【スケール第一】サトノカルナバルがスプリント重賞ロードを驀進。父は中長距離GIで名を成したキタサンブラック、しかし同じ父を持つジャスティンスカイは10Fで2勝、マイルで3勝。ついこの前の5月の鞍馬Sは、1200mに距離を短縮してオープン勝ち。弟も7Fの新馬戦からスタートを切ったが、集中力は高く鞍上の支持に即座に反応。ほぼ馬なりのまま2着に7馬身差の大差をつけて悠々ゴールテープを切った。上がり3Fは推定11秒5-11秒0-11秒5(34秒0)、本気で追っていたら軽く10秒台ラップの一つや二つは出ていたか。本質はスプリンターとみて早々に函館2歳Sを選択、北海道入り後の状態や能力を直前の調教で佐々木騎手も確かめている。

　対抗のヤンキーバローズの母はファンタジーS優勝、母の半姉ファインチョイスは函館2歳S制覇。小柄だった母とは違い体重は470kg、ボトムラインはマイラーに近いド迫力の持ち主。ゲートでモタつき道中少しバタバタしたが、旺盛な前進気勢を備え4角は大外。流れが緩かったぶん、逃げ馬を交わすまで少し時間を要したものの、最後は余裕をもってグイと寄り切り。後半3Fのほうがラップ精度が高く、そのぶん伸びしろも十分。直前追い切りは函館記念に出走するデビットバローズと併せ、古馬を煽る動きを見せた。

　三番手はオルフェーヴルの娘エメラヴィ。調教でフラついたり尻尾を振ったり、父の気性がチラリと顔を覗かせる時があるが、牝馬だけに心配になるほどキツくはない。初陣は前半3Fは34秒7のミドル-後半3Fを34秒7でまとめ2着に2馬身半差の完勝。実戦に行きほぼ満点の競馬ができた。調教を漸次強化、フォームの精度も一段アップが見込める。

　エンドレスサマーもデビュー戦は馬の気に任せレースを主導、前半3Fを34秒8のミドルで進め、後半3Fは34秒6。ゴール前は手綱を抑えながら2着に5馬身差の独走を決めた。カルプスペルシュの走破時計は1分9秒7。手前の替え方が少しギコちないが、上がり33秒8は特筆モノ。前半3Fのスピード数値なら、34秒1で逃げ切りVを決めたニシノラヴァンダとヴーレヴー。

　函館2歳Sで買いたいのは「芝1200mの新馬戦を逃げずに好位からの競馬で勝ってきた馬」。もちろん逃げてきた馬が好走することもあるしダート1000mから来た馬が馬券に絡んでくることもあるが、王道はいま書いた条件だ。着差やタイムで人気が決まることもあるが、着差は相手関係による部分も大きいし、タイムは前半の流れ次第という面もある。

　今回芝1200mの新馬戦を勝ってきた馬は6頭で、そのうち逃げ切りでなかった馬は3頭。◎ヤンキーバローズ、○カルプスペルシュ、▲エメラヴィで、この3頭の序列は新馬戦の人気順で決めた。

　◎は大外を引いたが、控える前提だと内で包まれるよりは外で自由に動けるほうがよい。この馬は血統だけ見るとどう考えても2000m以上の馬だが、それが1200mで出てくるくらいだから前半は速くなったほうが折り合いも付けやすいはず。5頭立ての新馬戦よりレベルが上がって多頭数のほうがよい。

各馬の上昇度・脚質・騎手・調教師・血統データを「先週最も儲かった」設定で解析。導き出された4頭の馬単・3連単ボックスで勝負！

なお、プレミアムサービス(※)にご登録されますと、中央競馬全レースで、上昇度・脚質・騎手・調教師・血統の項目を自由にカスタマイズして予想することができます。各レース情報ページの予想タブから「CP予想」にお進みいただき、ご利用ください。

※netkeiba.comのスマートフォン版・競馬総合チャンネルでは、プレミアムコースにご登録されますとご利用頂けます。

【混戦模様】デビュー戦を圧勝し、予想外に函館2歳Sへと駒を進めてきた7サトノカルナバル。ここが適舞台とは思わないが、すべてを凌駕する才能の持ち主かも。2チギリは安定したレースっぷりで大人びた走りが出来ている。完成度は高い。14ヤンキーバローズは勝負根性あり。

※7/7時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　函館芝1200mで行われる2歳馬限定のGIII戦。ほとんどの馬がキャリア1戦と比較の難しいレースですし、一度使われてガラッと変わってくる仔もいます。追い切りの動きから前進を感じる仔は積極的にねらいます。本命視しているのは、サトノカルナバルです。東京芝1400mでデビュー勝ち。中段からの競馬でしたが、スタートの出はメンバー1でした。これからを考えて控えてから脚をつかう内容で、能力は一枚上手。ゴーサインへの反応も素晴らしい。忙しい流れにはなりますが対応力もありそうですから能力に期待します。

※7/7時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　オルフェーヴル産駒のエメラヴィに白羽の矢。スタートひと息ながらラストで切れる脚を使った初戦を評価。ヴーレヴーのスピードもなかなか。初戦の勝ち時計も優秀で牡馬相手でも。エンドレスサマーは調教で動いた評判馬。上積みがあれば重賞でも。東京でV、サトノカルナバルも押さえる。

※7/7時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　臨戦過程に余裕のない馬は過信禁物。「前走との間隔が中2週以内の馬」は2020年以降[2-2-0-27]で、3着内率が12.9％にとどまっています。ただし「前走との間隔が中2週以内、かつ前走の馬体重が480kg以上だった馬」は2020年以降[1-1-0-4]と健闘していました。

　また「馬番が1-10番の馬」は2020年以降[0-3-4-33]と優勝例なし。もっとも「馬番が1-10番、かつ前走の着順が1着、かつ前走の2位入線馬とのタイム差が0.3秒以上だった馬」は2020年以降[0-2-3-7]と堅実です。前走を完勝している馬は、たとえ内寄りの枠に入ってしまったとしても侮れません。

　枠順やオッズ次第で柔軟に構えたいところですが、現時点で楽しみなのはヒデノブルースカイ・リリーフィールドの2頭。「前走の距離が1000mだった馬」は2020年以降[2-2-2-3]なので、コース替わりがマイナスに働く可能性は低いと見て良いでしょう。

※特別登録段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　JRAで行われる2歳世代最初の重賞。12年から函館開催の期間が短くなったことで極端に時計が掛かることは少なくなり、近年は良馬場なら1分10秒0を切る決着が普通になっている。

1.前走4角5番手以下の馬は割り引き

　過去10回で、前走4角5番手以下だった馬は1頭も馬券に絡んでいない。新馬・未勝利戦を前々で立ち回れなかった馬が今回通用する見込みは低いと見て良さそう。

2.前走で上位の末脚を使ったか

　過去10回で、前走の上がり3ハロンタイムが1位だった馬が6勝。2着も6頭は前走上がり1位だった。前走の4角位置取りだけでなく、直線で他のメンバーを上回る上がりを使ったか、という点にも注目したい。

3.馬格のある馬に注目

　過去10回で、馬体重が460kg以上だった馬が7勝。2着も7頭は460kg以上だった。459kg以下の馬は[3-3-4-64]で複勝率13.5％とあまり目立たない。

　エンドレスサマーは前走時の馬体重が492kgで、この時期の2歳馬としては馬格がある。レースでもハナを切ってメンバー中最速の上がりタイムをマーク。ここで好走する条件に当てはまっている。勝ち負けを期待したい。

　ヤンキーバローズは断然人気だった新馬戦で、4角2番手のレースで上がり最速を使って快勝。前走時馬体重も470kgでクリア。こちらも好走確率は高そうだ。

　その他、前走が控える競馬をしたが行こうと思えば行けたサトノカルナバル、上記条件をクリアしているシュードタキライト、新馬戦が好内容だったカルプスペルシュ、ニシノラヴァンダ、リリーフィールドなども好走の圏内。

GIII・函館2歳S。芝1200m戦。前走ダートから3頭。なかでもダート初戦91勝ち☆リリーフィールドはかなり不気味な数字。あとは初戦同距離コースで80以上の勝ちが3頭、まあ軸はそのなかから選びたい。数字では87◎ニシノラヴァンダがトップ。相手に○エンドレスサマー。次いで▲ヴーレヴー。以下もほとんど差がない。△絞りがキモになりそうだ。

デビュー戦で7馬身差で圧勝した7サトノカルナバルが優勢。成長力も見込めるならチャンス。次位は1エンドレスサマーで体が絞れ上積みがあればチャンス。▲は14ヤンキーバローズで精神面で未熟だが能力は高い。