴賞をひと叩き(0秒5差の5着)、体調上昇と55キロ軽減を考慮しつつ目標のGIIIに全力投球。
ドーブネは
巴賞は3角先頭の積極策でネジ伏せにかかったが、ほんの少しの強気が裏目だったか。1F延長は微妙だが、流れと
武豊Jの仕掛けのタイミング一つで際どい勝負に持ち込める。他力本願型ながら、前年3着馬
スカーフェイスの差し込み。雨よ降れ――
ハヤヤッコも空を睨み虎視眈々。