1着馬に対してGI
マイルCSの優先出走権が発生する指定前哨戦は2レース。今年で67回目を迎えるGII
スワンSが圧倒的に歴史は古いのだが…。2010年
エーシンフォワード(8着)を最後に経由馬の
マイルCS制覇は途絶えている。さらに1着馬の
マイルCS優勝となると97年
タイキシャトルまで遡ることに。昨年は出走18頭すべてが
マイルCSを不参戦。前哨戦として機能していないことは明白だ。
その理由は本番より1ハロン短い1400メートルの距離、そして本番まで中2週しかないレース間隔が嫌われていることに尽きる。そこで2025年はレース間隔が中5週へと広がることに。これで正統
トライアルの地位に戻ることができるか?
しかし今年で27回目と後発となるGII富士Sも中3→中4週と従来よりローテにゆとりが持たされた。22年
セリフォス、23年
ナミュールと2年連続で秋のマイル王を送り出している新・王道ローテの立場はさらに確実なものとなるかもしれない。今年もGI制覇が現実的な目標となる有力馬が複数参戦。
しかし1年以前にGI1着、1年以内にGII1着があると斤量1キロ増が課せらられる。つまり58キロを背負う
セリフォス、
ソウルラッシュはここを“前哨戦”と割り切って臨む可能性が否定できないのだ。一方、57キロ(牝馬55キロ)組は
セリフォス=2億2050万円、
ソウルラッシュ=1億5150万円に比べて収得賞金は少ない。つまり
マイルCSに駒を進めるには最低2着で賞金加算、できれば1着で優先出走権を確保したいところなのだ。さらに
スワンSではなく、富士S選択に“意味”が見い出される組こそが狙うべき伏兵といえよう。
◎
クルゼイロドスルは左回りで計5連対(右回り=2連対)。ス
プリント色が強い
ファインニードル産駒だが、1600メートル未満の経験はない。ならば地元であっても京都1400メートルより、2戦2勝と相性抜群の東京1600メートルへの遠征は当然の選択となる。レコードVの前走が本格化を証明ならGII突破が期待できる。