【東へ西へ】2歳チャンプ・
ジャンタルマンタルが東京9Fの
共同通信杯から進発、クラシック王道路線に乗り出す。京都9Fの新馬戦をイン一気、
デイリー杯2歳Sも器用な立ち回りで内強襲。
朝日杯FSは肉体はもう一段階シェイプアップ、性格は却って穏やかになった。スタート後2F目に10秒9-3F目も10秒7という高速ラップが現れ1000m通過は58秒4のHペースで推移。道中は中団の内より、けっこうプレッシャーも受けていたが、3-4コーナーは内目で我慢という方策は学習済み。馬群がバラけ外に膨らむ直線入り口、川田Jの狙い通りガラリと前が開けた。残り2F標識過ぎに一瞬フラリと外にモタれかけたが、フォームを正し、今一度気合を注入。後続を1馬身余に振り切る完勝劇を演じた。
一週前の阪神JFは1分32秒6、
朝日杯FSは1分33秒8。1秒2の違いはあるけれど、
朝日杯FS当日は芝は稍重から開始。湿った芝、そして前記した通りのHペース、馬場差1秒を考慮すれば時計云々と能力を結びつけるのは無粋。基軸をマイルから中距離へ、力勝負の東京9Fは過去の歴史が物語っている通りクラシックやGIにダイレクトに結びつく。
ちなみに父は米G1・
ベルモントSの覇者、母は米6勝・芝11FのG3勝ちという中長距離系の奥のある大物配合。上がり目、距離延長は問題ない。中間坂路1F・11秒6という自己最速の上がりも計測、手綱をとった川田Jも更なる
パワーアップに小さな驚き?
二の筆頭は
エコロヴァルツ。
キングカメハメハ産駒の母は中距離3勝、父は
ブラックタイド。二走前の
コスモス賞は道中最も遅いラップが12秒6、11秒台が4つという淀みのない流れを、左ムチ一発で後続に1秒の大差勝ち。洋芝で12秒1-11秒7-11秒8(3Fは35秒6)という快ラップを叩き出し、1分48秒8は
コスモス賞歴代第二位の好記録だった。溌剌とした独特の生命力があり、性格は走りたがり屋。
武豊Jは過去何度もクラシックを見据えた構えを
朝日杯FSで試みているが、前走は流れの異なる初のマイル。スタートで後手を踏みHペースに困惑、小さな不利をいくつか被ったものの、最速の上がりで直線は矢のような伸び。能力と後の絵図をしっかりと描けた。
1戦1勝馬だが
ベラジオボンドは12月最終週の阪神9Fを1分47秒5、上がり33秒9という綺麗な加速ラップで悠々楽勝。
ロードカナロア産駒ながら四肢と背中は適度に長く、CW1F・11秒1を強めでマークできる調教にもポテンシャルの在処が透けて見える。
東京10F新馬勝ちの
ジャスティンミラノも初陣の上がりは33秒4、ラスト2F目に10秒8という高速ラップを計時。姉は欧州G3を1勝、仏名物G1・マルセルブサック賞3着という血統配合もお見逃しなく。
ショーマンフリートは、
シンザン記念の惨敗は重め残りの影響で身体を使い切れず伸びを欠いたのか。それとも純正マイラーなのか。今回は距離適性等、後を占う試金石となるが、仕上げの強度と精度は大幅にアップ。
フォスターボンドは新馬戦・二戦目と二度にわたって東京10Fで33秒台を計測。
ホープフルSで苦しいインから健脚を繰り出した
ミスタージーティーも連下圏。