【上位拮抗】カンティアーモの速力第一。486kgという体重表記より線は細い。気性はカッカ、デビュー戦は1000m通過・59秒3という澱みのない平均ペースにもかかわらず我慢が利かない。直線入り口では早々に先頭、他馬の格好のターゲットになってしまったが、上り3Fは11秒8-11秒1-11秒7(34秒6)――これぞ二枚腰という圧巻の粘りを示し、レコードを0秒1更新。平坦の新潟とはいえ出色のスピードを保持していることがわかった。桜花賞のためには関西遠征を一度は経験。マイル転向も早い方がよく、最終追い切りは坂路調教を取り入れ折り合いとスピードを再確認。デリケートな気性ゆえテンションをいかに抑えるかの心配はあるが、天分と速力を第一に置きたい。

　対抗のジャンタルマンタルも、日本の競馬史に新たな一石を投じる可能性を秘めるニュータイプ。母は北米6勝、芝11FのG3・レッドカーペットH勝ち。父パレスマリスはベルモントS、ジムダンディS優勝。父の弟は天皇賞馬ジャスティンパレス。芝の中長距離を意識した配合ながら、シルエットは繊細、身のこなしは実に柔らか。前脚を軽くヒョいと高く上げ、手先のスナップが驚くほど軽く早い馬なんだなぁ。いざ実戦でも好位のポケットで走りは伸び伸び。1000m通過は60秒3、京都の外回りはインで我慢していれば、直線入り口は自然と前が開く。ひと気合つけると素早く反応、上り3Fは推定11秒9-11秒2-11秒5(34秒6)。残り2F標識であっさり抜け出し、もう勝負あった。後続をチラリと振り返り着差を確認、手綱を緩めたため1Fは11秒5止まりだが、ガツンと追っていれば11秒0くらいは出せたか。レースセンスは出色、1分47秒4という時計も水準を超えている。こちらも直前追い切りは坂路、距離短縮にも楽に対応が利く万能系マイラーとみた。

　単穴はフルレゾン。母カイカヨソウは北海道2歳優駿・マリーンC3着。半姉カイカノキセキは函館2歳Sという完成度の高い芝・ダート兼用系。オルフェーヴル産駒らしく操作にいろいろ注文はつくが、前走は1000m通過・58秒6というタフな流れに乗じ、1分33秒3という好記録で外強襲を決めた。2歳秋は二戦のキャリアも武器の一つ、ムーアJ起用ももちろん加点材料。◎〇二騎が若さをのぞかせ隙を見せれば首位まで有望となる。幼さは残すが、ダノンキラウェアは、いかにもロードカナロア産駒らしい瞬発力を新潟マイルで披露。新潟2歳S3着のクリーンエア、ナムラエイハブのスピードも連下圏。

　ここは外国人騎手2人の追い比べが見られそう。デビュー前から評判の高かった○カンティアーモもよいが、レースで見せているパフォーマンスは◎フルレゾンも見劣らない。

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【上位拮抗】ただ速い上りを使っただけでなく、レースっぷりが大人びている2ジャンタルマンタル。センスの高さが重賞でもモノをいう。1クリーンエアは派手さがないが、ここ2戦の内容は悪くない。相手なりに堅実に走れるタイプへと育っていきそう。8フルレゾンは馬格の割にはパワーさを感じる。剛腕の期待に応えてしっかり伸びてきそう。

※11/5時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　京都芝1600mで行われる2歳限定のGII戦。本命視しているのは、ジャンタルマンタルです。新馬戦は好位から抜群の決め手を見せての勝ちきり。2着馬が2戦目で勝ち上がっているところからもレベルの高いレースでした。指示への柔軟さや、ゴーサインへの反応も初戦とは思えないものでしたから、ポテンシャルの高さに期待します。

※11/5時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　ジャンタルマンタルは初戦を完勝。後続を突き放してラストは追わなかったが、それでも好時計。パドックでテンションが高かっただけに、まだ前進の余地がありそう。フルレゾンは決め手が鋭い。母カイカヨソウも早い時期から活躍していた。新潟2歳S3着クリーンエアも素質十分。カンティアーモは前走、直線でいったんかわされながら差し返した。勝負根性を評価。

※11/5時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　距離適性の高い馬とノーザンダンサー系種牡馬の産駒が優勢。「“JRAの、今回と同じ距離のレース”において4着以内となった経験がない、かつ父がノーザンダンサー系以外の種牡馬だった馬」は2016年以降[1-0-0-16]と安定感を欠いています。

　さらに「前走の着順が3着以下だった馬」は2016年以降[0-0-1-19]。大敗直後の馬も期待を裏切りがちでした。

　早くから出走を予定していた馬のうち、これらの条件を綺麗にクリアしているのは、ダノンキラウェア・ナムラエイハブ・フルレゾンあたり。いずれも有力と見て良さそうです。

※特別登録段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　秋競馬最初の2歳重賞として10月に行われていたのが、14年に朝日杯FSの前哨戦として施行時期が11月に繰り下げられた。2歳重賞としては数少ないGII戦で、後のGI馬を多く輩出してきた伝統の一戦でもあるが、同時期の2歳重賞にメンバーが分散するようになってからはやや重要性は薄れつつある。

1.前走未勝利組に妙味

　過去10回で、前走がGIIIだった馬は複勝率こそ33.3％あるが複勝回収率は44％にとどまる。対して、前走未勝利組は複勝率38.5％で複勝回収率102％。妙味を考えれば、前走未勝利組に軍配が上がる。

2.控える競馬をしてきたか

　過去の同レースを振り返ると前々で立ち回った馬の活躍が多いが、それは大抵少頭数で行われてきたことが影響している。京都開催だった直近10回で前走4角1番手だった馬は［0-1-2-18］と勝ち切れておらず、控えて末脚を使ってきた経験のある馬の方が活躍傾向。

3.間隔に注目

　施行時期が11月になって以降の9回で、勝ち馬9頭はすべて中4週以上だった。中でも中9週以上だった馬は複勝率50.0％。間隔が空いている馬の方が成績が良い。

　フルレゾンは阪神芝1600mの未勝利を4角9番手から差し切り勝ち。勝ちタイム1分33秒3、上がり34秒1は優秀な数字だ。京都替わりを苦にするタイプには思えず、ここも勝ち負けを期待できると見る。

　ダノンキラウェアは新潟芝1600mの新馬戦で単勝1.2倍の人気に応えて勝利。素質はかなり高そうだが内容自体は平凡だっただけに、上積みがどこまであるかだろう。ナムラエイハブは阪神より京都の方が合いそうなタイプ。前走のような立ち回りが出来れば面白い。

　ジューンブレアは現状なら芝マイルもこなしてきそう。初戦の走りが良かったためマークは必要。以下、新馬戦を圧勝したジャンタルマンタル、京都どうかも素質高そうなカンティアーモ。

【素質上位】派手な時計や結果が出やすい新潟芝だったとはいえ、09カンティアーモがデビュー戦でみせた走りは大物感十分。放牧明けになるが丁寧に乗り込まれており、態勢は整っている。この血統らしい、鋭いキレ味を期待したい。相手は、08フルレゾンと02ジャンタルマンタルの2頭を上位に評価。◎-○▲の組み合わせから流す3連複・3連単主体で勝負したい。

【小波乱】ナムラエイハブは追われて確か。潜在能力が高いジャンタルマンタル。ナムラフッカーはしぶとい。

GIIデイリー杯2歳S。芝1600m戦。同距離コース使いはいない。同距離90レベルから今回上げてくる馬がどれかというレース。狙うならば初戦82勝ち◎カンティアーモ。相手に前走同距離90○クリーンエアと85▲フルレゾン。一発に☆ジャンタルマンタル。人気になりそうな△ダノンキラウェアは初戦55なので押さえまで。

心身がともに充実してきた8フルレゾンを推す。展開に注文はつくが末脚は威力がありチャンス。次位は4ダノンキラウェアで素質は高く好位から好走は必至。▲は9カンティアーモで新潟のレコード勝ちから能力は極めて高い。