モズアスコットは現役時代、18年・
安田記念、20年・
フェブラリーSと芝・ダート双方でマイルGIを制する快挙を達成した。では、その前後の距離はどうだったのか? 1800-2000メートルは3戦してすべて4着以下。一方、1400メートルはGIII・
根岸S1着、GII・
スワンS2着など7連対(3勝、2着4回)とマイル戦と同等以上に活躍。つまり本質的な適性はス
プリント寄りだった可能性が出てくる。今年、デビューしたその初年度産駒は先週までに4頭が勝ち上がり5勝をマーク。その最長距離は1500メートル、残る内訳は1000メートル=1勝、1200メートル=2勝、1400メートル=1勝だから、子供たちの戦歴が前述の仮説を証明している。
◎
モズアンドモズは東京芝1600メートルの新馬戦が前半5ハロン通過60秒7という楽なペースを2番手先行。そのまま、押し切るかという絶好の手応えながら、直線で失速し10着止まり…。まさに「距離が長い」としか考えられない負けっぷりだった。デビュー前の調教も絶品だったが、今回の最終追い切りも美浦坂路で軽く仕掛けた程度でラスト1ハロン12.1秒をマークとさらに調子を上げてきた。1400メートルに舞台を替えてきたことも加味すれば、今回は馬券圏内への粘り込みが期待できる。